『MEMORIES』（原作・製作総指揮・総監督：大友克洋）30周年記念ビジュアル解禁！　UHD-BD最新情報＆各クリエイターコメントも公開

今年で1995年の公開から30周年を迎える、大友克洋氏が原作・製作総指揮・総監督を務めた『MEMORIES』。4Kリマスター版の記念上映とUHD-BD発売を控える本作ですが、この度30周年記念ビジュアルが解禁となりました！

また、4K UHD-BDの最新情報や、各クリエイターからの30周年お祝いコメントも到着しています。

▲30周年記念ビジュアル

＜以下、公式発表の内容を引用して掲載しています＞

公開30周年を記念し、これまでのアートワークを再構成し完成した豪華なビジュアルがついに解禁！

11月28日（金）より、30周年を記念し制作された『MEMORIES』4Kリマス
ター版の限定上映がスタート。12月24日（水）には、『MEMORIES』4Kリマスターセットが発売となります。

◆『MEMORIES』30周年記念サイト
https://v-storage.jp/sp-site/memories30th/

◆4K版限定上映劇場情報
https://filmaga.filmarks.com/articles/327434/

MEMORIES 4Kリマスターセット商品画像解禁！

▲ジャケット表1

▲ジャケット表4

▲インナージャケット

【30周年記念】MEMORIES 4Kリマスターセット商品紹介PV【大友克洋】

MEMORIES 4Kリマスターセット
（4K ULTRA HD Blu-ray & Blu-ray Disc）
【特装限定版】
2025.12.24 on Sale

発売・販売元：バンダイナムコフィルムワークス
※特装限定版は予告なく生産を終了する場合がございます
※仕様は予告なく変更になる場合がございます

UHD-BD＋BD [特装限定版] 15,400円（税込）／BCQA-0023
【収録分数】230分［UHD BD：115分（本編113分+特典2分）+BD：115分（本編113分+特典2分）］
【スペック】UHD BD：HDR／ﾄﾞﾙﾋﾞｰTrueHD(5.1ch)、ﾘﾆｱPCM(ｻﾗｳﾝﾄﾞ)／HEVC／100G／16:9／
日本語・英語字幕付(ON・OFF可能)
BD：ﾄﾞﾙﾋﾞｰTrueHD(5.1ch)、ﾘﾆｱPCM(ｻﾗｳﾝﾄﾞ)／AVC／50G／16:9／日本語・英語字幕付(ON・OFF可能)

◆特典◆「彼女の想いで」レイアウトコンテ／アフレコ台本集
◆映像特典◆劇場予告

「最臭兵器」監督・岡村天斎氏より記念コメント到着！

『MEMORIES』30周年を記念して、EPISODE.2「最臭兵器」の監督を務めた岡村天斎氏よりコメントが到着しました！

4K版関係者試写会記念写真＆各クリエイターコメント到着！

去る11月5日、『MEMORIES』4K版の関係者試写会が行われ、懐かしの面々が集結！　参加クリエイターによるコメントを公開！

★上段左より
田中栄子氏（STUDIO 4℃）
川崎博嗣氏（キャラクターデザイン）
※「最臭兵器」
小原秀一氏（キャラクターデザイン）
※「大砲の街」
片渕須直氏（技術設計）
村田充範氏（原画）

★下段左より
伊奈淳子氏（美術）
石川山子氏（美術）
玉井節子氏（特殊効果）
佐々木史朗氏（フライングドッグ）

『MEMORIES』作品解説

オムニバスで味わう異色の映像体験

大友克洋が製作総指揮と総監督をつとめた『MEMORIES（メモリーズ）』（95）は、森本晃司、岡村天斎、大友克洋が監督する 3 つの濃厚な中短編を集めたオムニバス形式の劇場アニメである。

