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- わたなべみきこ
- 出産を機にライターになる。『シャーマンキング』『鋼の錬金術師』『アイドリッシュセブン』と好きなジャンルは様々。

2026年7月より放送中のアニメ『スーパーの裏でヤニすうふたり』(原作・地主先生)。
社畜街道をひた走るくたびれた中年サラリーマン・佐々木と彼が通うスーパーの店員・田山(本名:山田)がスーパー裏の従業員用喫煙所で共に煙草を吸う中で交流を深めていく様子が描かれる作品です。
本作をなんとなく見始めた筆者は、回を重ねるごとに煙草を介した大人の時間が流れる物語に癒しを感じるようになっていきました。
もちろん、佐々木と田山/山田のやりとりにときめいたり胸打たれたりということも癒し要素としては大きいのですが、一番の癒しは何と言っても佐々木。このくたびれた中年男性が非常に推せるんですよね。
というわけで、本稿では佐々木の推しポイントを語らせていただきました! こんな40代男性、もはや天然記念物なのでは……と思ってしまいます。
社畜生活の疲れを癒してくれる山田のファンである佐々木。山田の接客を受けるために本当は買わなくてもいいものを買ってまで足繁く来店しており、そのファンっぷりは筋金入りです。
ここまで彼女のことが大好きであれば、もっと山田のことを知りたいと興味がわいてもおかしくないと思うのですが、佐々木はそういった節がありません。
厳密にいえば、山田への興味はあるものの決して自分からプライベートに踏み込もうとしないのです。「あの子のお仕事に勝手に元気もらってるだけ」と徹底的にいちファンに徹しているところが最高に推せます。
アニメ第1話で山田へお菓子を差し入れてみようかと一瞬考えていましたが、すぐに思い直し、店員と客という関係に止まっていましたし、田山から「可愛いしおっぱい大きいのに彼氏いなさそうで嬉しくなっちゃうよね」と山田のプライベートに突っ込んだ話をされると、「それは違う!」と、プライベートのことに嬉しくなってはいけないとはっきり否定。
山田と仲の良い(と佐々木が思っている)田山と仲良くなっても、山田の年齢ひとつ聞き出そうとしないので、好感度上がりまくりです。
今時、本物のアイドル相手でさえ、ファンからプレゼントや手紙を渡したりすることもあるのに、すぐ目の前にいる店員相手に自分から話しかけることさえせずにきちんと一線を引き続ける佐々木。彼が「ちゃんとした大人」である安心感が作品の癒しの肝だと思うのです。
癒しの山田と喫煙所で会う田山が同一人物とまったく気付かない佐々木。確かに2人の声色や雰囲気はかなり違いますが、別に変装しているわけではないのでここまで気付かないのはちょっと疑問にも思えます。
しかし、ふと気づいたのです。佐々木のことですから、自分のようなオヤジが若い子をジロジロ見るなんて、と遠慮しているのではないか……と。それならば同一人物だと気づかなくても納得できますよね。
その遠慮は佐々木の優しさと謙虚さから来るものだと私は思います。謙虚な彼は常に「俺みたいなおっさん」と自身に対して過小評価気味。そうやって控えめだからこそ、田山(山田)の方から踏み込みたくなってしまうのでしょう。
また、彼の律義さも私は大好き。自分が少しでも助けてもらったら、その相手に必ずお返しをしているのです。初めて喫煙所を使わせてもらったお礼においしいおかきを渡したり、田山の使いかけ消臭ミストをもらったお礼に携帯灰皿をプレゼントしたり、気遣いが本当に細やか。
第8話では、田山が落とした携帯灰皿をいっしょに探してくれた犬・大五郎にもお礼にドッグフードをあげていました。どこまで律儀で優しいんだ佐々木ィ……!
