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続・劇場版『WUG 青春の影』ロングインタビュー【後編】

押さえておきたい映画の見どころとは――続・劇場版前篇『WUG! 青春の影』公開記念ロングインタビュー【後編】

 7人のアイドルがトップを目指して奮闘する姿を描くアニメ、そしてキャスト7人によるアイドル活動が並行して進行していく多次元プロジェクト、『Wake Up,Girls!』。アニメの新作は前後篇に渡る劇場版! 続・劇場版前篇『Wake Up,Girls! 青春の影』は現在、大ヒット公開中ですが、アニメイトTVでは2回に亘って7人のメンバーによるスペシャルインタビューをお送りしています。後編となる今回は、続・劇場版前篇の見どころと収録の様子、皆さんへの熱いメッセージをお届けします!

 

■ 続・劇場版は結成当時を思い出して懐かしく、共感できる内容

――続・劇場版前篇の台本をご覧になった時、どう思われましたか?

七瀬佳乃役・青山吉能さん(以下、青山):分厚いなって。やっぱりTVアニメ版とは違いますね。だから相当、集中しないとキャラもブレてきちゃうし、内容もかなりシリアスで軽い演技になっちゃうといけないと思って、繰り返し読み込んで練習しました。

林田藍里役・永野愛理さん(以下、永野):1回通して読み終わった時はWUGらしいなと思いました。メジャーデビューが決まって上京して、スターロードを一気に駆け上がって……なんて順風満帆には行かなくて、悩んだり、苦しんだりしているところとか。もう1回読むと今度は自分達が歩んできた道や思い出を振り返っているみたいで。私達もホテルに泊まってミーティングしたことやみんなで悩んだこと、そして乗り越えて、笑ってステージに立ったこととか一つひとつの出来事が思い浮かんで。私達自身とキャラのハイパーリンクがセールスポイントで、それがこの台本からも伝わってきました。

片山実波役・田中美海さん(以下、田中):リハーサルビデオを見たら絵がほぼ完成していて、表情もわかりやすくて、どう演じようかなと考えることもアフレコも楽しみでした。

菊間夏夜役・奥野香耶さん(以下、奥野):TVシリーズよりも更に一人ひとりのキャラクターが濃く描かれている気がしました。例えば、まゆしーがかわいいカバンを見つけてハシャだり、夏夜さんが他のアイドルにガン付けたり(笑)。あと中の人ネタもあって。そしてbvexでデビューするために上京してきたWUGちゃん達だけど、驚きや不安の連続で。でも私達も最初は希望と不安の中で頑張ってきたのでよくわかります。

岡本未夕役・高木美佑さん(以下、高木):私達も地方民が多いからね。私と美海は関東出身だけど、みんなで一緒に東京に来た時のことを思い出して。初めての東京に浮かれる人もいれば、「わあ、人が多い」と目にするもの一つひとつに驚く人がいたり、みんなの反応がおもしろかったんです。シリアスなシーンも多いけど、7人のほっこりしたシーンもあって、楽しかったです。

久海奈々美役・山下七海さん(以下、山下):菜々美ちゃんはTVシリーズではみんなに対してツンツンしてたけど、今回の台本を見た時、ちゃんとみんなの輪に入れていて安心しました。6人にセリフがあって、菜々美ちゃんだけ黙っているシーンもあったので(笑)。自分の意見を主張したり、成長が見えてうれしかったです。だからアフレコの日が楽しみで、「早くこのセリフを言いたいな」と思いながらリハーサルビデオのチェックをしてました。

島田真夢役・吉岡茉祐さん(以下、吉岡):壮絶だなぁ…と思いました。アニメでもうまくいかないものはいかないのかと(笑)。その点、すごくリアルに感じられました。WUGという作品の魅力であり、演じる側としても気をつけた部分だったので、東京のわぐちゃんもここから頑張ってほしいなと思いました。

■ 映画冒頭で思い入れ深い場所がそのまま登場! 個性的なキャラに爆笑!?

――「少女交響曲」の発売記念イベントでも続・劇場版前篇の冒頭10分が公開されました。

永野:映画館で見ると音響も素晴らしいし、絵のきれいさもわかって感動しました。

高木:表情もすごく動いてたよね。

青山:何回でも見たくなっちゃう。

田中:上京したばかりのWUGちゃんが東京観光するシーンがおもしろくて。

高木:客席からも大きな笑いが起こってうれしかったです。

山下:bvex本社に訪れるシーンも本社が移転する前のavexそのままなんですよね。会議室や並木道の感じとか。

青山:外の大型モニターもリアルで。あそこも笑いが起きてたね。みんなよく気付いたよね。

永野:私達もキャリーを引いて毎週通ってたんだよね。懐かしいなあ。

奥野:ただカルロスさんみたいな人はいなかったよね(笑)。

青山:調子よくて、バブルっぽくて(笑)。

吉岡:スクリーンで見るとやっぱり違うなと感じました。迫力…特にカルロスさんの…。まさに、迫ってくる力が…(笑)。どでかいスクリーンで、最高の音質で、少女交響曲を早く聴きたい!と思いました。

