『四畳半タイムマシンブルース』を楽しむためのポイントまとめ

『四畳半タイムマシンブルース』が2022年にアニメ化決定!本作やその下敷きとなった『四畳半神話大系』などをご紹介!森見登美彦先生が描く、賑やかで個性的な作品やキャラクターの魅力とは

小説原作なのにアニメっぽい!? 森見先生作品の魅力を紹介

昨今、漫画を原作としたアニメ作品が多く存在する中、森見登美彦先生の小説を原作とする本作はアニメ業界でも稀有な存在ともいえます。

小説とアニメの境界線を簡単に踏み越え、アニメファンを魅了してやまないのが、森見先生の作品なのです。

ここではその森見先生作品の魅力について探ってみたいと思います。

聖地巡礼したくなる!主人公たちが駆け巡る京都の”映える”街並み

先ほどご紹介した『四畳半神話大系』や『夜は短し歩けよ乙女』のほか、アニメ化されている作品『有頂天家族』など、森見先生の作品の多くが京都を舞台としています。

日本人のみならず、海外の人々もこぞって観光に訪れるほどの街並みを有する京都。

作品中のシーンで舞台となっている下鴨神社や鴨川デルタ、先斗町等の名所や、古本市、五山の送り火等の京都の恒例行事など、作品に触れていると実際に自分の目で見てみたい!と思う人も少なくないはず。

そんな風に作品に魅了され、舞台となった京都の街並みを「聖地巡礼」した人も多く、実は筆者もそのうちの1人です。

その美しい日本古来の景色が忠実に描かれつつ、歴史深い京都だからこそファンタジックな別世界と隣り合わせているかのように錯覚させられるのも、森見先生作品の魅力のひとつと言えます。

現存する街並みを1歩踏み間違えたら、ひっそり「下鴨幽水荘」が佇んでいそうだったり、先斗町の一角から仙人風な人物が現れそうだったり。不思議な世界に迷い込ませてくれそうな気分になります。

また、例えば「黒髪の乙女」などの表現のように、目にするだけで情景が浮かぶような、古き良き美しい日本語たちが、作品の随所に非常に”映え”ているのです……!

そうした、アニメで描写したくなるような景色やキャラクターたちが盛りだくさんな点においても、森見先生作品は「アニメと親和性が高い」と言えるのではないでしょうか。

文学的にもアニメ的にも”映え”がある。

森見先生作品の魅力を語る上で、欠かせない要素のひとつとなっています。

個性はじけるキャラクターのるつぼ

前述した通り、森見先生作品には個性豊かな、もっと言ってしまえば個性が大爆発しているキャラクターが数多く登場します。

ここでは『四畳半神話大系』を例に、登場するキャラクターの一部をご紹介します。

まず一番に目を惹くのは、やはり樋口師匠。無造作に結った長髪に和装スタイル、煙管を携えるその出で立ちはもちろんのこと、まるで神や仙人のような物言いから、樋口師匠が実は大学生であるという想像が出来る人は、ほとんどいないのでは……!?

小津もまたしかり、妖怪じみたビジュアルに、悪魔のような所業の数々。ともすれば、彼が人間であることすら忘れてしまいそうになるほどの、突出した個性を持っています。

また、「私」がサークル活動で出会う「城ヶ崎」や、「羽貫さん」などのような美男美女キャラクターたちですら、話数を追うごとに強烈な個性を漏らし始めます。

そんな強烈な個性がぶつかり合う中、主人公である「私」だけは、見るからに真面目そうな雰囲気を醸し出しているほか、大学生らしい質素な生活をしている様子も見受けられます。

「私」のそのキャラクター性は、作品内の唯一の”良心的存在”にも思えそうです。

「私」は作品の語り手という立場でもあり、個性派揃いのキャラクターたちに巻き込まれて右往左往していますが、実は小津とともに鴨川に集まるカップルにいたずらを仕掛けたり、一人でカステラを爆食いするなど、その言動もなかなかの個性派に思えます。

結局、「私」も含め、個性的で愉快なキャラクターたちが、軒並み組んずほぐれつし様々な化学反応を見せる。

それが森見先生作品のおもしろさであり、絶妙なスパイスとなっているように思われます。

つい真似したくなる名セリフたち

森見先生の作品には、思わず自分も口にしたくなるような名セリフが多く登場します。

例えば『四畳半神話大系』では、以下のようなセリフがあり、記憶に刻まれている人も多いのではないでしょうか。

「これが小津とのファーストコンタクトでありワーストコンタクトであった」
「好機はいつでも貴方の目の前にぶら下がってございます」
「僕なりの愛ですよ」
「我々は運命の黒い糸で結ばれているというわけです」
「責任者に問いただす必要がある。責任者はどこか」

各話で繰り広げられる主人公「私」の、息継ぎのタイミングがわからないほどの怒濤のナレーションもまた、思わず真似をしてみたくなる独特のリズムがあり、視聴者の記憶に強烈に残るものとなっています。

また、『有頂天家族』で主人公の下鴨矢三郎がよく口にする「面白きことは良きことなり」は、作品の真髄であるようなセリフにも思えます。

そんな強いパワーを秘めたセリフたちが光る、森見先生作品。みなさんも好きなセリフを探してみるのはいかがでしょうか。

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