これだけ気遣いができる佐々木ですから実は営業成績もトップクラスなのでは……? と想像しています。よく部長から叱責されていますが、大方彼の優しさに付け込んだ八つ当たりでしょうね。
佐々木の勤める元気商事はかなりのブラック企業のようですが、中間管理職の佐々木は、クソ上司の理不尽な言動に耐えながら、部下を優しくサポートしています。これは私の想像ですが、社内には佐々木の存在に救われている人も多いのではないでしょうか。会社(というかクソ上司)にはもっと佐々木を大事にしてほしいものです。
佐々木が田山の正体に気づかないのは女性慣れしていないところにも一因がありそうです。田山に顔を近づけられてひっくり返ったり、吸いかけの煙草を吸うように勧められると赤面して言葉に詰まったりととにかく反応がウブ。
45歳ならそれなりに色恋の経験があっていいだろうに、24歳の田山に好き放題からかわれてしまっています。可愛すぎないか佐々木。
実際、煙草を吸い始めたきっかけは大学時代の彼女とのことなので、それなりに女性慣れしていてもいいと思うのですが、女性への免疫が無くなるほど長い間色っぽい話がご無沙汰だったのでしょうか……。元カノのことを話すときまで真っ赤になって照れていて、まるで思春期男子のようでした。
さらに、気持ちが顔にすぐ出るところも可愛いポイント。自分が渡したおかきを田山/山田が気に入ってくれたときの、パアァァと表情がほころぶシーンはあまりに可愛かった……。若い子にウケて嬉しかったねぇ……ヨシヨシ(犬?)。
ですが、長年営業の仕事をしている事を考えると、いつもそうだというわけではない気がします。仕事の場では感情を表に出さずに顧客や同僚らと接していると思うのです。
相手が田山だからこそ、取り繕うことなく正直な感情が表に出ているのでしょう。それくらい彼女はリラックスして話すことができる特別な相手になっているということですね。
謙虚な人柄ともつながる部分ですが、佐々木は傲慢なところが一切なく、どんな相手に対しても敬意を払える人です。
年下の女性である田山相手ならば、普通少し見栄を張りたくなってもおかしくないところですが、自分のわからないことや教えてほしいことがあれば、素直に頭を下げてお願いする佐々木。これって案外すごいことだと思うんですよね。
また、山田に対しても「凄いなあと思うよ 遅い時間までニコニコ働いて 俺みたいな客のことも気にかけてくれて」と言っており、さらにスーパーの店長が同世代だと知ると「駅前で忙しいスーパーを仕切ってる人が同世代なんて…尊敬します」とはっきりと尊敬の念を口にしていました。こんなに素直で誠実なおじさん見たことないぞ……。
驚くべきは、犬・大五郎をさん付けしていること。スーパーの常連客の犬だからというのもあるとは思いますが、律儀に「大五郎さん」と呼んでいるんです。高身長40代男性が犬をさん付け……うーんやっぱりめちゃくちゃ推せる。
私はアニメから本作を知ったファンなので、佐々木のCVを担当する佐藤拓也さんにも触れずにいられません。
本作で初めて「おじさん役」をやることになったという佐藤さん。私も佐藤さんといえば10代や20代のイケメンを演じている印象でした。
そんな佐藤さんのイケボがくたびれた40代である佐々木とこんなにマッチするなんてびっくり。佐々木の人の良さが声からも滲み出ており、魅力を爆上げしています。
驚いた時の声のひっくり返り方や照れた時のお芝居もあざとさはないのにちゃんと可愛くて、癒し効果は抜群です。
私は佐藤さんが出演している某アイドル作品のマネージャーなのですが、佐々木は佐藤さん演じるあのアイドルが芸能界に入らずに一般会社員として40代になったifの姿に見えてしまって仕方ありません。(まあ、彼ほどの男が40代まで独身というのもあり得ないとは思いますが……!)
アニメはまもなく最終話を迎えますが、まだまだ佐藤さん演じる佐々木に癒されたい……。アニメ第2期を切望せずにはいられません。
改めて佐々木の推しポイントを考えてみましたが、そもそも人として尊敬できる人物だなと強く感じました。性別は違いますが、私もこんな素敵な大人になりたいものです。
それと同時に推したいと思う気持ちは、相手への尊敬にもつながるのだとも実感。佐々木本人も、山田のことをとても尊敬していますしね。
独身であることが不思議なほど素敵な人柄の佐々木。それはきっと田山/山田と出会うためだったのでしょう。彼に幸せな未来が訪れることを願うばかりです。
| 作品名 | スーパーの裏でヤニ吸うふたり |
|---|---|
| スケジュール | 2026年7月9日(木)~2026年9月24日(木) TBS系にて |
| あらすじ | 社畜街道をひた走る、くたびれ中年男性の佐々木。 彼のひそやかな癒しといえば、日ごろから愛煙する煙草と、 行きつけのスーパーで働く女性店員山田さんのにこやかな接客くらい。 仕事に疲れたある夜、癒しを求めてスーパーに向かうが、 目当ての山田さんはおらず、今どき煙草を吸える場所もなし…。 意気消沈した佐々木に「ここなら吸える」と声をかけてきたのは、 田山という女性だった――。 |
| 話数 | 全12話 |
| キャスト | 佐々木:佐藤拓也 山田/田山:星希成奏 後藤:行成とあ 大野:豊口めぐみ 小畑:安田陸矢 前澤:日笠陽子 鈴木:高橋伸也 |
| スタッフ | 原作:地主 監督:鈴木理人 森あおい シリーズ構成:井上美緒 キャラクターデザイン:大滝那佳 プロップデザイン:新谷真昼 美術監督:外谷勝 色彩設計:上村修司 撮影監督:鯨井亮 CG監督:藤谷秀法 編集:石井亜美 音楽:河野伸 ⻘木沙也果 音響監督:吉田光平 音楽プロデューサー:久世烈 音楽制作:日音 アニメーションプロデューサー:渡部雅悠 制作:旭プロダクション |
| 主題歌 | 配信版OP:「クズリ念」ずっと真夜中でいいのに。 配信版ED:「NIGHT DANCER」imase OP:「イチジク煙」ずっと真夜中でいいのに。 ED:「Fiction」imase |
| 電子書籍 | 『スーパーの裏でヤニ吸うふたり』電子書籍(コミック) |
