最高にキュートでマッドな一夜に！ 虹のコンキスタドール3rdワンマンライブレポート

2015年10月24日、街並みがハロウィンムードで賑わうこの時期に、虹のコンキスタドールの3rdワンマンライブ「虹コンなりのハロウィン・ナイト」が渋谷クラブクアトロで開催されました。今回はそのライブレポートをお届けします。

虹のコンキスタドールは2014年7月に結成された新生アイドルグループ。pixiv発の「つくドル！プロジェクト」から生まれたアイドルで、「なりヒロwww」のEDテーマなども歌っています。「毎日が文化祭！」をテーマにイラスト・声優・コスプレ・振付のチームにわかれ、さまざまな活動を行っております。

ちなみに筆者はそれほど虹コンに詳しいワケではありません。それこそ「なりヒロwww」で知ったくらいなんですが…それがまさかこんな事になろうとは…。

■何故かアイドルにハロウィンメイクをしてもらうことに

「虹コンなりのハロウィン・ナイト」ではライブの前に「ハロウィンメイク特典会」なるものが実施され、虹コンメンバーがファンの顔にハロウィンメイクをほどこしてくれました。ちょうど渋谷ではシブカル祭、シブフェスなどのイベントが開催されておりハロウィンメイクや衣装に身を包んだ人もちらほら。

というわけでこのハロウィンビッグウェーブに乗るべく筆者もメイクしてもらう事に。メイクしてくれたのは陶山（すやま）恵実里ちゃん。10万16歳の女子高生です。

人生で最もアイドルに近づいた瞬間でしたが、いかんせんメイクに緊張して顔面タッチの感触を覚えていないのが悔やまれます。

そして完成したメイクがこちら。

かなりキてます。これもうハロウィン超堪能してる人だ。虹ッ！

■いよいよ開演、オープニングはMJの「スリラー」で

メイクイベントが終了し、会場はハロウィンメイクをほどこされたファンで賑わうというちょっとしたサバト的な様相に。するとマイケル・ジャクソンの「スリラー」がかかり、長田美成ちゃん、中村朱里ちゃん、的場華鈴ちゃんのゾンビダンスでハロウィンライブはスタートしました。

キュートなゾンビダンスが終わると暗転、「Love makes me run」が鳴り響き会場はせきを切ったように盛り上がり始めます。虹コンのメンバーたちはハロウィンらしくはナースや天使、魔女、かぼちゃ（再現度高し）といったクリアストーン提供の仮装な衣装で登場。天使はもちろん輪っか付き。

驚いたのはステージ外の通路にもメンバーがやってきてパフォーマンスをしてくれるではありませんか！ 客席の左右と後ろで踊っていたんですが、間近で見るアイドルのパフォーマンスはなんとパワフルなこと。

そして続くは「電撃タクティクス」。まだ2曲目ということを感じさせないファンの歓声に、この先どうなっちゃうんだと謎の心配をしてしまったほどです。「愛だけ叫んで」ではファンの手振りとシンクロした振り付けが美しく、ラインダンスのようなパフォーマンスも印象的でした。

■突然の演劇スタート。しかも生声！

「愛だけ叫んで」が終わり、ここで突然のアナウンス。「突然ではございますが、『つくドル！ なりのオズの魔法使い』上映に先立ちまして、いくつかお願い事をさせていただきます」とのこと。ポカンとする会場をよそにユルっとした説明が始まりました。どうやらこれから虹コンによる演劇が始まるとのことなんですが、なんとマイクを使わず全て生声で演じるというではありませんか！

そうこうしてる間に虹コン版「オズの魔法使い」がスタート。おお、本当に生声だ…。ストーリーは原作オズに沿って進んでるみたいなんですが、ちょくちょくアレな配役やセリフに終始ツッコミが絶えない会場。ドロシー役の長田美成ちゃんは無事に山口県のおうちに帰りましたとさ、めでたしめでたし（？）。

そういえば虹コンは「毎日が文化祭！」をテーマとしています。この演劇はファンとの距離間や会場の空気も文化祭的なユルさがあり、まさしく虹コンのテーマを体現したイベントでした。

■中盤戦カバーメドレーは「いろはにほへとdeヴァンパイア」で幕開け

虹コン版オズが終わり拍手が響く中、中盤戦は「いろはにほへとdeヴァンパイア」で幕開け。サビ明けの可愛い振り付けに魅入っていると、続いてはこれまたハロウィンに相応しい「ファッションモンスター」。4つ打ちのグルーヴがどんどんフロアを暖めていきます。

メドレーのラストは「ハロウィン・ナイト」。会場のコールも熱を帯び始めた頃、「やるっきゃない！2015」のイントロがかかると盛り上がりはこれまでで最高潮に。ファンのコールがマイクに負けてないほどの勢いで、3サビ前後のブレイクはフロアが揺れるほどでした。ラップ部分の振り付けなんて最高にキュートで、やっぱりひらりと揺れるスカートは良いなぁとしみじみ思った次第です。回るアイドルis正義、やっぱわかんだね。

