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『ウマ娘 シンデレラグレイ』高柳知葉×瀬戸桃子×高橋大輔インタビュー

一瞬たりとも緊張が解けない第2クール。有マ記念の先でオグリが感じるもの――アニメ『ウマ娘 シンデレラグレイ』高柳知葉さん(オグリキャップ役)、瀬戸桃子さん(ベルノライト役)、高橋大輔さん(藤井泉助役)インタビュー

令和には珍しい?熱い男・藤井泉助の魅力を語る

――ここからは新聞記者である藤井泉助について聞いていきます。スポ根的な熱い展開も多いなかで、藤井はいいアクセントになっていると思いますが、演じる上でどのようなことを意識しているのでしょうか?

高橋:意識しているのは、とにかく“熱量”です。彼は記者でありながら署名運動を起こしてしまうほど、常軌を逸したウマ娘愛のある人なので、その熱量は絶対になくさないようにしています。ちょっと気を抜くと、すぐにテンションが負けてしまうので……。

高柳:普段の高橋さんは穏やかな性格ですからね。

高橋:気を抜くとすぐ落ち着いて喋ってしまいそうになるので、「あかんあかん! 元気出していこう!」って(笑)。それに、リアルの競馬界での1980年代後半のオグリキャップ号を中心とした熱狂がどれだけすごかったのか、それを現代の視聴者に伝える“語り部”的な役割もあると思っているんです。どれだけ異次元のことが目の前で起きているか、その興奮を伝えるためにもテンションは絶対に下げてはいけない。その思いで、喉を痛くしながらやっています。

――すごい熱さですよね。もし、藤井泉助という人間が近くにいたらどうですか?

高橋:ちょっと鬱陶しいでしょうね(笑)。大好きですけど、近くにはいて欲しくない。少し離れて見ていたいです。

高柳・瀬戸:あはははは!!

瀬戸:瀬戸桃子としては、藤井というキャラクターが本当に大好きなんです。記者という仕事に誇りを持っていて、情熱的でかっこよくて、頭も良くて...。岩塩をぶつけた時は心苦しかったですが(笑)。作中のなかで一番好きかもしれない...!

高橋:そもそも男性キャラの選択肢が少ないけどね(笑)。

瀬戸:初めて藤井を見た時に、「これは私の好みにぶっ刺さりキャラだな」と、思わず感じてしまいました(笑)。

――共演者からぶっ刺さりキャラと言われた感想は?

高橋:久住(太陽)先生が描いている藤井のイメージを、僕が壊していないといいんですけど……。

――高柳さんはいかがですか?

高柳:歴代の『ウマ娘』シリーズをみても、いなかったタイプの役どころだと感じています。熱量がものすごくて真剣なんですけど、持ち前のポップさのおかげでシリアスになりすぎないテンポ感を作ってくれていて。第2クールは、それぞれのウマ娘たちの努力や悩み、苦しみ、喜びを丁寧に描いているからこそ、見ていてつらい部分もたくさんあると思うんです。そこを藤井のテンションがいい塩梅にしてくれているなと、いつも感じます。「苦しくなってきたときに藤井現る」みたいなポジションだなと思いますね。

――第19話でも、真剣なベルノライトの台詞の直後に、藤井がくしゃみをして唾を飛ばすコミカルなシーンがありましたね。

高橋:ありました。でも、「ここで笑い取らなきゃいけない」と思いながらやるのは、すごく嫌なんですよね。コミカルな芝居って難しいですし、苦手で……。僕自身は、関西弁を喋れること以外は藤井と似ていないと思いますから。ただ、くしゃみに関しては、セリフではないのでちょっと楽でした(笑)。

瀬戸:高橋さんのくしゃみが本当に上手で、みんな真似していましたよね。

高柳:そうそう。鼻水をズルズルってすする音がもう素晴らしすぎて、大空さんが真っ先に「どうやってるんですか?」と質問していて。テクニックを教わって、みんなで鼻をすする現場になっていました(笑)。

