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『モブサイコ100』伊藤さん&櫻井さんインタビュー!

おふたりの青春時代のエピソードと自分が欲しい超能力は……!? TVアニメ『モブサイコ100』影山茂夫役・伊藤節生さん&霊幻新隆役・櫻井孝宏さんインタビュー!

 昨年秋から放送されたTVアニメ『ワンパンマン』。その作者として知られる漫画家・ONE先生が現在コミックアプリ「マンガワン」や「裏サンデー」で連載している作品を原作としたTVアニメ『モブサイコ100』が、この夏より放送開始します。

 それに際して、主人公・モブこと影山茂夫を演じる伊藤節生さんと、そんなモブに師匠と呼ばれているキャラクター・霊幻新隆を演じる櫻井孝宏さんに、この作品の印象やキャラクターを演じた感想などを伺うことができたので、本稿にてお届けします!

■ 作り手側の楽しさが伝わる、どんどん惹き込まれるカラフルな作品!

──台本や原作をご覧になっての本作の印象はどうでしたか?

影山茂夫役・伊藤節生さん(以下、伊藤):原作が独特なイラストだったので、最初は「スゴイのが来たな!」って思いました。モブくんのキャラクターも今までにない感じで、最初は不思議だなぁと思ったところからドンドン惹き込まれていきましたね。ギャグ調だったところからいきなりシリアスになったりするところがこの作品らしくて、台本や映像を見たときは原作がそのまま動いている! って感じました。

霊幻新隆役・櫻井孝宏さん(以下、櫻井):味のある独特な絵がコメディタッチのストーリーにすごくマッチしていて面白かったです。クスッと笑えるところがモブサイコの良さですよ。収録に合わせて原作を読み返すんですが、もうモブは伊藤くんの声で聞こえてきますね。また、自分のなかで原作は、モノトーンのイメージがあるんですけどアニメはカラフルでサイケ。チャレンジシップ溢れる面白いことをたくさんやっているなって思いました。原作とアニメをあわせて楽しめる、いい関係性になっているんじゃないかなと。

──ズバリこの作品の魅力は?

伊藤:原作からは想像できないカラフルさとか、ド派手さみたいなところです。原作はどちらかというとカッチリしているというか、静と動でいうなら静みたいなイメージが強いのですが、アニメは思った以上に動に振っている作品だと思っていています。この作品は原作とアニメどちらから見ても楽しめるところが魅力なのかなと。

また、アニメでは動に振ったことでその分リアクションやキャラクターが派手になったので、他のキャストのみなさんの演技がとにかく面白く、笑える作品になっています。


──櫻井さんはどうですか?

櫻井:やっぱり絵力がありますよね。ド派手で、ダイナミックで、惜しみないなって思いました。作り手のみなさんのモチベーションの高さを感じてます。超能力の表現とかもカートゥーンっぽくちょっと可愛いかったり、スタイリッシュだったり。第一話の冒頭のシーンが、別アニメみたいになっているんですよね(笑)。

伊藤:そうですよね、何が始まるんだろうって思います。最初モブくんだってわからないですし(笑)。

一同:(笑)。

櫻井:そういう楽しんで作ってる雰囲気が伝わってくる。すごくチャーミングな作品だなと思います。

■ 霊幻は視聴者をも騙す!?

──今回演じられるのはどんなキャラクターですか?

伊藤:モブくんは冴えない男子中学生で、勉強や運動も苦手なんですが、唯一の特徴が超能力を使えることなんです。その力を使って悪霊とかを退治するキャラクターで、初めて見たときは不思議な子だなぁと感じました。

櫻井:勉強はできそうなんだけどね。

伊藤:そうなんですけど、担任の先生に怒られるシーンがあって、やっぱり苦手なんでしょう。ポツーンと居るだけみたいな雰囲気のキャラクターで、他の作品ではあまり見たことがないかと思います。

櫻井:脚光浴びないよねぇ。

伊藤:そこが愛らしくなるようなというか、中学生らしい悩みを抱きつつ、霊幻とかに助けられて成長していくキャラクターですね。

──本当に“モブ”って感じですよね。

伊藤:主人公なんですけどね!

