音楽
『アイマス』錦織敦史監督インタビュー【イメージソング2021発売記念】

「アイマスの未来」を掲げた“シリーズ5ブランドの総勢15人が歌う”「VOY@GER」はクール&ダンサブルな一曲! コンセプトムービー監督・錦織敦史氏が目指したこれまでの『アイマス』の枠の外とは? 烏屋茶房さん&井上馨太さん(MONACA)のコメントも

「アイマスの未来」をテーマに、みんなで宇宙の果てまで航海するイメージで作りました

――コンセプトムービーを制作するにあたり、楽曲「VOY@GER」をどのような内容にするかにも錦織監督は関わられているのでしょうか?

錦織:15周年曲「なんどでも笑おう」が割と大団円のような感じで総括的な曲だったので、そういう曲に自分が映像を作るとかえって新しくならないかも、という話はしていました。そこで、新曲を作るなら16年目以降の『アイマス』の可能性として、今までにないものや未来感のある映像にして、「おっ!」と思ってもらえるコンセプトがあった方がいいなと思ったんです。そういう意味で、「少しクール目でダンサブルな曲はどうでしょう」と提案しました。

――監督の方から曲のイメージやコンセプトを提案した形なのですね。

錦織:はい。そこは自分発信でした。

――コンセプトやテーマを具体的な言葉にすると、何になりますでしょうか?

錦織:「アイマスの未来」ですね。どこか(特定の場所を)目指している未来ではなく、もっと果てのない未来というか。環境的にも可能性がどんどん広がっている時代だと思ったので、ゲームの『アイマス』から発展して近い未来から遠い未来、未知の領域である“未来”や“宇宙の果て”、そこに“みんなで船で進んでいく”といったビジュアルを作りたいと思ったんです。どうせやるなら、今までやったことのないイメージで映像や音楽を作ってみたかったんです。

――それがタイトルの「VOY@GER」にも繋がっているわけですね。

錦織:タイトルはもともと違うものでしたけどね、とても未来感がありつつ、レトロ感もあり内容にぴったりだなと思いました。そして前仕事と被る所あってビックリしました(笑)。

――コンセプトやイメージを伝えて、実際に出来上がった楽曲を聴いた時はどのような印象でしたか?

錦織:単純にすごくいい曲だなと思いました。ダンストラックやラップパートを入れたい、といった構造については相談しましたが、あがってきた曲は最初から好感触で。広がりの感じられる曲だったので、想像が膨らみましたね。

――フルで聴くとラップパートも結構ポイントとなっていますが、そこは入れたかったと。

錦織:そうですね。今っぽさもありますし、男性を立たせるためには歌のソロパートよりもダンスやラップといった特殊なパートで見せた方がいいんじゃないかと。どうしても女性中心のキーで構成された曲なので、男性パートをガツッと作っても立ちづらいというか。女性を後ろで男性が支えつつ、どこか一点で思いっきり格好良く出てくる構成にしたいと最初の頃から思っていたんです。

――確かに、男性は通常パートでは女性を支えている感じで、ラップパートで出番が来た! といった印象を受けますね。

錦織:5ブランドがいきなり組んで個性をぶつけ合い、誰と誰の関係性がどうで……というのを1本の映像で表現するのは、ストーリー仕立てにしないと難しくて。今回はそういう形ではなく、それぞれのブランドの代表として、ひとつのチームとなってパフォーマンスする。そのあたりのバランス感、緊張感が画面から伝わるようにと思って。ひとつのチームではありつつも、絵柄とか個性はちゃんとバラけさせて各ブランドの色を出すことを目指しました。

ダンスに関してもそうで。先ほど“船”と言いましたが、新しく今回集まった15人で宇宙まで航海する――そういうテーマ性が画面から伝わるといいなと思っています。

手描きにこだわり、「M@STERPIECE」を軽く超える枚数になっています

――監督が直接選んだわけではないと思いますが、メンバーの印象はどうでしたか?

