声優
原田ひとみさん 1stアルバム発売記念インタビュー【後編】

「このアルバムから、また新しいスタートを切るつもりで全身全霊で歌っていきます」――原田ひとみさん 1stアルバム『glänzend』発売記念インタビュー【後編】

 原田ひとみさんが2月4日(水)に待望の1stアルバム『glänzend』をリリース! シングルデビュー前の『機巧少女は傷つかない』のイメージソング「MACHINE DOLL」から『いつか天魔の黒ウサギ』『アルカナ・ファミリア』『閃乱カグラ』『精霊使いの剣舞』などのアニメのテーマ曲に、新曲、未発表曲などをぎゅっと詰め込んだ14曲入り。

 なお初回限定盤にはリード曲「ルシファーと言う名の翼」と、フルサイズ初公開の「Anicca」、「共鳴のTrue Force」のミュージッククリップも収録! 注目作『glänzend』発売を記念して、原田ひとみさんに前後編に渡るロングインタビューを実施! 後編の今回は残りの全曲紹介と「ルシファーと言う名の翼」のミュージッククリップやジャケットなどのアートワークも語ってくれました。




●英語詞に悩んだ「Chromatic Words」!? 「Magenta Another Sky」はガールズロック風

――7曲目の「Chromatic Words」は原田さんの曲としては珍しいシンプルなロックチューンですね。

原田ひとみさん(以下、原田):この曲は何曲かの中から選ばせていただいた曲で、「これは絶対カッコイイ!」って。今まで歌ってきた曲の中でもあまりないバンドサウンドだったので歌っていても楽しかったです。楽曲がカッコイイとテンションも上がりますから。

 ただ英語が多過ぎて。英語詞があるとネイティブに近い、正しい発音で歌ったほうがいいのか、崩して歌ったほうがいいのか、悩んだ時期もありましたが結局、カッコよく聴こえることが一番という境地にたどり着きました。歌詞は“繋ぎ止めた嘘 まだ僕にはわからないわからないわからないから”や“声に出して手を伸ばして繰り返し何度だって言うから”などせつなさと苦しさ、熱さが同居して。これもロックですね。音楽活動をしていく上でもこういう曲も必要じゃないかなと。今後にもつながる曲になりました。

――「Magenta Another Sky」はガールズロックチューンで、はき捨てるような歌い方やワイルドさがあって。サビから広がる感じはSky感があふれてます。

原田:アニメ『アルカナ・ファミリア』のOP曲です。PSP用ソフトのOP曲であり、2ndシングルとなった「Stellina」では甘めでガーリーな声で歌うという挑戦をしましたが、アニメという新たな展開なのでアッパーでカッコイイ感じかも出そうと。デモの時点ではもっとキーが低かったんですけど、上げて更にアッパー度を増してみました。ロックサウンドですが、ヒロインのフェリチータがナイフ使いであることから“胸元にナイフ隠して”や、“鏡の世界を抜け出したいの”など心情を歌ったり、おとぎ話っぽいところもあって。力強いけどかわいらしさもある乙女な曲ですね。


●『アルカナ・ファミリア2』のOP曲「Promessa」は初CD化! 「Fly Away」は自身を描いた歌詞&新境地のサウンド

――「Promessa」はイントロ頭のギターフレーズから英語詞を“My endless journey”の軽やかコーラスという曲頭のカッコよさと、途中に入るピアノとサウンドが厚く、原田さんの歌声は熱く。

原田:PSP用ソフト『アルカナ・ファミリア2』のOP曲で、CD化を待っていましたという声もたくさんいただきました。“やがて海路の日和がオールを誘う”は『2』ではファミリーが島から海に出ること、“生きとし生けるすべて 出逢うたびカルマがまた重なる”など物語のヒントになる言葉も詰め込んでいて。

 『アルカナ・ファミリア』シリーズの世界観と、主題歌でこれまで私が表現してきたものを出し切れて。実は『アルカナ・ファミリア』シリーズの曲は他の楽曲とは意識的に声色を変えていて、この曲のようにロックチューンになっても歌う芯は変わらず。『アルカナ・ファミリア』の曲の進化系&集大成になったかなと思います。