櫻井:影山とか、もう名字から日が当たらない感がね。

一同:(笑)。


──霊幻はどうですか?

櫻井:詐欺師然とした男です。ただ、悪党なんですけど、不思議と悪い人っぽく見えないんです。モブを利用して微妙な金銭を稼いでいるのですが、その位の器なのかなと(笑)。モブに対しても、悪に染めようとはしていないんですよね。騙してはいるんだけど、彼なりのルールがあるらしくて。依頼もそれなりに全うしているので、結果的にいいことをしている風に見える。

だからいい人なのか悪い人なのかよくわからない不思議なキャラクターで、視聴者に対しても詐欺を働いているような、何を考えているかわからないところがあります。憎めなくって僕は好きですけど。急に大人ぶっていいことを言ったりもするんですが、全然狙ってない。モブと霊幻は危ういながらいい塩梅の凸凹コンビなんですかね。

──時給300円ですからねぇ、実際のコースプランも割に安いですけど(笑)。

伊藤:本当にその日を生きるために稼いでるような(笑)。

櫻井:一応除霊しましたから!

伊藤:ちゃんとお客さんは救われてるんです、結果的には(笑)。

櫻井:でも彼はお客さんに対して霊が乗り移ってブサイクになっているって思い込んだりしてるじゃないですか。

一同:(笑)。

櫻井:そういうところなんですよね、天然っていうわけじゃないけれどちょっとズレてるというか。

──伊藤さんは初主演ですし、アフレコの感想をお願いします。

伊藤:アフレコは初めてだったので、緊張でガクガクブルブルしていました。

櫻井:してないしてない。ちょっと自己演出してるんです(笑)。偉いなぁ、それ社長に教わったんでしょう?

伊藤:1話のゲストに社長(藤原啓治さん)がいてくださったことは、精神的な助けになりました! アフレコ現場では、ベテランの方々が多いので、見ているだけで勉強になっています。
あと、先輩方が突発的にキャラクターの顔がギャグっぽくなる時の演技をされている時に、隣のマイクにいるのにクスッて笑いそうになるのを耐えるのが大変で(笑)。

櫻井:みんなしれっとやるからねぇ、

一同:(笑)。


──確かにこれだけの面子が揃っていると、仕掛けてきそうですよね。

櫻井:この作品は仕掛けていい作品なんです。モブはモノトーンなお芝居になるんですけど。

伊藤:それに動じないところがモブらしさなんですけどね、それをキープするのが大変というか。

櫻井:地味に解りづらく青春してるんですよね。(笑)。

一同:(笑)。

伊藤:他の人に比べて10分の1ぐらいの青春なのかな。はたから見てるとわからないんですが、モブ本人のなかでは、部活とか友人関係とか先輩とかの関わりを、ちゃんと青春として謳歌できてるんだなと思いますね。

──本作ではベテランの方がかなり出演されていますよね。

櫻井:大塚明夫さんとか関俊彦さんの演技を見られるだけで嬉しいですね。ギャグシーンが多いので、コメディタッチのお芝居をたくさん見られるんですよ、明夫さんがエクボやってたりとか。

伊藤:貴重なお芝居を拝見させてもらってます!

櫻井:「ナレーションとちゃんと差を付けたいんだよ」とおっしゃってたり、関さんもすごいマッチョの役をやってますしね(笑)。

一同:(笑)。

櫻井:あと、作中のモブキャラにメインキャストも割り振られていて、そういう作品作りの面白さも味わっていますね。僕もそうですけど、明夫さんや関さんも持ち役以外の役をやっていて、そういう風にみんなでヨイショ! って作品を持ち上げている感じが僕は好きです。

──よく聞いていたら色んなバリエーションの演技が聴けてしまうと!?

櫻井:どういう風にやるんだろうとか疑問に思ったりしなかった?

