
秋アニメ『マジカル★エクスプローラー』島﨑信長、加隈亜衣、大西沙織インタビュー|瀧音幸助はヒロインたちを助けたい、幸せにしたい、その気持ちが前提にある熱いキャラクター
角川スニーカー文庫にて刊行中の著者・入栖先生、イラスト・神奈月昇先生によるライトノベル『マジカル★エクスプローラー』。本作のTVアニメが、2026年10月よりTOKYO MXほかで放送中です。
アニメイトタイムズではその放送にあわせて、瀧音幸助役・島﨑信長さん、リュディ役・加隈亜衣さん、水守雪音役・大西沙織さんへのインタビューを実施させていただきました。
令和の世にはむしろ真新しい、一昔前の空気感のある本作。懐かしさを感じる方もおられると思いますが、そういった場面の収録の裏話は必読です。ぜひ放送とあわせて楽しんでいただければと思います。
幸助はひたすら熱くて真っ直ぐな男の子
――島﨑さんと加隈さんはボイスコミックから継続しての出演かと思います。キャスト変更なく継続は珍しい印象があるのですが、その点はいかがでしたか?
瀧音幸助役・島﨑信長さん(以下、島﨑):最近はボイスコミックからキャストが変わることは少なくなっている気がします。個人的に当時から思い入れのある作品でしたし、アニメ化することも伺っていたので、自分がそのまま関わらせていただけるのは素直に嬉しかったです。
リュディ役・加隈亜衣さん(以下、加隈):引き続きと言っていただいてありがたかったです。当時なぜオファーしてくださったのか私は知らないので、どういう印象を持たれているのか少し不安はありました。だけど、継続させていただけたことでそこから外れていないんだなと自信を持てました。とはいえ、久しぶりに演じるので不安はもちろんあったのですが、やっぱり素直に嬉しかったですね。
――大西さんはアニメからの参加かと思います。作品の印象はいかがでしょうか?
水守雪音役・大西沙織さん(以下、大西):ボイスコミックの存在は調べて知っていて、島﨑さんと加隈さんも含めてアニメでもキャストがほとんど引き継がれるなんて、凄いことだなと思っていました。その当時から厳しい声優業界の荒波を乗りこなして、いまだにみんなが活躍していることも嬉しいです。そんな作品の仲間に入れてもらえたことが、個人的には凄く嬉しかったです。
――ありがとうございます。島﨑さんと加隈さんは改めて本作の印象はいかがでしょうか?
島﨑:この作品は自分がこれまで経験してきたことや、触れてきたカルチャーと親和性が高い。だからこそ共感できるし、個人的に理解度も高められたと思っています。なぜなら、この作品はまさしく王道で、古き良き時代を感じさせる懐かしさがあるからです。古き良き時代とは言っても、今の時代でも面白いと自信を持って言えます。
原作で扱っている題材からすると尖っている印象があるのですが、描かれていること自体は意外と真っ当で爽やかさを感じるぐらいです。あまり道を外れておらず、その王道をずっと維持しているところがこの作品の面白いところです。
オタクカルチャーの面だと、割と今流行している令和のカルチャーに平成の美少女ゲームが影響を与えている面があるんです。当時そういったジャンルで活躍していたクリエイターさんが今も第一線でご活躍されていますし。
そうやって後のオタクカルチャーに影響を与えたものたちが、『マジエク』では令和に打ち出すにふさわしい形で落とし込まれています。そのおかげでご覧になってくださる方たちに、かつてはこういうものがあったんだよと知ってもらえる作品にもなっていると思います。もはやこの作品自体が、ひとつの王道の形になっているんです。
加隈: ボイスコミックではこの作品の中のゲーム『マジエク』で描かれるシーンを演じたのですが、ゲームのキャラクターではなくひとりの人間としてリュディの日常を演じたことはありませんでした。アニメで初めてそのシーンを演じたのですが、その時にゲームの世界のキャラクターたちの日常に入り込んだかのような感覚があったんです。
幸助がゲームで遊んでいたシーンを演じる時と、実際に幸助と喋る時とで人間味の違いが描き出されていて、話しているときの感覚が違いました。それがこの作品の面白いと思う部分のひとつです。リュディのオフ感が存分に描き出されている点も面白いなと思っています。
――幸助は主人公でありながら作中のゲームでは主人公の友人キャラクターという立ち位置です。演じる時は何にこだわりましたか?