――実は収録曲で一番驚いたのが「Fly Away」でした。サウンドはポップで、歌詞も現実的で今までの原田さんの楽曲にはなかったような。

原田:個人的に好きな曲です。「Magenta Another Sky」のCW「pilgrim~運命の光~」も私には珍しいバラード曲ですが、こういう曲を歌ってみたいというリクエストをして作っていただいて。歌詞も稲葉エミさんが私のことを書いてくださって。“私だったら夢見なくちゃ生きられない”や“いつか惑星旅行 無重力の散歩”など女の子らしいかわいさやメルヘンチックなところがあったり、“それでも世の中 捨てたもんじゃないさ”や“限界は楽しめばいい 放て Boys & Girls”とみんなの背中を押してあげる部分もあって。

 “めずらしい花 一輪咲いてもいいでしょう?”とかお気に入りのフレーズがいっぱいです。ライブでも素直に歌えたし、皆さんの心にもすっと入ってくれて。アルバムにこの曲が入ったことで幅も広がったし、存在感がある曲です。


●激アツな「Anicca」、情熱的な「Simpatia」

――ピアノのイントロからせつない歌声、そして重低音のバンドオケが響く「Anicca」。AメロのエレクトリックなSEなど緻密で激アツなサウンドがいいですね。

原田:アニメ『機巧人形は傷つかない』のOP曲です。『機巧人形は傷つかない』は私が主人公の夜々もやらせていただいて、立ち上げから長く関わらせていただいた作品で、アニメ化とOP曲を担当することが決まった時はとてもうれしくて。移動中のタクシーでマネージャーから報告を受けた瞬間に思わず、驚きと喜びの声を大きく上げてしまいました(笑)。

 主演と主題歌を一緒に担当するのも初めてでした。今までと同じチームでやりたいと作詞LINDENさん、作曲とくさんにお願いしました。Dメロに「MACHINE DOLL」のサビを入れるにくい演出もあって、それがまた泣けて。“君を護るためなら 壊れてもいい”や“想いも宿命超え ふたりを導いてよ”など夜々の雷真への熱い想いを込めるようにエモーショナルに歌いました。みんなの愛が詰まった思い出深い曲です。

――「Simpatia」はBメロの“好きなんだ 好きなんだ”や“連れてって 連れてって”など繰り返しフレーズが情熱的に聴こえます。

原田:2ndシングル「Stellina」のカップリング曲で、すごく懐かしい気がする(笑)。ただのカップリング曲で終わらしてしまうのはもったいない気がして、お願いしてショートアニメーションを作ってもらったんです。私の曲って「Simpatia」のようにさわやかな曲が少ないんですよね。どちらかといえばおどろおどろしい情念がこもった曲のほうが多くて(笑)、この曲を収録してよかったと思います。やっぱり濃い味ばかりよりはね。でもマスタリングの時に大音量で聴いたら聴き応えがあって。他の曲に比べればということだったんだなとわかりました(笑)。

●「MACHINE DOLL」、「ONCE」の終盤2曲は欠かせない思い入れ深い曲

――「MACHINE DOLL」は『機巧少女は傷つかない』のライトノベルのイメージソングで、夜々の衣装や作品に漂うジャパネスクな雰囲気が流れ、Bメロからギターフレーズも感情のように激しくなって。

原田:「この曲は絶対に入れたいんです!」とお願いしました。作品や夜々との長い付き合いの始まりの曲でもあり、メジャーデビュー前の曲で想い入れも深いですし、「『Anicca』を入れるならこの曲もないと」というくらい双子、両輪のような関係です。メジャーデビューは別のメーカーさんでしたが今、『機巧少女は傷つかない』の版元であり、音楽を制作しているメディアファクトリーさんの所属アーティストとして歌っていることも運命的な気がします。

 「ああしたいな」、「こうしたかったな」という気持ちもありましたが、あえて当時のままで収録したほうがいいかなと。アルバムのマスタリングで聴いていたら「ここまでやっと来たんだ」と思ったら涙が止まらなくなってしまって。当時の『機巧少女は傷つかない』のプロデューサーさんはお亡くなりなってしまったんですけど、その方と病床で約束したいろいろなことを思い出したり……その方の着うたがこの曲だったことも。マスタリングの時、その方がそばにいてくださっているような気がして。表現しきれない大事な曲です。