「EPISODE 1 彼女の想いで（Magnetic Rose）」は、救難信号を発信する宇宙ステーションで繰り広げられるサイコサスペンスだ。ロココ風建築のクラシックな空間にオペラ歌手の妄執が取りつき、虚実入り乱れた怪事件を起こす。監督デビュー前の今 敏が脚本・設定を担当し、芸術的な空間と瓦礫などの対比を細密に描写している。菅野よう子の壮大なクラシック音楽も、虚実入り混じった幻惑感をゴージャスに盛りあげる。監督は森本晃司。

「EPISODE 2 最臭兵器（Stink Bomb）」は、一転してドタバタ感あふれるブラックコメディとなる。偶然精製された実験薬を飲んでしまった研究員は、身体から人を死に至らしめる臭気を発生する生物兵器となってしまった。真実を知らされず実験薬を東京へ輸送すべく奮闘するサラリーマンと、特殊車両、艦艇、航空機類など全部隊を出動させる自衛隊の物量戦との落差が、奇妙な笑いを誘う。監督は岡村天斎。

「EPISODE 3 大砲の街（Cannon Fodder）」は原作・監督・脚本・キャラクター原案・美術すべてを大友克洋が手がけた全編のクライマックスで、20 分を「ワンシーン・ワンカット」で描きぬく異色作だ。果てしなき砲弾戦を続ける城塞都市に住む労働階級の少年と父親を追いかけ始めたカメラは、どんなに移動してもカットを割らず、都市全景や砲撃ですべてが回るディストピアの異様さと滑稽さを活写していく。

アナログ時代の長回しは困難だったが、「技術設計」でクレジットされた片渕須直が撮影可能な背景とセルに展開し、奇異な連続性を実現した。一部除きデジタル技法ではないため、連綿と続く「手描きの触感」は独特の没入感を醸し出す。

別世界の「記憶（メモリー）」を垣間見たような、３種の不思議な没入感が体験できるオムニバス映画なのである。

文：氷川竜介（アニメ特撮研究家）

『MEMORIES』作品情報

1995年12月劇場公開作品

製作総指揮・総監督：大友克洋
オープニング＆エンディング音楽：石野卓球
制作：マッシュルーム・オニロ・よんどしい
製作：バンダイビジュアル(現：バンダイナムコフィルムワークス)・松竹・講談社　他

■EPISODE 1「彼女の想いで」
【あらすじ】
2092年。宇宙空間のゴミ回収・破壊を請け負っている4人組は帰還途中に救難信号を受信、不思議な浮遊物を発見する。それは、巨大なバラの形をした旧型宇宙船だった。その中で彼らは、天才ソプラノ歌手が作り出した「幸せな思い出」の幻想に巻き込まれる。

【スタッフ】
原作：大友克洋／監督：森本晃司／脚本・設定：今 敏／音楽：菅野よう子

【キャスト】
ハインツ：磯部 勉
ミゲル：山寺宏一
エヴァ：高島雅羅
イワノフ：飯塚昭三
他

■EPISODE 2「最臭兵器」
【あらすじ】
冬の甲府盆地。カゼ薬のつもりで、ある「薬」を服用するサラリーマン田中信男。それは極秘に開発された新薬で、服用した人間から発生するガスによって、周囲の生物を一瞬で意識不明にする恐るべき兵器だった。東京へ向かう田中を止めるべく自衛隊、そして米軍が出動する。

【スタッフ】
原作・脚本・キャラ原案：大友克洋
監督：岡村天斎
監修：川尻善昭

【キャスト】
田中信男：堀 秀行
韮崎：羽佐間道夫
本部長：大塚周夫
他

■EPISODE 3「大砲の街」
【あらすじ】
テレビでは今日も敵への攻撃成果が発表され、子供たちは学校で軍事教練を受けている。そこは、無数の重装備をした巨大な「移動砲台都市」だった。大砲を撃つためだけに暮らす住人たち。花形職種の砲撃手になりたいと願う"少年"のいつもの一日が始まる。

【スタッフ】
監督・原作・脚本・キャラ原案・美術：大友克洋
音楽：長嶌寛幸

【キャスト】
少年：林 勇
父親：キートン山田
母親：山本圭子
先生：仲木隆司
他

『MEMORIES』30周年特設サイト