永野:これから訪れることを知っているから、楽しそうなWUGちゃん達を見てると胸が苦しくて……。


■ メジャーデビューしたWUGにアイドル界のシビアでリアルな描写も

――アイドル業界、エンターテイメント業界の描写もかなりリアルで驚きました。

永野:契約を交わすシーンとか、細かいやり取りって、アイドルものではあまり描かれないですよね。

田中:トントン拍子に行かないところもリアルで。

青山:デビュー曲がヒットして、セカンドが勝負とか。

高木:いろいろな番組に出たり、プロモーション活動もすごく頑張ってたもんね。

奥野:でも……。

山下:早坂さんが作ってくれた「7 Girls War」がちょっと良すぎたんですよね(笑)。

奥野:2ndシングルがあまり売れなくて落ち込んで。そのシングルが「少女交響曲」のカップリング「素顔にKISS ME」で。

田中:あんなにいい曲なのに。

高木:実際のライブでは大好評だったし。

青山:菜々美もひどいこと言ってたよね。

山下:「このシングルのせいだよ。全然歌った気がしない」って(笑)。

永野:シングルを聴いてから見た人は驚いたと思う(笑)。

青山:2ndシングルのヒットのために自分達に似合わないようなお仕事も頑張っているけど、「WUGらしさって何だろう?」と。それが前後篇通じての大きなテーマになりそうですね。

 

■ ライバルグループ、I-1clubにも大きな転機が!?

――WUGをおイモちゃんと呼び、楽曲提供やレッスンなどで支えてきた早坂さんの動向も気になりますね。

青山:1番カギを握る人物ですよね。

永野:カッコイイ!

田中:大好き!

山下:何気にWUGちゃんのことを気にしてくれて。

高木:でも2ndシングルで曲を書いてくれなかったり……どうしてかな?

奥野:簡単に手を差し伸べるのではなく、試練を与えているような。

吉岡:カッコいい。松田派の私も揺らぐくらい。キャラのわぐちゃんが知らないところで、実は気にかけてくれているのがなんとも言えないです。

――真夢がかつて所属していた絶対的なアイドルグループ、I-1clubにも危機が……。

田中:でも100万枚ちょっと切っただけなのに。

高木:普通なら大ヒットですよね。

奥野:センター争いに発展するなんて。

青山:TVシリーズではどっしりとしていたI-1clubがこんなことになるなんて。マネージャーの白木さんまで動揺して。

永野:前篇ではフラグ立ちまくりなわけですが、後篇では更にヒザから崩れ落ちるくらいの衝撃が……。

吉岡:少なからず、真夢も気にしていると思います。予告編での志保の本気な目が忘れられなくて……。志保が追い込まれるほどアイワンが窮地に立たされていると考えると、また見え方も変わるかなと。

山下:WUGちゃんやI-1clubそれぞれにピンチが訪れて。そんな劇場版を見ると「少女交響曲」がこの作品の主題歌にふさわしいことや歌詞の意味が改めてわかっていただけると思います。


■ 久しぶりのアニメ収録もバッチリ! 驚きのキャストのおもしろエピソードは?

――ちなみに収録の様子や感想は?

吉岡:なんだかんだ1年以上も付き合ってきているキャラクターなので、アフレコの期間は空いても、体が覚えていました。音響監督さんからは特にキャラクターについてのディレクションもなく、スムーズに終わった印象です。

高木:アニメの収録は久しぶりだけど、キャラにすっと入れました。

奥野:私達はライブ活動などもしているので、7人集まればすぐにキャラになれました。

永野:他のキャストさんもいっぱいでにぎやかでした。

青山:WUGで7人、I-1clubで7人と2つのグループだけでもイスが足りなくなりそうで。

田中:シーンごとに収録しているので、出番がない時はブースの外に出たりして、入れ替わり立ち替わりで何とかしてます。

青山:女性が多い現場なので、松田マネージャー役の浅沼(晋太郎)さんは「僕、端っこでいいです」っておっしゃられたり(笑)。

永野:でも男性陣の皆さんは気さくで優しいですね。

山下:すごく話しかけてくださって。作中でWUGちゃんを応援してくれる大田組のキャストの皆さんがワグナーTシャツを着てくれて、「WUGちゃん、最高!」というセリフを叫んで。そんなところもしっかりリンクしてます(笑)。

 
■ 押さえておきたい! 続・劇場版の見どころ・注目ポイント

――改めて続・劇場版の見どころを挙げてください。

青山:佳乃の髪が短くなって、驚かれた方も多いと思います。今となってはショートの佳乃のほうがなじんでいるので、皆さんも髪が短い佳乃をたくさん見て、「かわいいな」と思ってもらえたらうれしいです。

永野:藍里ちゃんはTVシリーズで早坂さんからクビを宣告されて、そこからWake Up! して現在に至るわけで、その時の想いが活きて頑張っているんだとわかるシーンがあるので、そのシーンを見つけてほしいです。また東京に来て浮足立つメンバーの中で、今するべきことがちゃんと見えている発言も要所要所にあるので探してみてください。

田中:実は劇場版制作前に「どんなシーンが欲しい?」と聞かれて。「実波ちゃんが髪を下ろしたところが見たいです」とお願いしたら、まさかのサービスシーンで。映画館はきっと「ヒューッ」となると思います(笑)。そしてその貴重なシーンを魂に焼き付けてください(笑)。

奥野:夏夜は優しいけど怖いというイメージがあると思います。実際、ガン付けするシーンもありますが、「フヒッ」というセリフがあって。そこがかわいいので注目してほしいです。

山下:劇場版の中で「素顔でKISS ME」はWUGらしくないと言われますが、衣装もWUGらしくなくて。

一同:そう!

