佐藤ひろ美さん5thアルバム『メリー！メリーゴーランド』発売記念トーク＆ミニライブがアキバで開催。制作秘話をエレメンツガーデンの菊田大介さんと一緒に大激白！

　2月15日、東京・秋葉原の代々木アニメーション学院アキバ校にて、佐藤ひろ美さんのSPトーク＆ミニライブが開催された。これは、2月4日にリリースされた5thアルバム『メリー！メリーゴーランド』の発売を記念して行われたものだ。今回のアルバムでは、これまで佐藤さんが歌ってきた数々のアニメ、ゲームの主題歌に、新曲を3曲（「メリー！メリーゴーランド」「AngelicSymphony - Humming ALive」「MUSIC」）を加えた、全15曲を収録。前回のアルバムのしっとりムードとはうって変わって、ポップな楽曲が大集合！　アルバムジャケットも、メリーゴーランドを背景にした、きらびやかなものとなっている。

　この日は、アルバムの表題曲『メリー！メリーゴーランド』の作詞＆編曲を担当した、クリエイター集団・Elements Gardenの菊田大介さんをゲストに迎えて、佐藤さんがアルバム制作秘話を大公開。今回、とても大変なことがあったとか。そして佐藤さんのワンマンライブがついに決定し、その最新情報も明かされた。勿論、新曲をどーんとミニライブで大熱唱！　ここでは当日の模様を、皆さんにお届けしよう。

●ジャケは世界一古いメリーゴーランドで撮影！

　舞台には、待望の佐藤ひろ美さんが登場し、会場は拍手喝采。早速、今回発売した5thアルバムについて、色々聞いてみることに。まず今回のアルバムタイトルは、何故メリーゴーランドなのか？　佐藤さんいわく「アルバムに収録する曲を集めた時に、明るい曲が多かったので、じゃあ今回はポップでいこう！　ってなったんです。でもそれをジャケットでどう表したらいいのかって考えていた時に、『太陽ノ紅響曲』のCDジャケットを撮っていただいたカメラマンさんが、次は私に“コルセット着せてメリーゴーランドの馬に乗せて撮影したい”って言っていたと聞いたんです。それで、あっアルバム名は『メリーゴーランド』にしようってなったんです」とのこと。

　そしてアルバム制作は、アルバムのテーマを決めるタイトル会議へ突入することに。佐藤さんによれば「最終的に、スタッフの方に“メリー！メリーゴーランド”がいいと連絡をいただいたんです。メリーって“陽気”とか“楽しい”っていう意味なので、今回の、ポップなアルバムっていうコンセプトにピッタリだなって満場一致ですね」とのこと。

　前作アルバム「Brilliant Moon」では、大人の佐藤さんというコンセプトで、しっとりした曲が多かったのに比べ、雰囲気は一変。華やかなジャケットにもそのイメージが集約されている。「タイトルが『メリー！メリーゴーランド』だったら、ホントにメリーゴーランドで撮った方がイイということで、としまえんにある世界で一番古いメリーゴーランドにしたんです。私の希望もあって（笑）。光の加減がロマンチックで、いかにも遊園地ですという雰囲気で、ちょっとモード系な感じも入っていて、想像以上に素敵なジャケットになりました。写っている首のチョーカーやお洋服も、ブロッコリーのスタッフの方やカメラマンさんに作っていただいたものなんです」と佐藤さんはジャケット制作秘話を語ってくれた。


●アルバム広報はなんと羊！しかも長身だ（笑）

　さて、今回のアルバムの宣伝では、特別な広報要員が存在しているのはご存じだろうか？　そう、Web上で確認した人も多いと思うが、2名の羊の人が、アルバムの広報を務めているのだ。「メリーっていったら羊だろう！　撮影でも羊が突入してきたら面白いねって話になり、もう、羊を広報に入れなきゃってなったんです。メリーさんとメリーくんで、同じ名前の女の子と男の子で、彼にも広報をやってもらうことになったんです（笑）」（佐藤さん）とのこと。

　そんな中、そのメリーくん本人が会場に登場。舞台脇から現れたメリーくんは……なんかでかい。この日、友達の羊の結婚式で欠席したメリーさんは身長150センチそこそこなのに対して、メリーくんは、188センチあるという。いったい彼って何者？　実は、このメリーくん、タイトル曲「メリー！メリーゴーランド」の作曲・編曲を担当した菊田大介さん（Elements Garden）だったのだ。

　ここで菊田さんも加わり、楽曲制作の過程が語られた。「曲を作る時、すごい出来なかったんです。どうしたらいんだろうって。今までの佐藤さんのアルバムの、しっとりした、ちょっとダークなっていう路線から、明るい感じになるっていうので、迷いましたね。それに佐藤さんと言えば、タイアップものが多かったので、今度はオリジナル曲をっていうのでも悩みましたね」と菊田さん。それを受けて佐藤さんも「菊田くんは、色んな曲を同時進行で抱えて、単純に時間も足りなくて。その中で、悩んで、迷って、ぐるんぐるん転がっているのを、ずっとこうみてましたねー。じっと。なんかもう、2人して泣いたもんね。泣いた泣いた。なんでこんなに泣きながら作ってるんだろうって感じで（笑）」と話してくれた。産みの苦しみは続き、締め切りを何週間も過ぎ、完成したカラオケが佐藤さんの手に渡ったのは、レコーディング当日だったという。「でも、それでこんなに素敵で可愛い曲が出来上がっちゃうんだもんね（笑）。えー、これ作ったの菊田くんなんだぁって」と笑う佐藤さん。アルバム制作には、涙あり、笑いあり、である。佐藤さんによれば、Elements Gardenのメンバーは、25歳付近で佐藤さんのアルバム表題曲をつくるという、流れがあったとか。菊田さんは26歳だが、そういった意味でも、佐藤さんは菊田さんに頑張ってほしいと思っていたという。


