『チハ生』を通して感じた“みんなとワイワイがやがやと音楽を楽しみたい”という想い――沢城千春さんのバンド、STREET STORYの1stミニアルバム『Way of life』発売記念インタビュー【前編】│今後の目標はアニソンを担当すること！

1曲目の「モンスター」はストレートなロックに現状を打破したいという願いをのせて

――では全7曲の収録曲のご紹介をお願いします。まずは1曲目の「モンスター」は打ち込みのイントロからストレートなロックサウンドになり、疾走感もありつつ、キャッチーさもあって、OPチューンにピッタリです。

Fin：僕が作詞作曲した曲ですが、自分のバンドで歌うのも、ストストでやるのも最初はイメージが湧かなかったので、少し寝かせていました。そしてアルバムを作ることになったタイミングで出してみて。千春にもスタッフさんにも「ストストっぽくないと思うんですけどね」と説明した上で聞かせてみたら、みんなが「いいね」と。むしろ「違和感ないです」ということだったので収録することになりました。

沢城：あと1曲くらい作りたいねと言っていたら、彗星のごとく現れて（笑）。僕的にも新しいストストを皆さんへ見せたかったし、違うテイストのものを入れたかったので、1曲目に持ってきました。

Fin：この曲を千春がモノにしてくれたので、今後のストストの曲作りも広がった気がします。

――タイトルの理由が歌詞の終盤に出てくるところもいいですね。

Fin：タイトルは最初に決めてなかったし、ご指摘いただいたCメロの部分の歌詞も最初は「モンスター」と入っていなくて。でもみんなに聞かせる直前に歌詞を変えようと、まるまる歌詞を書き替えたんです。コロナ禍だったから悶々とした想いもあったし、この状況を打破したくて。自分たちが勝手にイメージして作り出している部分もあるから、前を向けば進んでいけるから一緒に前を向いて進んでいこうよというメッセージを伝えたくて。それが「本当はどこにもいないモンスター　自分の頭の中で作り出してる」に繋がって。タイトルも「これだ！」と。

沢城：そうだったんだ!?

「モンスター」のMVは曲の疾走感を大切に、シンプルにバンド演奏している映像に

――「モンスター」のMVはシンプルにバンドの演奏シーンで構成された映像ですね。

Fin：曲の疾走感を大切にしたかったので、ドラマ性を意図して組み込むよりもシンプルに最初から最後まで流れていくイメージを表現したくて、ああいう映像になりました。

沢城：ポイントとしては髪型を変えてみたらおばちゃんカットになっちゃって（笑）。

Fin：監督がカッコいい感じに仕上げてくれたけど、正直今の髪型のほうがよかったと思う（笑）。

――このMVの後、デビューシングルの「もっと明日へ」のMVを見たら、2年くらいしか経ってないのに皆さん若く見えて。特に沢城さんが少年みたいでそのギャップにビックリしました。

沢城：「もっと明日へ」のMVの時は、自分が出演していたアニメ『ツキウタ。』が初めて実写映画化され（劇場版SOARA 『LET IT BE-君が君らしくあるように-』）、僕自身も出演することになって。演じた七瀬望が高校1年生で茶髪だった名残があって、初々しさが出てしまったんだと思います（笑）。

Fin：あの時は衣装も含めて、全部自前だったし、みんながわいわいやっているところから始めたバンドだったので、「ポップに行こうぜ」と、みんなで必死に原色の衣装を探したことを覚えています。ぜひ合わせてご覧になっていただき、バンドの成長を感じていただけたら（笑）。

――他の6曲も気になる曲ぞろいですが、残りの曲のご紹介は後編でお願いします。

沢城・Fin：よろしくお願いします。

[後編へ続く]

[取材・文・撮影／永井和幸]