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- シモヤマヨウ
- 関西出身のライター。アニメやゲーム、漫画、小説、映画、ドラマ、音楽、VTuber(ホロライブ)などが好き。

唯一無二のハスキーボイスと豊かな表現力で、聴き手の心をつかんで離さないシンガーソングライター・miletさん。
これまでに担当したタイアップ曲は数知れず、自身の思いを込めながら、作品に対するリスペクトに満ちた珠玉の名曲たちを送り出してきました。
そんな彼女がこれまでリリースした楽曲の中でも、見逃せないのがアニメやアニメ映画とのタイアップ曲です。アニメファンでもあるmiletさんが手がけた楽曲は、ひとたび耳にすれば、一瞬にして作品世界へと誘われ、感情を揺さぶられることでしょう。
そこで本稿では、miletさんがアニメおよびアニメ映画とタイアップした楽曲をまとめました。
「THE SHOW」は小学6年生の少女の冒険を描くファンタジー映画『バースデー・ワンダーランド』(原恵一監督)のテーマソング。
オーストラリアのシンガーソングライター・レンカさんが2008年にリリースしたヒット曲の日本語カバーで、日本語詞はmiletさんと原監督の共作で紡がれました。miletさんは主人公の少女の目線で歌詞に取り組んでおり、それは歌い方にも現れています。
一方、同映画のイメージソングで挿入歌の「Wonderland」は、オーケストラによる華やかなサウンドと子供たちのコーラス、そしてmiletさんの伸びやかな歌声が胸に迫る一曲です。
原監督の大ファンであるmiletさんは、絵コンテを目にした瞬間に、楽曲のイメージが頭に浮かんだのだそう。そんな楽曲と美しい映像の共鳴には思わずグッとくるものがあります。
TVアニメ『ヴィンランド・サガ』SEASON1 第2クールエンディングテーマ「Drown」。
miletさんの熱を帯びたボーカルの存在感が際立つ本楽曲では、その切実な歌声と言葉が、TVアニメの主人公・トルフィンの生き様に重なります。楽曲後半にかけて、より重厚感を増していくコーラスも必聴です。
TVアニメ『Fate/Grand Order -絶対魔獣戦線バビロニア- 』2ndクールエンディングテーマ「Prover」。
本作は“人間賛歌”をテーマにした、圧倒されるような迫力あふれる楽曲で、タイトルには「自分の存在を証明するのは自分」という意味が込められています。『FGO』シリーズを愛するmiletさんが作品へのリスペクトを込めた本楽曲。MV公開時には、YouTubeのコメント欄に絶賛の声が多数寄せられました。
そして、TVアニメ『Fate/Grand Order -絶対魔獣戦線バビロニア- 』Episode 16のスペシャルテーマソングとしてサプライズで流されたのは「Tell me」。
以前から存在していたデモ音源の歌詞を『FGO』に寄り添った形に変更したのが同楽曲で、普遍的な愛について描かれています。胸が締め付けられるような寂しさや悲しさもありながら、どこか希望も感じさせてくれる楽曲です。
「Flare」はTVアニメ『王様ランキング』第2クールエンディングテーマ。
主人公・ボッジはもちろん、聴き手の背中を優しく、そして力強く押してくれる楽曲です。miletさんは、ボッジに向けて「一番に光れ」というメッセージを込めて本楽曲を制作。歌詞からは、小さな体で懸命に前へ進むボッジへの温かな眼差しと、困難に立ち向かう人々へのエールが感じられます。miletさんの包み込むような歌声が、聴き手の心に優しく寄り添ってくれることでしょう。
映画『鹿の王 ユナと約束の旅』(安藤雅司監督)では、壮大なバラード「One Reason」が主題歌として作品に温かく寄り添います。
miletさんが同楽曲で表現しようとしたのは、映画に登場する血のつながらない父娘の姿から伝わってくる“愛し抜く覚悟”。そんなメッセージが、優しさと芯の強さが共存するmiletさんの歌唱を通じて、多くの観客の心を揺さぶりました。