青山:『キャッツアイ』みたいな(笑)。

山下:ちょっとセクシーな衣装で新たな魅力を感じてもらえたら。

永野:あの衣装は私達、着れない…よね?

avex:着ません(笑)。

一同:よかった!

山下:私達が着ない分、映像で堪能してください(笑)。

高木:WUGだけでなく、取り巻く大人達も個性豊かで魅力的なキャラばかりで。カルロスさんに衝撃を受けると思うし、あと松田さんに成長の跡が見えて「ちょっとカッコいいかも」と思ったり。それぞれの大人達の思惑も想像すると楽しいですよ。

吉岡:青春の影と、暗い副題ではありますが、わぐちゃんの7人の仲の良さ、明るさもしっかり描かれています。TVシリーズで見れなかった表情をしていたりもするので、新しい発見があるかもしれません。

 
■ 壁にぶつかったWUGがどう立ち向かうのか? 気になる後篇も見逃せない!

――最後に皆さんへメッセージをお願いします。

高木:前篇は「青春の影」というタイトルから不穏な空気を感じる方もいると思いますが、WUGちゃんはどんな困難にも負けません! 厳しい現実に立ち向かっていく、強いおイモちゃん達の姿を見て、「頑張ろう!」と思ってもらえたら。後篇も困難が待ち構えていますがWUGちゃん達が成長して頑張る姿を見てほしいです。そして声優として活動している私達も見守ってください。

山下:菜々美と実波の掛け合いが印象的で、仲がいいメンバーの中でも1番気を許しているんだなとわかるので、ななみなみコンビが好きな方は絶対、楽しめると思います。TVシリーズではあまり活躍してなかったけど(笑)、続・劇場版、次の後篇でも菜々美は思い悩みながらも活躍するので、期待しててください。

奥野:WUGがどうなるのか1番気になるところですが、I-1clubの激動ぶりもすごいです。前篇でドキドキ、後篇では更にドキドキハラハラしながら見ていただいて、感情移入していただきつつ、それぞれのアイドル達を応援してください

田中:まず言いたいことは総集編じゃないですよ! ということです。前篇も後篇も新しいお話で、WUGもI-1club、周りの大人達、すべてのキャラが揺れ動いているのでストーリー的にも楽しいし、キャラのこともまた身近に感じられると思います。続・劇場版前篇は公開が期間限定なので急いで見ていただいて、12月公開の後篇を楽しみに待っていてください。

永野:もしかしたら『Wake Up,Girls!』自体、見たことがない方もいらっしゃると思いますが、続・劇場版からでも楽しめます。でもできることなら前篇を見る前、または見た後でもいいのでTVシリーズを見てほしいです。そして後篇に臨んでもらえたら。劇場版、TVシリーズ、続・劇場版とお話を重ねるごとにWUGの魅力や個性が高まっていると思うので、興味を持っていただけたらアニメや私達のライブや曲も聴いていただいて、お友達にも勧めていただいたりして、ワグナーさんの輪が広がってほしいなと願っています。

吉岡:劇場になってWUGが帰ってくるということで、さらに成長して、パワーアップした7人の姿がスクリーンで見られます。笑って泣ける青春映画なので、ぜひ、劇場で前編を観ていただいて、後編も見たい!と思っていただけたら嬉しいです。

青山:TVシリーズをご覧になっていただいた方はなるほどと気付くことがいっぱいあります。例えば松田さんが電話していた内容の理由とか。続・劇場版を見る前、見た後にTVシリーズをくまなくチェックしてください。後篇も超素晴らしくて、WUGの新しい魅力が詰まっていますので期待してくださいね!

■続・劇場版前篇『Wake Up,Girls! 青春の影』は全国公開中!(期間限定上映)


■続・劇場版後篇『Wake Up,Girls! Beyond the Bottom』は2015年12月全国公開

<リリース情報>
■Wake Up, Girls! 青春の影 シアター限定盤 Blu-ray

2015年09月25日発売 
8,000円(税別)
発売:エイベックス・ピクチャーズ
※上映劇場のみでの販売

■Wake Up, Girls! 青春の影 初回限定盤 Blu-ray
2015年10月30日発売
7,000円(税別)
発売:エイベックス・ピクチャーズ

■Wake Up,Girls!「少女交響曲」発売中
CD+DVD 1,800円(税別)
CD 1,200円(税別)
発売:DIVE II ENTERTAINMENT

>>『Wake Up,Girls!』続・劇場版公式サイト
>>『Wake Up,Girls!』公式サイト

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