7年ぶりの続編『かくりよの宿飯 弐』に込めた想い――東山奈央さんが語る「とおりゃんせ」と“葵”への深い愛情【インタビュー】

9thシングル「とおりゃんせ」、東山さんが全収録曲を紹介

──「とおりゃんせ」の楽曲紹介をお願いします。

東山：大石昌良さんに作っていただいた曲で、みんなで盛り上がれるアッパーな曲です。一曲のなかにいろんな要素がギュギュッと詰まっている、カオスな遊び心を凝縮したような曲です。

──初めて聴いたときの感想は、いかがでしたか？

東山：びっくり仰天でした！　私は大石さんご自身の楽曲も、提供されている楽曲も好きな曲が多いので、すごく期待しちゃっている自分がいたんです。大石さんの引き出しは、本当に無限大なんだなと感じました。

──この曲はMVも制作されていますね。

東山：はい。撮影は静岡の旅館「三養荘」さんをお借りしました。『かくりよの宿飯』は旅館“天神屋”を舞台にしたお話なので、このMVも実際の旅館をお借りして撮影しました。

──MVの見どころは？

東山：「なんか楽しそう！」なところです。

一同：（笑）

　
東山：一言で表すと、本当にそうなんです。今回は私の他にゲストキャストさんが登場します。みなさん初対面だったのですが、年齢が近いせいかすぐに打ち解けて、撮影の合間はずっと楽しく過ごしていました。おしゃべりしたり一緒に踊ったり、ずっと楽しかったです。MVのなかでの私の笑顔は、周りのキャストさんとスタッフさんに引き出してもらいました。「なんか楽しそう！」な熱量が伝わると思います。

──続いて「涙のレシピ」は、どんな曲ですか？

東山：葵の目線で歌っているエンディング主題歌で、とても純度の高いバラードです。普遍的でたくさんの方に届くメッセージが込められている曲です。

“料理”がテーマになっていて、葵が料理をしている風景が見えてくるような歌詞です。『かくりよの宿飯』の第一期のころだったら、葵からはこういう歌詞は出てこなかったと思います。お話が進むにつれて、葵は大旦那様のことを深く思うようになりました。そんな第二期になった今だからこそ出てくる葵の気持ちが、歌詞に込められています。

──アニメ盤に収録されている曲「ひと匙の光」の紹介をお願いします。

東山：この曲は「涙のレシピ」のアンサーソングです。こちらは大旦那様の目線で歌っている曲で、「涙のレシピ」と「ひと匙の光」のミックスバージョンがアニメ第三話のエンディングで流れました。最初は私が歌ったバージョンをアニメで流す予定だったのですが、「せっかくなら小西さんに歌っていただいて、葵と大旦那様がふたりで歌っているようにしたい」と提案させていただきました。しかも、私が小西さんに直談判したんです！

一同：（笑）

東山：収録スタジオで小西さんに事情を説明したら、「いいよー」と快諾していただきました。第一期のころから葵と大旦那様のデュエットを歌ってみたいと思っていたので、7年越しの夢だったんです。とってもお忙しい中だったと思うのですが、小西さんに大旦那様としての想いを歌っていただけて嬉しかったです。ちなみに、今回のCDに収録されているのは私が歌ったバージョンです。

──ガラッと雰囲気が変わった曲「歌声を目印に」の曲紹介をお願いします。とてもかっこいい曲だと感じました。

東山：ありがとうございます。いままで私がソロで歌わせていただいたことがないタイプの曲で、かっこいい曲なんです！　戦う使命を背負っているというか、未来に向かって強く強く一歩を踏み出していくような力強い楽曲になっています。

──最後にまたまた雰囲気の異なる曲、「そういう感じのｎ回目」の紹介をお願いします。

東山：今回のシングルは、和楽器の雰囲気をテーマに制作しています。この曲も和楽器がふんだんに使われています。初めて聴いたときの印象は、「すごくかわいらしく和楽器の音色が聴こえる！」でした。久しぶりの恋愛ソングだったのもあって、弾むような気持ちで歌わせていただきました。

──和楽器とかわいらしさが詰まっています。

東山：レコーディングスタジオで、和楽器だけのトラックを抜き出して聴かせていただきました。そうしたら音が細かく入っていて驚きました。他の音と混ざってしまうとわからなくなりそうな部分にも、和楽器の音色がたくさん忍ばせてあるんです。みなさんもよーーーーく聴いていただいたら気付けるかもしれません。

2026年2月にはライブ「祭 -Matsuri-」開催決定！「とおりゃんせ」を楽しむ準備を!!