伊藤:ありますあります! この絵だからこういう感じなんだとか、逆にそういうアドリブを入れてくるんだとか。

櫻井:それが見られるのが、ハッピーです。


──みなさん勉強熱心ですね。では、ここまで収録してきたなかで特に印象に残っている場面を教えてください。

伊藤:今、収録は第6話まで進んでいるのですが、戦闘シーンはアフレコのときの映像を見ているだけでもすごかったので、今から完成が楽しみです。後は、落ち込んでいるモブに霊幻がアドバイスをくれるシーンです。

櫻井:僕は1話が好きですね。「よろしく!」っていう感じの話で。2話から一気にキャラクターが登場して世界が広がるんですが、モブと霊幻の密なやり取りが1話の見どころなんですよ。その後に、モブの行動範囲が広がっていくというか、ワッと世界が広がっていく感じが面白い。あとはテル。テルがいっちゃてるんですよ。

一同:(笑)。

伊藤:あそこから一気に変わりますよね。

櫻井:本当に超能力戦争みたいなバトルがすごくカッコイイです。

■ おふたりの「青春はバクハツ?」それとも……!?

──ここからはちょっと変な質問になるんですが、本作のキャッチコピーに「青春はバクハツ?」とありますが、おふたりにとっての青春はどんなものでしたか?

櫻井:いやぁ湿気てたねぇ、本当に地味でした。小学校の頃は普通だったんです、そこそこ友達もいて。子供ながら青春してました。でも中学校になると急に男子と女子に分かれて、あれについて行けなかったんです。それで高校が男子校だったので……完全に詰みましたね。

必然的に学校生活ではソロ活動が多くなっていったんですが、そうすると同じようにソロ活動をしているヤンキーとかに同類だと思われるらしくて、「櫻井、今度合コンやろうぜ」みたいに誘われるんですよ。僕はその時初めて合コンという言葉を聞いて(笑)。大いなる勘違いをされていることに当時は戸惑いました。イメージで来られるのが昔から苦手で、なんとなく孤独を選ぶようになりましたね。ゲームとか漫画があればいい、みたいな感じで。

また、当時おひとり様向けのゲームや漫画が増え始めた時期で、それが面白かったんですよ。だから、いわゆる10代の恋愛とかもほとんど経験がなくて、中学の頃は運動部の部長とかがやっと彼女ができるくらいでした。もう天上人ですよ! 運動部の部長なんて!

一同:(笑)。

櫻井:光り輝く存在というか、同じクラスなのに敬語を使っちゃいそうになったりとか、もう如実ですよね。勉強できる奴はガリ勉。足早い奴はカッコイイみたいな。

一同:ああ~。

櫻井:それを地で行ってましたね。後は高いゲーム機を持っている奴に憧れを抱くとか(笑)。

伊藤:僕の学生時代は部活ばっかりでしたね。ソフトテニスと硬式テニスを3年ずつどっちもやっていたんですが、中学時代は副部長をやっていました。

櫻井:出た、光り輝く存在!

伊藤:でも僕の頃は、部活動で女の子にモテるとかはなかったですね。

櫻井:本当!? 副部長なんていったら毎日告白されない? 下駄箱開けたらバレンタインのチョコがすごかったりとかしなかった?

伊藤:全然ですよ! 僕も、部長やっていた友達もなかったです。

櫻井:嘘だ!! えぇ!? 夢が……。

一同:(笑)。

伊藤:テニスっていうのはあるかもしれないです。なんかサッカー部とかバスケ部のほうがモテるイメージがあります。

櫻井:なんか道具一発噛ます球技って、モテないよね。

伊藤:だから本当に部活にすべてを捧げたレベルでした。休みの日とかはテニスコートに行ってずっとテニスして、それ以外は部活やってという生活を高校3年まで続けていました。

櫻井:でも絵も描くんだよね?

伊藤:絵は父の影響で描き始めました。自分や姉を喜ばせるために、父がアニメの模写を書いてくれて、その真似から中学の時に好きな漫画を模写しはじめて、高校でオリジナルも描き始めたので、かれこれ10年以上描いています。

櫻井:本気で上手いもんね。

伊藤:ありがとうございます!

