
振り切っている彼女らには思いがけないバックボーンがある──「どんどんキャラクターのことを好きになっていける作品です」『生徒会にも穴はある!』平塚敏深役・内山夕実さんインタビュー【連載第1回】
「こそばゆかったですね」
──平塚先生を演じる上でのやりがいや、新鮮で楽しかった瞬間について教えてください。
内山:いっぱいあります! 平塚先生ってマイペースで良い意味で適当なのですが、ちゃんと生徒一人ひとりをしっかり見てるんだなとわかるシーンが今後も要所にあるんです。そのシーンでは「良いことを言っているんだけど、良いこと言ってます風に演じない」ようにしようと思っていました。でもその言葉は、相手にちゃんと届いていて。そういうことって、リアルでもあるじゃないですか。
──ともすれば、最も印象に残るかもしれません。
内山:言っている本人はそんなつもりではないけれど響く。きっとそういう先生なんだろうなと思っています。なので割と大事なことを言っているけれど、あえて決めずに行くシーンもありました。
また今回、平塚先生だけではなくナレーションも担当させていただいています。あくまで「平塚先生視点のナレーション」という在り方でやらせていただきましたので、ならではの言い回しになっているかなと。
──「平塚先生視点のナレーション」。
内山:シーンによってはナレーションの一言でオチをつけていることもあるのですが、平塚先生なので、オチ切っているんだかいないんだか、のような雰囲気になっています。それも味だと思って楽しんでほしいです。
勝手なイメージですが、梅に「これはナレーションなのでちゃんとやってくださいね」と言われて「やってます」という体なのかなって。でも寿子とのドキドキなシーンのナレーションなど、内容によっては「なんか面白そう!」とノッてきちゃう。そんなところも平塚先生の幅感です。
──アニメで改めて「キャラクター」という感じがしないなと思っていました。
内山:「現実にいそう」は、自分の中でも目標としていたかもしれないですね。色々と真似してほしくない部分もありますが(笑)、平塚先生のようなゆるい先生ってなんだかんだ生徒たちに好かれていたり、生徒との距離が近かったり。生徒からツッコミを入れてもらうぐらいがちょうどいい人で、だからこそ相談できることもきっとある。すごく魅力的な先生だなと思います。
──ズルい魅力を持っていますよね。
内山:憎めない! 「おいおい……」って思うことはいっぱいあるんですけどね(笑)。
完成した映像を見て、アニメーションが素晴らしすぎた結果、だらしなさがより明確になっていました。やばい部屋に住んでるなって(笑)。
──(笑)。そして放送されたばかりの第1話ですが、濃い30分でしたね……!
内山:小気味良いし、気持ち良かったです。胸がキュンとするようなピュアな要素もあって、楽しみ方が幅広い作品だと感じました。
メインのキャラクターたち以外の、藤成学園に通っている子たちも個性が豊かすぎて、その子たちも振り切っていて(笑)。一度見ただけではどんなキャラかわからなくても、ずっと印象に残るキャラクターばかり。次回以降のエピソードでは、あの子たちがどこで出てくるんだろう、という楽しみ方もできました。
──とにかくキャラクターたちがいきいきと、滑らかに動いていて。
内山:漫画でもいきいきとしていたキャラクターたちに動きがついて、色もついて。原作を読まれていた方は、より喜んでくださるんじゃないかなと思います。本当に見ていて飽きなかったですね! ずっと誰かが動いていてすごかったです。
──お気に入りのシーンや印象に残っているカットも教えてください。
内山:たんが登場したシーンで、思ったより血が出ていてビックリしました(笑)。アフレコのときには、あの血の量は想定していなかったので……拭ききれないレベルの吐血なのかと。
──床に垂れた血の質感もリアルでした。
内山:アニメーションのクオリティが高いとそこまで伝わるんですね(笑)。
つい、たんに目がいっちゃうんだよなぁ。たんは言っていることが非日常的じゃないですか。なのにどうしてか受け入れちゃうちゃうというか、スッと入ってくるんですよね。河野ちゃんの言い回しもすごいなと思います。
しかもあのテンポ感とスピードでまくし立てて、時には一人でボケて一人で回収して……。「ドヤぁ」ってしているときや人の神経を逆なでするような演技もとっても上手ですし、何よりたんの表情ともピッタリなんです。
──「見たね!?」のシーンなど、いわゆる“オスガキ”感があふれていました。
内山:そうそう! 煽っていく感じが本当に素晴らしいなって思います。
他にも、一瞬出てきて嵐のように去っていくキャラクターがいっぱいいました。一瞬なのに気になってしまう個性溢れるキャラクターばっかり。それが映像でしっかり伝わることも見事だなと思いました。特番で、作品の魅力について「考えるな!感じよう!」と河野ちゃんが言っていましたが、本当にその通りだなと思います。
あとは寿子のウブな感じも! 今後描かれていくとは思いますが、しっかりしなきゃと思いつつ、そうなりきれない部分もあって、頑張り屋さんな健気な感じも含め応援したくなる子です。
──寿子というと、全校集会のシーンも印象的でした。
内山:あれは白石ちゃんが見事でしたね……! 平塚先生が喋るハズだった間をアドリブで埋めなきゃいけなかった寿子でしたが、白石ちゃんもアドリブだったんです。
──へぇ!