──来年の2026年2月にライブがありますね。準備はすでに取り掛かっているのでしょうか？

東山：はい。いま着々と準備をしていて、セットリストなどを考えています。曲数が増え、選曲もとても悩ましいですが楽しいライブになりそうです。みなさんのお帰りが困らない程度には詰め込むつもりです！

──今回のテーマは「祭」ですね。

東山：実はこのテーマ、以前からずっとやりたいと思っていたんです。今回のライブに向けていろいろ仕込んでいます。過去のライブとテイストが変わるかもしれません。まだ多くは語れませんが、お楽しみに！

──最後にファンのみなさんにメッセージをお願いします。

東山：今回のシングル「とおりゃんせ」について、今日はたくさん語らせていただきましたが、実はまだすべてをお話しできるわけではありません。この9枚目シングルは私にとって、すごく特別なんです。今はなんだろう？と思わせちゃうかもしれませんが、もう少し時間が経ったらすべてをお話できると思います。

それまでは、いま放送中の『かくりよの宿飯 弐』を見ていただいて、楽曲もたくさん聴いて欲しいです。「とおりゃんせ」の練習もしておいてくださると嬉しいです。もうすぐやってくる11月8日と9日のリリースイベントやライブでみなさんと一緒に盛り上がりたいです。よろしくお願いします！

　
［文＆写真・佐藤ポン］

楽曲情報

　
【発売日】2025年11月5日
【価格】
通常盤：1,540円（税込）
アニメ限定盤：2,860円（税込）
初回限定盤：3,740円（税込）

【収録内容】
≪通常盤≫
M1. とおりゃんせ(作詞・作編曲：大石昌良）
M2.涙のレシピ (作詞・作曲：傘村トータ(LIVE LAB.)/編曲：半田翼)
M3.そういう感じのn回目 (作詞・作曲・編曲：ヤマモトショウ)
M4.〜M6.各Instrumental ver.

≪アニメ限定盤≫
[CD]
M1. とおりゃんせ(作詞・作編曲：大石昌良）
M2.涙のレシピ (作詞・作曲：傘村トータ(LIVE LAB.)/編曲：半田翼)
M3.ひと匙の光 (作詞・作曲：傘村トータ(LIVE LAB.)/編曲：半田翼)
M4.〜M6.各Instrumental ver.
[アニメ限定盤DVD収録内容]
Nao’sキッチン～かくりよ出張版～

≪初回限定盤≫
[CD]
M1. とおりゃんせ(作詞・作編曲：大石昌良）
M2.涙のレシピ (作詞・作曲：傘村トータ(LIVE LAB.)/編曲：半田翼)
M3.歌声を目印に (作詞：カシラテ/作編曲：先田貴裕)
M4.〜M6.各Instrumental ver.

[初回限定盤Blu-ray収録内容]
2025年2月22日開催 ワンマンライブ『わたしのかんがえたむてきのセトリ！』ダイジェスト映像
・むてきなガール！
・ DJメドレー（灯火のまにまに／SLOW MOTION／de messiah／オトメイロ）
• Shut Out My Lie
• OVER!!
• むてきなガール！（Encore ver.）

　

【音楽】TV かくりよの宿飯 弐 OP・ED「とおりゃんせ・涙のレシピ」/東山奈央 通常盤

【音楽】TV かくりよの宿飯 弐 OP・ED「とおりゃんせ・涙のレシピ」/東山奈央 アニメ限定盤

【音楽】TV かくりよの宿飯 弐 OP・ED「とおりゃんせ・涙のレシピ」/東山奈央 初回限定盤

　

作品情報

あらすじ

“あやかし”が見える女子大生・津場木 葵は、ある日突然、隠世《かくりよ》にある老舗宿〈天神屋〉へと攫われてしまう。

祖父が遺した莫大な借金。隠世で交わされていた“約束”。
借金のカタとして迫られたのは、大旦那――鬼への“嫁入り”だった。

ところが葵は、その運命をはねのける。
――働いて、返す。自分の力で。

借金を返済するため、天神屋のかたすみに食事処〈夕がお〉を開き、
真心を込めたおもてなしで、あやかしたちの空腹と心を満たしていく。
ときには悩みながらも突き進み、葵は隠世の住人たちと絆を育む。
あの日交わした“約束”は、やがてかけがえのない〈居場所〉へと変わっていく。

南の地の宿〈折尾屋〉での試練を越え、〈夕がお〉へと帰ってきた葵。
しかし、穏やかな日々は束の間――〈天神屋〉に、かつてない危機が迫っていた。

守りたい居場所がある。信じてくれる仲間がいる。
幾多の出会いと絆に育まれ
――物語は再び、動き出す。

キャスト

津場木葵：東山奈央
大旦那：小西克幸
銀次：土岐隼一
白夜：田丸篤志
お涼：加隈亜衣
春日：中恵光城
チビ：石見舞菜香
アイ：洲崎綾
サスケ：井上雄貴
乱丸：石川界人
雷獣：日野聡
暁：内田雄馬
千秋：江口拓也
静奈：上田麗奈
砂楽：関智一
女将：儀武ゆう子
葉鳥：寺島拓篤
戒・明：鈴木みのり
縫ノ陰：増元拓也
律子：水橋かおり
津場木史郎：井上和彦

(C)2025 友麻碧・Laruha/KADOKAWA/かくりよの宿飯 弐 製作委員会