10年経っても作品の力を実感？「ただいま」に泣かされた楽曲エピソードも！「『のんのんびより』10周年記念上映」宮内れんげ役・小岩井ことりさん＆越谷小鞠役・阿澄佳奈さんによる舞台挨拶詳細レポート

驚いた『のんのんびより』の反響の大きさ。今TikTokでバズり中のれんげの歌にこんな秘話が!?

『のんのんびより』のアニメが始まった時の反響については、「コミケに行く、りんかい線の電車で流れるアナウンスにも『にゃんぱす～』と入っていたり、『ネット流行語大賞2013』と『アニメ流行語大賞2013』に選ばれたりして。デビューしたてだったので、インターネットでチェックする余裕がなかったけど、人づてに聞きました」（小岩井）、「『にゃんぱす～』って言いたくなりますよね。じわじわ感もあった気がします」（阿澄）。

また最近、TikTokでも『のんのんびより』ネタを見かけるそうで、「『新幹線ごっこ』とか『やぶれかぶれの歌』とか。アレをティーンの若い女の子がやっているんです。本当に謎ですよね（笑）」（小岩井）、「そんな未来、想像してなかったよね？」（阿澄）、「想像してないです。アフレコの時にアドリブで歌っているんです。私が気分で歌っているだけなので」（小岩井）。

ちなみに、山下Pに音楽制作のランティスから「世界で流行っているので、カバー申請をしたいけど、どうすればいいですか？」という問い合わせがあったそうで、作詞は、マンガで描かれていたため、原作のあっと先生で、作曲は小岩井さんということになったとのこと。小岩井さんが「異例の著作権契約を結びました」と話すと客席から大きな拍手が起き、「何の拍手？（笑）　ありがとうございます」と困惑しつつも、「今も作品の力を感じます」。

2人が印象に残っている第1期のエピソードとは？

第1期でお気に入りや印象に残っているシーンについて尋ねられた小岩井さんは、「私は第1期の4話（『夏休みがはじまった』）が好きで……」と言いかけたところで、「ネタバレとかどうかな？　まだ作品を見たことがない人？」と客席に尋ねると、今日初めて『のんのんびより』を見る観客がちらほら。

まだまだ新たなファンが生まれることに喜んでか「うれしいね」と語る小岩井さんは、「ではあまり言い過ぎない程度で（笑）、4話は自分たちの子供の頃を思い出して、胸がぐっとくるシーンがあるし、チャレンジングな録り方をしていただいて。すごく小さい音を一生懸命拾って、作品にのせてくださったので、今日映画館で見るのにピッタリだと思います。心が染みる4話を楽しんでください」。

阿澄さんは、悩みながらも「1話です。全話見て、もう一度振り返って1話を見直すと、みんなの距離感が好きです。蛍が引っ越して来たばかりの距離感が絶妙で、『こんな風に録っていたんだな』とが改めて伝わると思うので、そこも楽しんでほしいですし、初めて見る方は、ここから距離が縮まっていくさまを楽しんでいただきたいです」。

この後に第1期全話を見る方への見どころ紹介にもなっていましたが、「みんな、寝ちゃわない？」と心配する小岩井さんに、阿澄さんも「安眠できます。隣りの人も気になりますよね。『あっ！　アイツ、やられた』みたいな（笑）」。

ちなみに山下Pが初めてプロデューサーとして独り立ちした作品が『のんのんびより りぴーと』で、前プロデューサーから引き継ぐ際、オールナイト一気見上映に自身も参加して第1期を見直したそう。ただコロナ禍に入って、制限のため、一気見上映ができなくなったため、8年ぶりの『のんのんびより』の一気見上映に感慨深いと本音を漏らしました。

キャラ4人で歌った全ED曲と、nano.RIPEによる全OP曲への想い

『のんのんびより』を彩ってきたOP曲とED曲の中で特にお気に入りの曲は？という質問には、「一番反響が大きかったのは、第1期のED曲『のんのん日和』ですね。＜あ、あれってハクビシン？　タヌキなのんっ アライグマでしょ イタチですよ＞の部分はいろいろな人から反響を聞いた気がします。（作詞・作曲の）ZAQさんは天才ですよね。そんな歌詞はなかなか思いつかないと思います」（小岩井）、「さすZAQ！」（阿澄）、「誰がZAQに愛されているか選手権をやったりして」（小岩井）、「（ZAQさんが）愛が重いってずっと言っていました（笑）」（山下P）。

「私は3期のED曲「ただいま」が泣けてしまって練習が進まなくて。デモをいただいて練習しようとしたら聴くたびに泣いてしまって」（阿澄）、「ZAQさんが仮歌を似せて、キャラ分けしながら歌ってくださって。ZAQさんのれんちょん、めちゃかわいいですよ。口がトガっている感じで」（小岩井）。

山下Pが「劇場版ED曲「おもいで」と第3期ED曲の「ただいま」は過去の曲を思い出させるフレーズを2小節ずつ入れているそうで、フルバージョンを聴くことで、過去の3曲のメロディが一部入っているのがエモいですね」と話すと小岩井さんは「第2期ED曲の『おかえり』も好きです。『みんなみんな大好きな人 大好きなふるさと』という歌詞がぐっと来て」。「すごく温かい曲なのに、泣かせる」（阿澄）、「やわらかくて、優しくて、楽しい曲なのに、泣いちゃう」（小岩井）。

またOP曲について、阿澄さんは「nano.RIPEさんのOP曲も『のんのんびより』といえば感がすごくあって」。小岩井さんも「nano.RIPEさんの曲とOPの絵とのマッチ具合がいいなと感じていて。田舎の風景や空気感とか感じられていいなといつも思っていました」。