内山:会長としての言葉を喋っているときですから、何でも喋っていいわけじゃない。お尻の言葉のタイミングは決まっている中で見事に間を埋めつつ、台本にある「ですので」につなげていて。すごすぎません?
あまりにピッタリだったし、彼女も真面目なので頑張って家で考えてきたんだろうなと思っていたら、その場で言われたアドリブだったらしくて。ちょっとした合間で必死に考えた結果だったそうです。天才だなって思いました。MVPです。すごかったです。
──プロの技ですね……!
内山:音響監督の本山(哲)さんは「ありがとうございます、いただきます」ってフラットな感じだったので「もっと感動しようよ!」「すごいことしてるよ!」と(笑)。印象深い衝撃的なアフレコでしたね。
そんな中、先生はいびきかいて寝てるし、そもそもいませんでしたが……。その後の梅の「見てろよ 平塚ァ!」も好きです。強すぎないのに、ちゃんと叫びに聞こえてツボです。アフレコの話を始めたらキリがないかも。
あと……テープオーディションの音源をみんなの前で流されたこともありました(笑)。
──えぇ!?
内山:なかなかオーダーに答えられなかったシーンがあって、そのときに「前にテープオーディションで撮っていただいた感じが良くて」「音源あるんで流します」と。その瞬間、みんなビクッてなってました(笑)。
そうしたら本当に当時のものが流れて。でも一番年上だし、動揺している姿は見せてはならぬと思って「あー……わかりました」とすましていたのですが、嫌な汗かいちゃいましたね。
もちろんオーディションに出すものですから、誰に聴かれてもいいようになっているのですが、こそばゆかったですね。
──なかなかドSな制作陣で……。
内山:いやいや(笑)。おかげで「これね!」というニュアンスがわかったのでその後はスムーズに進みました。忘れられない思い出ですね。
──ありがとうございます。最後に、第2話以降をさらに楽しむための注目ポイントを教えてください。
内山:第1話からすでに生徒会の雰囲気は完成しつつありますが、まだまだみんなとの距離感は縮まっていきます。
生徒会としてより一丸となっていく様子が色々なハプニングや振り切ったトピックスを経て描かれていきますし、平塚先生も生徒たちと絡んで、さらに面白い展開になっていくと思います。ギャグと、そして時にはジーンとくるようなギャップもこの作品の魅力だと思うので、隅々まで楽しんでいただけたら嬉しいです。引き続きよろしくお願いします!
【インタビュー:西澤駿太郎】
『生徒会にも穴はある!』作品情報

放送情報
2026年10月3日(土)24時30分より各局にて放送中!
TOKYO MX:10月3日より 毎週土曜24:30~
BS11:10月3日より 毎週土曜24:30~
群馬テレビ:10月3日より 毎週土曜24:30~
とちぎテレビ:10月3日より 毎週土曜24:30~
AT-X:10月6日より 毎週火曜23:30~
※規制解除版
配信情報
dアニメストア・AnimeFestaにて地上波同時・最速配信!
ほか各配信プラットフォームにて順次配信!
■詳細はこちら
キャスト
水之江梅:坂田将吾
古都吹寿子:白石晴香
陸奥こまろ:富田美憂
尾鳥たん:河野ひより
照井有栖:石上静香
平塚敏深:内山夕実



