●続いて3曲の新曲についてその魅力が語られた

　そのアルバムだが、今回は新曲が3曲収録されている。先の「メリー！メリーゴーランド」と「MUSIC」と「AngelicSymphony - Humming ALive」だ。「Angelic～」について佐藤さんは「中山真斗くん（Elements Garden）が、魂込めてアレンジしていましたね。コードやサビを思いっきり変えて、自分でギターをがんがん弾きなが作ってましたね。イントロはアカペラでって、こだわってて、とにかく私も楽しくて、コーラスも自分で録って」と振り返ってくれた。

　では「MUSIC」の制作はどんな感じだったのだろう？　「“MUSIC”は、西脇辰弥さんが作曲と編曲なんですが、非常にエモーショナル（感情的）な曲を書いてくる方なんです。エモーショナルロックだって本人も言ってましたけど（※正確には、欧米でみられるロックジャンルそのものではなく、その名称を元に、西脇さん独自で追求した音楽とのこと）。今回もその流れを汲んでUKロックっぽい匂いもありつつ、ぐっとしまる曲を作ってほしいですって言ったら、すぐに送られてきて、西脇さんの渋い、年輪を感じさせる曲でした（笑）。私自身が歌詞を書く時も、自分の中の、深い深い中にある気持ち、音楽に対する想いだったり、これから生きていく今後の私みたいなものを、込めていきましたね。アルバムの最後は西脇さんで締めようと思いました」と佐藤さん。

　そして佐藤さんは、「メリー！メリーゴーランド」については「5枚もアルバムを作らせていただいて、私も新人さんをプロデュースする中で、夢のある、みんなが希望をもてる歌を提供できたらいいなって思ったんです。メリーゴーランドが駆け上がって宇宙にいくような感じで、明るく曲を作ってほしいって菊田くんに話をしたので、私が書く歌詞もそういうものにしていきましたね」とも語った。


●4月25日のワンマンへの意気込みも！今後に注目だ

　続いてここで、ファンの皆さんから事前に集めたアンケートの結果発表タイムに突入！「アルバム名は、メリーゴーランドですが、佐藤さんが遊園地で必ず乗る乗り物はなんですか？」の質問に佐藤さんは「ジェットコースター」と即答。以前も会社の旅行でグアムに行った際、佐藤さんと藤田淳平さん（Elements Garden）だけが絶叫マシン大好きで、逆バンジーに乗って喜んでいたとか。次の質問「今回、各店舗やメディアをまわって面白い話はありますか？」に佐藤さんは「店舗回りの時、色紙を書いて自分なりのメリーを描いたんですよ。その後、妹が友達とどこかのお店に来店したらしくて、“色紙の隅っこになんか描いてあったけどあれ何？”って妹に分かってもらえなかったのは、自分的には面白かったかな（笑）」とコメント。

　更に「4月25日、初台DOORSでのワンマンライブ（※詳細は佐藤ひろ美さんの公式HP「ひろみねっと」へ）への意気込みは？」という質問が登場。「去年バースデーライブができなかったので、久しぶりのライブになります。今回はバンドを新しくして、1人だけ男性ギターなんですが、その方以外は女子バンドになっています。他にも最近マネジメントしてる女の子だったり、一緒にお仕事してる女の子だったりに1曲歌ってもらうので、今回のアルバムみたいにポップで明るく、華やかなライブになると思います。楽曲もハイテンションなものを集めようと思っているので、みんなでワーっとお祭り騒ぎができるライブにしたいと思います（笑）」と佐藤さんは話してくれた。

　そしていよいよミニライブコーナーへ。まずは「メリー！メリーゴーランド」を熱唱。明るく弾ける曲、夢をかなえようとする少女を歌った歌詞、伸びやかな佐藤さんの歌声が見事にマッチした楽曲となっている。続いて「MUSIC」は、キリッとした印象を受ける音楽の中、佐藤さんが凛々しくそして情熱的に歌い上げていく。ラストの「Angelic ～」は、佐藤さんが「めっちゃバンドサウンドで、カッコイイ仕上がりになりました」というように、縦ノリ度UPな楽曲になり、佐藤さんも観客もノリノリであった。

　こうしてイベントは大盛況の中、無事終了。今後も、佐藤さんはライブや、新人オーディションをしてプロデュースを行ったりと、目が離せないので、要チェックだぞ。


『メリー！メリーゴーランド』／佐藤ひろ美
2009年2月4日発売
3,150円（税込）
発売：ブロッコリー