島﨑:美少女ゲームの主人公の友人キャラクターに転生したとはいえ、中に入っているのはキャラクター本人ではありません。脇役ポジションに収まっているだけの別人なので、一度しかない自分の人生……自分の人生はあくまで自分が主人公じゃないですか。
この作品はそんな幸助[隼佐1.1]の主観で物語が進んでいくので、当初のポジションを意識して脇役にしようと考えたことはなかったです。単純に瀧音幸助であり、前世の人でもあると意識して演じました。
そんな中でも第1話からトライしてみようと思ったのが、モノローグです。第1話は特に多いのですが、前世の知識に寄ったメタっぽいことを語っている時は、少し俯瞰した視点でナレーションっぽく言うようにしています。前世でゲームをしている時に、データを読み上げたり展開を考えたり、そういうところですね。
自分がもう少し若かったらモノローグも含めて全てを主観で、気持ちを込めて演じようとしたと思います。ただそうすると、これだけの文量の説明は思った以上に頭に入ってきません。だからナレーションというものが存在しているのですが、この作品のモノローグはそういうところに比重を置きました。
気持ちを込めている時は、その時キャラクターが何を見て何を感じたのかを声に込められるよう一生懸命やっています。『マジエク』のモノローグに関してはあえてそこを外して第三者視点で、それこそゲームを遊んでいるプレイヤーぐらいの視点で明確にお芝居しているところがあります。
だから「このまま放っておくと、後々マズイ展開になるから助けないと」みたいなところは一歩引いているのですが、窮地に陥ったヒロインたちを「助けたい!」と純粋に思っている時は心の声と台詞が一致するような実感を伴ったものにしても構わないのかなと思いました。やってみたら現場でも受け入れてもらえたので、この形になっていきましたね。
――加隈さんと大西さんは幸助について、どんな印象を持たれていますか?
加隈:ひたすら熱くて真っ直ぐな男の子ですね。第1話でゲームの世界にやってきた時も自分の状況を受け入れて「ここはこうすればいいんだ」「今はゲームの時とは違うんだ」と冷静に分析していましたし、むしろそんな状況を楽しんで自分から強くなろうとしていて、見ていて気持ちのいい人だなと思いました。
それに加えてこれは信長さんによって引き出されたものなのですが、「ライト!」みたいな魔法を発動する時の掛け声からも茶目っ気や前世の人柄が溢れていて、いい友達になれるだろうなと感じさせられます。カッコいいだけじゃない魅力がたくさんありますし、実は凄くバイタリティーに溢れているステータスの高い人なんじゃないかなと。
大西:作中のゲーム『マジエク』をプレイしている人からすると、本来の主人公である聖伊織がいるじゃないですか。彼が主人公といえば主人公なのですが、作中のゲームに沿っていくと誰かひとりの女の子としかどう頑張っても結ばれないんです。
そんな彼の友人ポジションの幸助に主人公が転生することで、伊織には絶対にできない全てのヒロインたちを救って幸せにするというムーブができるのが幸助の強みです。全員を幸せにするという思考にいたるのも、前世の記憶があるからこそ。そのあたりの設定が面白いキャラクターだと思います。
普通なら思いつかないようなことを、大好きのパワーでやってのけるという情熱が伝わってくるはずです。好きなことに向かって集中して、目標を目指していくのは面白いなと改めて思わされました。





