そしてここで一旦休憩モード。会場のスクリーンにメンバーの自己紹介映像が投影されましたが、ファンの合いの手は休むことがありません。みんなこれ休憩になってないですよね？

■いよいよ最後までノンストップ！

少しクールダウンされた会場に鳴り響いたのは「ぴくしぶおんど～in the blue shirt remix～（根本凪ちゃんソロ）」、そしてアニメ「なりヒロwww」のEDテーマ「にじいろフィロソフィー」。EDアニメを思わせる振り付けも和む、実に和むぞ。

「ドキドキ乙女の通信簿」は客席の手振りと振り付けが絶妙にシンクロしていて強い一体感を感じました。続く「きみの気持ち教えて」ではお菓子を振りまくパフォーマンスがあったんですが、客席との距離が近い&ファンのハロウィンメイクのせいでゾンビがお菓子を求めて群がってるみたいに…。これもまたハロウィンライブの醍醐味かも!?

合いの手が楽しい「女の子むてき宣言！」ではメンバーの「いいよね？」というセリフに対し「いいよー！」という会場のレスポンスが凄まじい。そしてラストは最新シングル「THE☆有頂天サマー!!」でこの日最高の盛り上がりへ。サビで全員の振り付けがピシッと揃うところは見ていてゾクっとしてしまいました。

■アンコール、ひよりん卒業、終わりを迎えるハロウィンナイト…

実はこの日はハロウィンライブであると同時にメンバーの一人、木下ひよりちゃんの卒業ライブでもありました。アンコールの掛け声を「ひよりん！」にして、会場を本人が好きなエメラルドグリーン色のサイリウムで染めるというファンの粋な演出があったんですが、アンコールの音頭を取る人がもう号泣状態で…。他の人の「頑張れ！」に支えられながら会場はひよりんコールに包まれました。

コールが終わり、ひよりちゃんだけドレスで他のメンバーは統一の衣装というかたちでアンコール開演。現メンバーで歌う最初で最後の新曲「初めて虹を見つけた日のことを今でも覚えてますか」がスタートし、涙ながらに歌うメンバーの姿も。曲が終わるとひよりちゃんは卒業の手紙を朗読し、惜しまれつつもステージを去りました。

「これからの虹のコンキスタドール、ひよりんの分までここにいる全員で努力を重ねて、お互いの未来が素晴らしいものになるように、精一杯頑張っていきます」と、中村朱里（あかり）ちゃんが答辞を述べ、アンコール2曲目「トライアングル・ドリーマー」に突入。感動と定番曲ならではの盛り上がりで会場の一体感は今までに無いほどに。筆者も、まさか今までほとんど知らなかったアイドルの卒業に立ち合うことになり、しかもこんなに涙することになるとは…。

曲が終わるとサプライズでアニメ大好き女子のユニット「A応P」が登場。今回のハロウィンライブが「あにむす！」で放送さることと、虹コン×A応Pのツーマンライブが12月23日に恵比寿クレアートで行われることを発表した。

アンコール最後の曲は「ブランニューハッピーデイズ」。最高のパフォーマンスと最高の歓声、ヘッドバンギングが入り乱れる最高にマッドなライブで、「虹コンなりのハロウィン・ナイト」は閉幕へ。メンバーが終演を告げるお辞儀をすると、ファンの皆が「大きな栗の木の下で」を歌い、卒業したひよりちゃんへ最後の挨拶と大きな感謝を述べました。

■ライブには、アイドルにはストーリーがある

やはりライブ、そしてアイドルにはストーリーがある。そう改めて強く感じました。ネットのニュースからは受け取れない五感で感じる何かがそこにはある。それほど詳しいわけでもなかった虹コンのライブでしたが、こんなにも楽しいものになるなんて本当に予想していませんでした。

この日のライブは期間限定でニコニコ動画のタイムシフト視聴することもできます。現場の空気感、ハロウィン的なはっちゃけ感もにじみ出ているのでぜひ。さぁ、虹のコンキスタドールの征服はまだまだ始まったばかりですよ！

そしてひよりん、卒業おめでとう！

[文＝ヤマダユウス型]


【セットリスト】
01.スリラー
02.Love makes me run
03.電撃タクティクス
04.愛だけ叫んで
演劇「つくドル！なりのオズの魔法使い」
05.虹コン HALLOWEEN special メドレー～いろはにほへとdeヴァンパイア、 ファッションモンスター、ハロウィン・ナイト～
06.やるっきゃない！2015
07.虹コン ORIGINALメドレー～ぴくしぶおんど～in the blue shirt remix～、
にじいろフィロソフィー、ドキドキ乙女の通信簿、きみの気持ち教えて〜
08.女の子むてき宣言！
09.THE☆有頂天サマー‼︎
【アンコール】
10.初めて虹を見つけた日のことを今でも覚えてますか
11.トライアングル・ドリーマー
12.ブランニューハッピーデイズ


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