高橋:みんなすぐにマスターしちゃうんですよ。前日に100回ぐらい練習しておいて良かったです。

高柳:とにかく現場では、高橋さんがいろんな先生でした。英語も関西弁もくしゃみも。関西弁は、関西弁話者のキャスト同士で「私はこう思うけど、どう思いますか?」とディスカッションされているときがあって、そのすり合わせを見ているのもすごく楽しかったです。

高橋:一括りに関西弁といっても、ものすごくたくさんの種類がありますからね。正解の関西弁ってたぶん誰にもなくて、誰かは必ず違和感があるだろうし、なかなか答えが出なかったです。

瀬戸:それを聞いて、みんな小さな声で「〜やな」とか真似していたんですよ。私もやっていたら、別の現場でも関西弁が出ちゃって(笑)。「関西出身ですよね?」と言われて、「……え? ごめんなさい、埼玉出身です」って。そんなこともありました。

高柳:影響受けまくり(笑)。

まさかの英語セリフなし! 英語の先生のアフレコ秘話

――ほかの方も前回のインタビューで話していましたが、高橋さんは皆さんの英語の先生にもなっていて、エンディングクレジットには「外国語監修:高橋大輔」と記載されています。

高橋:ありがたいです。でも……藤井は英語を喋るシーンがないんですよね(笑)。原作で藤井が多言語を操っているのを見て、これは自分にとって一世一代の挑戦だと思ってオーディションを受けたんですが、蓋を開けてみたら台本に英語のセリフが一言もなくて。「あれ? 裏に書いてあるのかな?」「別紙でもあるのかな?」ってなりました(笑)。

――スタッフに聞いたところ、通訳レベルである高橋さんの英語を使いたくて、原作通りに藤井のセリフを英語にする案もあったそうですが、尺が足りなくて断念したそうです。

高柳:もったいない。

瀬戸:どこかで喋って欲しいですよね。オーディオコメンタリーとかでずっと英語で喋って欲しいです。私も英語(を真似て)喋れるので!(笑)

――この3人だと英語のセリフがあったのはベルノだけですね。カタコトでしたけど。

高柳:カタコトの塩梅が大変そうだったよね。

瀬戸:難しかったですね。ベルノは「留学経験はなく発音はジャパニーズイングリッシュだけど、頭が良いから知識として英語を喋れる」みたいで、藤井との違いを出すためにカタコトの英語になったんです。

高橋:カタコトにする前は、流暢な英語でしたよ。

瀬戸:オーケー! センキュー!(カタコト) なんか、大先生(高橋さん)に監修していただいたら、関西弁と同じように英語も普段から出るようになっちゃって……(笑)。

高橋:影響受けやすすぎでしょ!(笑)

瀬戸:リンゴを「アッポー」とか、「オーマイガー!」とか。

――完全に海外旅行から帰ってきたミーハー日本人ですね(笑)。

瀬戸:そうなっちゃうくらい、高橋さんが先生になってくれた授業は楽しかったです。

高柳:楽しかったよね。でも、オグリは「英語、分からない!!」なので(笑)。

――高橋さんはイタリア語も話せるのですか?

高橋:話すことはできないですけど、文章を見てある程度の音を似せて言うことはできます。

高柳・瀬戸:すごい!!

高橋:むしろ日本語の方が難しいです(笑)。でも、こうやって先生、先生と持ち上げてくれますけど、皆さん本当に耳が良くて。外国語のセリフはガイドの音声を聴いて収録に臨まれたと思うんですが、最初から皆さんの発音が素晴らしかったです。

なので、僕が教えたのは、実際に芝居と絡めたときに「音の繋がりをこうしたら、もうちょっと自然かな」とか「(イントネーションの)立てるところをちょっと調整しようか」くらいで、大したことはしていないです。声優さんはすごいなと思いました。

――甲斐田裕子さん(トニビアンカ役)のイタリア語もすごかったそうですね。

高柳:すごかったです。さらっとやられていて、格好良すぎました。

高橋:トニビアンカだ!と思いながら見ていました。

――瀬戸さんには今度イタリアに行ってみてもらいたいです。思いっきりイタリアにかぶれて、イタリア語混じりになって帰ってきそうだなと(笑)。

瀬戸:どこに行っても、余裕で大かぶれになって帰ってきますよ(笑)。

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