錦織:『シンデレラガールズ』や『ミリオンライブ!』は自分も結構カバーしていたんですけど、『シャニマス』などの新しいブランドは少し絵柄の派閥が違うというか、同じ画面に落とし込んでいくのは新鮮味があるなと思いました。その繊細さをスポイルせずに、なおかつ動かせるように単純化するのは大変でしたね。しかも、今回は作監陣を何人か立ててやっているので、そこの統一も思ったより大変で。

――その中で特に気になった子や、描くのに苦労した子はいますか?

錦織:自分としては髪の短い方が描きやすいので、(塩見)周子や(浅倉)透は描いていて楽しかったですね。もとのデザインの髪型の解釈を自分なりの『アイマス』に落とし込んでいき、描いていくにつれてどんどん上手くなっていくのが楽しくて。

逆に大変だったのは、髪の毛がクリンクリンしている(有栖川)夏葉とか(久川)颯ですね。大変ですよとは言われていたんですけど、まぁ大丈夫だろうとやってみたら……本当に大変で(笑)。ただ、今回はアニメの都合ではなく選んでいただいたアイドルを預かっているので、その魅力をうまく引き出すところにチャレンジを感じています。なるべく平均化しすぎず、各ブランドの色を残しつつも、全体としては統一感のある画面に仕上げたいなと。

そういう意味では、765の子たちも自分が描いていたキャラ表よりは少し等身を上げて今っぽくしているというか、ほかの子たちに合わせるようにしているんです。そういう感じで、全部が全部もとのアニメの通りではないですが、その子っぽいと思ってもらえるように考えてやりました。

 

 

――確かに、(天海)春香がアップで顔をあげるシーンとか、より大人の強さを感じる表情だと感じました。

錦織:昔は描けなかった絵を描けるようになった、その反面、昔のままの絵はやはり描けなくなっていて。もちろん、昔の絵が好きだと言ってくれている人もすごく多いのはわかっていますが、昔の自分の絵を真似るのも不誠実だと思うんですよ。今の自分が描きたい絵、描ける絵で、今の『アイマス』を伝えたい。演出や全体の構成も含めて一生懸命やっていますけど、やっぱりドキドキではありますよね。

 

――表情など絵だけでなく、ダンスシーンといった動きの部分も注目ですが、特にこだわった点をお聞かせください。

錦織:こだわったのは、「ひたすら手描き」ですね。もちろん、ガイドとしての下地は3Dやダンスチームのモーションキャプチャーを使っていますけど、最終アウトプットはほとんど手描きでやっています。たぶん、この後は出ないぐらいだと思います。やって後悔していますから(笑)。「M@STERPIECE」(の映像)を軽く超えるぐらいの枚数になっています。

いろいろな『アイマス』のアニメで経験を積んだ人たちが、さらにパワーアップして描いてくれているので何とかなると思ってやりましたけど、やっぱり大変でした。

 

――個人的にも手描きの絵は好きですし、「M@STERPIECE」の映像も鳥肌が立つぐらいすごいと思ったので、その言葉だけで興奮します。

錦織:そう思ってもらえたら嬉しいですね。今の時代、手描きでやる選択の方がおかしいというか、大変なんですよ。労力はすごいし、人はなかなか集まらないし。ただ、自分でやりだしたことですし、「M@STERPIECE」でやりきれなかった部分も結構あるので、そのリベンジも含んでいるというか、意地になって作っているところもありますね(笑)。手描きのダンスアニメとして、後世に残るものになったらいいなと思っています。

――逆に手描きではなく3Dのダンスシーンということでは、最近のゲームは本当にすごいですよね。

錦織:そうなんですよ。結局、3Dを多用してステージ(ダンスシーン)を作っても、皆さん見慣れすぎているので勝てる気がしないんです。そういう意味での手描きもあるかもしれないです。(3Dではなく)手描きの中に今の技術を込めようと。

(C)窪岡俊之 (C)BANDAI NAMCO Entertainment Inc.
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