音楽
なぜ、青山吉能はファンへ目標を発信しないのか/1stアルバムインタビュー

なぜ、青山吉能はファンへ目標を発信しないのか。1stアルバム「la valigia」のリリースを記念して色々と訊いてみた

90年代テイストのある楽曲

――凄い発見ですね。元々、アルバムを作る事はいつ頃決まったことだったんですか?

青山:ふわっとではありますが、プロジェクトがスタートした時点で、決まっていたような気がします。積み重ねるうちに、盤として残せたら良いですねという感じでした。

――確かに、「Page」や「あやめ色の夏に」、「My Tale」はデジタル・シングルでしたもんね。今回のアルバムは選曲も青山さんが担当したとお聞きしました。デモ曲は150曲ほどあったんですよね?

青山:そうなんですよ!もちろん、全部決めたわけじゃないんですけど、ある程度皆さんで絞ってもらったあとでビビっと来た曲を伝えて...かと思えばやっぱりこっちがいいです!みたいな感じで進めてもらいました。

――取材前に「la valigia」を全曲聴いたのですけど、「90年代感」の印象を受けました。

青山:「Sunday」、「Mandala」は特にそんな印象がありますよね。私自身、ノスタルジーに惹かれている部分はあります。そうだ、「Mandala」は制作陣からのプッシュが凄かったんですよ。

楽曲のクレジットを見たら矢吹香那さんじゃん!ってなって。(私に)やらないっていう選択肢があるんですかってなりました。デビューシングルである「Page」も書いてくださった方ですし。

でも、私がこの曲の本当の魅力に気づくのはもう少し先だと思うんですよね。

――“あの頃”を感じさせる雰囲気と心地いい疾走感がある楽曲でした。

青山:大人な雰囲気が詰まった楽曲ですよね。今の私の等身大では無かったからこそ、歌い続けたり、年月を置くことでまた魅力がでそうな曲だと思いました。

――確かに。「Mandala」は長く歌うことで、新しい魅力が出てきそうです。ちなみに、青山さんが90年代や、ノスタルジーに惹かれてしまうのはなぜだと思いますか?

青山:幼い頃に90年代の曲を聞いていたわけでもなく、ボカロとアニソンばっかり聞いてた(笑)。平成のネットミームそのものなんですよ。ネットミームが歩いているようなものです。

だから、似たようなジャンルでデビューするって思っていた方も多くて、「Page」が出た時には「こっち系ね!」ってコメントが多かったですね。

――青山さんのルーツと考えると、確かに「おぉ!」となる方もいらっしゃいそうですね。

青山:でも理由は分からないんですけど、ノスタルジックさを感じる楽曲にビビっとくるんです。本当にボカロやアニソン...後は、合唱曲くらいしか聞いてなかったので、ポップやロックなどの造詣が浅すぎるのに。

逆にプロデューサーさんは、声優さんの楽曲を担当したことがない方なんです。元々は、ラップやR&B畑の方で、最近はシティ・ポップ中心だそうです。

そんな感じだから、お互いに何を言っているか分からない(笑)。

――何を言っているのか分からない(笑)。

青山:「ニコ動の○○Pって人がいて....この方が...!」、「は、はぁ……」って言う感じなんですよ(笑)。それで、プロデューサーはジャズだったり、ピアニストの話が中心で。

でも、だからこそそれが混ざり合っていい楽曲制作ができている気がするんですよね。

「今は、こういうのが流行ってるんだな」とか「これがイケてる音楽なんだな〜」って思って聴いているうちにどんどん、「これ...凄くかっこいいんじゃないか??」って思うようになりましたね。

イノセントだね

――昨晩、「la valigia」を聴くぞ!と思って、一曲目の「Sunday」がスピーカーから流れはじめた瞬間、「これかー...!これこれ!」となりました。

青山:すごく1曲目らしい曲ですよね。「Sunday」はアルバムのレコーディングの中で、最初の楽曲だったんですけど、絶対にこの曲でスタートさせたい思っていました。

――「la valigia」の方向性が一撃で伝わりました。90年代感溢れる本当にいい曲で、この後の楽曲が楽しみになるというか。そうだ。ちょっと聞きたいことがあったんですけど、青山さんの歌声について、制作陣の皆さんがどう感じているか、お話されたことありますか?

青山:「イノセントだね」ってよく言われます。
  

――イノセント。

青山: …実は意味わかんないです。イノセントってなんだろうって感じ(笑)。調べてみよう……(おもむろにスマホで検索)。

無実、罪のない、潔白な...。つまりスーッとしているというか。ごちゃごちゃしていない感じなのでしょうか。

だから、「Page」のような爽やかだけど、ギミックもある楽曲でデビューしたんですかね?

――ちょっと前の楽曲になりますが、「ステラ・ドライブ」(『Wake Up, Girls! Character song series 七瀬佳乃)も90年代感のある曲ですよね。当時のクリエイターやプロデューサーデビューも当時から、青山さんの歌声は「イノセント」で、ノスタルジック感があって、90年代テイストの楽曲にハマるって思っていたのかなと。

青山:あー!確かにそうですね。もし「ステラ・ドライブ」に出会ってなかったらこういうイメージの曲ではなかったかもしれないですね。そう考えると、一曲一曲との出会いは大事にしたいな。

このアルバムも凄くバリエーションに富んでいると思うので、何が刺さるかは人それぞれだなって思ったんです。圧倒的にこれが良い!っていうのが沢山あるというか。...ちなみにどの曲が気になりましたか?

――僕は8曲目の「STEP&CLAP」です。

青山:え〜!本当ですか!初めて言われた!「透明人間」や「moshi moshi」って言われるかなーって思ってました。

――「STEP&CLAP」を聴いた時、ライブで映えそうな曲だなって思ったんですよ。この曲をファンの皆さんと一緒に作り上げている最高の景色が浮かんだというか。

青山:「STEP&CLAP」はライブ用の曲と言ってもいいかも知れないです。今までは、デモを集めてふわっと作っていく感じだったんですけど、「STEP&CLAP」は作ってもらう方も候補を絞って、さらに「ライブのための曲」という風に発注して作成して貰った曲なんです。

――すごくいい仕上がりになりましたよね。ライブ終盤でこの曲がヒットしたら泣き顔でスマイルになりそうな方が出そうだなと。

青山:この曲結構ハイカロリーなので、体力面の心配がありますね。

――いやいや、ステージ上の青山さんは全然平気そうに見えますよ?

青山:年々無理するようになってきましたよ……(小声)。

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