TVアニメ『鬼滅の刃 刀鍛冶の里編』のオープニング主題歌として作品と伴走したのは、miletさんとMAN WITH A MISSIONがコラボレーションした「絆ノ奇跡」。
激しいロックサウンドを中心に、各所で和楽器の音色が絶妙に絡み合い、力強い疾走感と高揚感を聴き手にもたらすナンバーです。主人公・竈門炭治郎と竈門禰豆子に加え、“柱”の時透無一郎と甘露寺蜜璃が激しい戦いに臨む「刀鍛冶の里編」を、エネルギッシュに盛り上げました。
そして、オープニングテーマと同じくmiletさんがMAN WITH A MISSIONと歌った楽曲「コイコガレ」は、同アニメのエンディング主題歌に起用されました。
作詞作曲は「from the edge」をはじめ『鬼滅の刃』シリーズにおいて多くの楽曲を手がけてきた梶浦由記さんが担当。甘露寺蜜璃の境遇や生き様を思わせるような言葉の数々が、miletさんとMAN WITH A MISSIONの男女ボーカルが織りなす心地よいハーモニーにのせて、聴き手の心にまっすぐ届くこと必至です。
TVアニメ『葬送のフリーレン』第1期初回2時間スペシャルの特別エンディングテーマで、第11話の挿入歌としても使用された「bliss」。
劇伴を担当するEvan Callさんが作曲・編曲を手がけ、そこにmiletさんによる“目には見えない繋がり”を表現した普遍的な歌詞と、美しく伸びやかな歌声が合わさった静かで壮大な楽曲です。聴き終わった後には物語の余韻に包まれ、じんわりと胸が温かくなることでしょう。
一方、同アニメの第1期エンディングテーマとして、2クール連続で主人公・フリーレンの旅路に寄り添い続けたのは「Anytime Anywhere」。
miletさんが作詞を担当し、野村陽一郎さん、中村泰輔さんと共に作曲。Evan Callさんが編曲を担当しています。今作はmiletさんのフリーレンに対する優しい眼差しが感じられる楽曲で、繊細な言葉の一つひとつが印象的。miletさんの柔らかく綺麗な歌声が、静かに胸に響き渡ります。
TVアニメ『葬送のフリーレン』第2期エンディングテーマ「The Story of Us」。
この楽曲は、一人のファンとして作品を愛してやまないmiletさんが、かつて共に旅したヒンメルの言葉のように、フリーレンを守る“お守り”になってほしいと願って書き上げた1曲です。miletさんの慈愛に満ちた歌声はどこまでも温かく、フリーレンたちはもちろん、私たち一人ひとりの物語にも寄り添います。聴き手の背中を押し、前に進む勇気もくれることでしょう。
そして、「Trace」は同アニメの第2期最終話(第38話)の特別エンディングテーマとしてサプライズで流れ、視聴者から大きな反響を呼んだ楽曲です。
物語はいったんこれで幕を閉じましたが、これからもフリーレン、フェルン、シュタルクの旅は続いていきます。そんな彼女たちの旅はもちろん、私たち一人ひとりの旅路も明るく照らしてくれるような一曲です。miletさんの澄んだ歌声が心の奥深くまで響き、静かな感動が広がります。
TVアニメ『ふつつかな悪女ではございますが ~雛宮蝶鼠とりかえ伝~』のオープニングテーマ「Sunny」。
対照的な二人の少女・黄玲琳と朱慧月を中心に展開する物語に寄り添った一曲で、「入れ替わり」をテーマに「誰かになってみたい」という思いが楽曲に落とし込まれています。miletさん単独でオープニングテーマを担当したのは今作が初。爽やかな曲調に、力強く明るい歌声が響き渡り、前向きな感情を呼び起こしてくれます。
miletさんはこれまでアニメやアニメ映画に深く寄り添った数多くの楽曲をリリースしてきました。彼女の手がけた楽曲は、それぞれ異なる色を持ちながらも、その根底にはタイアップ作品に対する大きなリスペクトを感じさせます。
ファンアートを描くような姿勢でタイアップ曲作りに取り組むというmiletさん。原作がある作品であれば原作を読み込み、関連する知識まで貪欲に取り入れる彼女の姿勢には目を見張るものがあります。
そんなmiletさんが携わった楽曲だからこそ、アニメファンから支持を集め、愛され続けているのではないでしょうか。本稿が、miletさんの楽曲と、タイアップした作品に触れるきっかけになれば幸いです。