――最後はデビューシングルの「Once」。サビの“一つだけ 一つだけ 大切なもの胸にあれば 長い夜も嘆きも越えられるだろう”は夢を追いかけ続けてきた原田さん自身を歌っているようにも聴こえました。

原田:アニメ『いつか天魔の黒ウサギ』のOP曲で初めて歌わせていただいたアニメのテーマ曲であり、メジャーデビュー曲という。「求愛リアル」がヒロインのヒメアちゃんの心情で、この曲は主人公の大兎君の気持ちを歌っています。私の中では凛々しいイメージで歌わせていただきましたが、作詞の岩里さんに「原田さんらしい強い心や意志、歌声ですね」と言っていただいて。この曲がラストにあることに意味があるし、これからも歌い続けていきますという意思を表せたかなと思います。


●「ルシファーという名の翼」のミュージッククリップは廃墟で黒い衣装で曲の2面性を表現!

――「ルシファーという名の翼」のミュージッククリップはどんな映像に?

原田:極寒の山の上の廃墟で、早朝から夜遅くまで撮影しました。コンクリートの打ちっぱなしの広い空間で、夜になると真っ暗になってすごく怖くて。曲が流れる中、撮影している時はいいんですけど、撮影が中断すると「寒いよ~!」、「怖いよ~!」って。途中で雨が降ってきたり、かなり過酷でした。

 この曲は、メロディはさわやかだけど、歌詞は重くて。そんな対照的な面を持っているので、私も深さとさわやかさを持ち合わせた表情ができたらいいなと思って撮影に臨みました。今までのミュージッククリップと同様に曲が流れた瞬間にスイッチが入って、曲の世界に入り込んで普段の自分ではない人格になるような。後で映像を見るとこんな風にしてたんだと驚くことも(笑)。

 階段で寝そべっているシーンは私から「撮ってもらえますか?」とお願いしました。他にも現場でリクエストさせていただいて、やりたいこともやらせていただけたし、それらのシーンも結構使っていただいて。頑張ったかいあって、いい映像が撮れました。

――ジャケットも黒でシックな感じで、古い洋風な家具などのセットと相まって、いい雰囲気です。

原田:楽しくてキャッキャッ言いながら撮影してました(笑)。全身黒づくめですが、デビュー曲「Once」のジャケットの衣装が真っ白だったのでそこもおもしろいのでは? 8thシングル「Schwarzer Bogen」で黒い衣装を着た時に「黒い衣装が似合う!」という声がスタッフさんやファンの方からいただいて、今回も黒になりました。全身ポップも作りましたので、ぜひショップなどで見ていただきたいです。


●原田さんが命をかけて放つ会心の一撃! 生歌も聴ける発売イベントも!!

――では最後に皆さんへメッセージをお願いします。

原田:全14曲すべて、こん身の出来、会心の一撃です! 新曲だけでなく、既に発表された曲もマスタリングし直していますし、大げさではなく全曲に命を削って歌いました。1枚を通して聴いていただいて、皆さんの中でどんな風景や想いが広がるのでしょうか?

 収録曲に思い入れがある方は当時を思い出していただいたり、お気に入りの曲を見つけてもらえたらうれしいです。そしてこのアルバムから、また新しいスタートを切るつもりで全身全霊で歌っていきますので、これからの原田ひとみもよろしくお願いします。2月7日から東京と大阪でトークショー&お渡し会イベントがあります。14日のバレンタインデーは私から愛を込めて。ミニライブもありますので、アルバム収録曲を聴きに来てくださいね!

――ありがとうございました!


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<リリース情報>
■原田ひとみ『glänzend』

発売日:2015年2月4日(水)
価格:
DVD付き初回限定盤3,600円(税別)

通常盤3,000円(税別)

発売:メディアファクトリー

<イベント情報>
■『glänzend』発売記念イベント

2月7日(土)東京・タワーレコード新宿店 7Fイベントスペース
12:00~
2月14日(土)東京・アキバ☆ソフマップ1号店
12:00~
2月14日(土)東京・AKIHABARAゲーマーズ本店
16:30~
2月28日(土)大阪・ゲーマーズなんば店
13:00~


>>原田ひとみ公式サイト

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