──ビックリするくらい上手いんですか?

櫻井:さっきちょっと見せてもらったんですが、すっごい上手いです。

伊藤:絵はずっと続けてきた趣味です。後はテニス部の同級生にも絵を描く人が結構いて、その人たちと描き続けてきました。描き続ける理由があったからこそですね。恋愛的な青春じゃないですが、仲間たちと何かをするという面では青春を謳歌しました。未だにその人たちとは連絡を取っていますよ。。

櫻井:ああそれ大事、俺ひとりも居ないから。声優始めてから急に増えたんだよね友達。

一同:(笑)。


■ 超能力の使い道は「自分を甘やかす」

──では次の質問です。モブは強力な超能力の持ち主ですが、おふたりが超能力を手に入れるとしたらどんな能力が欲しいですか?

櫻井:僕は瞬間移動です。超能力って、今はちょっと時代錯誤っぽくないですか?例えば『ドラゴンボール』とかもそうだと思うんですが、あの力は超能力でいうサイコキネシスとかテレキネシスですよね。今は色々と派生しちゃってて超能力という言葉では括れなくなってる。

日常が舞台、普通が前提の世界だからこそ超・能力。モブサイコの面白いところのひとつです。でも、そのなかでも瞬間移動はやっぱりカッコイイなぁと。何より便利ですね。どうしても自分の生活を軸に考えちゃうんですが、今、30~40分かかる距離をフッと行けちゃうと考えてニヤニヤしている自分がいて(笑)。

──櫻井さんは青春時代から変わられていないということですね!

櫻井:変わんないですねぇ、成長してないってことですね(笑)。


──変わらないことはいいですよ! では伊藤さんは?

伊藤:僕は、物を浮かせて動かす能力を使って、ベッドやパソコンの前から動かない生活がしたいです。ダメ人間の発想なんですけどね、自分の生活を楽にしたいだけっていう(笑)。絵を書くのもパソコンの前でやるので、自分の好きなことをやる時は動かないで延々とやっていたいんです。

櫻井:じゃあ今日も嫌々来たの!?

一同:(笑)。

伊藤:違います違います、そんなことないです! 引きこもりじゃないですけど、自分の時間を過ごすときは殻に籠ってて生活したいので、食事の時は食器が飛んできて、歯を磨くときは歯ブラシが飛んできてそのまま磨いてくれてみたいな、本当に自分を甘やかす小さい使い方をしたいです!

一同:(笑)。

──最後に本作の放送に期待しているみなさんへのメッセージをお願いします。

櫻井:原作を知っている人も知らない人も気楽に見て楽しめる作品です。なので、まずは第1話を、できればリアルタイムで見てほしいですね。超能力が題材の作品に見えるんですが、それはエッセンスのひとつにすぎません。優等生だけど超能力を持っていないことに劣等感を抱いている弟と、超能力を持っているけど普通の生活を送りたい兄。気持ちのズレから巻き起こる人間ドラマがこの作品の醍醐味です。滑稽だけど「わかるな」って共感できるんですよね。たくさんの方に知ってほしいし、原作とあわせて楽しんでもらいたいです。

伊藤:やっぱりアニメからでも原作からでも楽しめる作品だと思うので、アニメの1話を見てどっちにもハマっていただきたいです。。「モブサイコ100」には魅力がいっぱい詰まっているので、みなさんにもそれを感じていただきたいです。後、僕はこの作品で初めて主役をやらせていただきますので、至らない点が多々あると思うのですが、中学生というこれから成長していく年代のモブくんと一緒に成長していけたらなって思っています。毎回全力でアフレコに取り組ませてもらっているので、ぜひみなさん見守っていてください!


──ありがとうございました。

■ アニメ「モブサイコ100」作品情報

<放送情報>
TOKYO MX:2016年7月11日(月)24:00~アニメ第1話放送
読売テレビ:2016年7月11日(月)26:29~アニメ第1話放送
BS フジ:2016年7月12日(火)24:30~アニメ第1話放送
テレ朝チャンネル1:2016年7月20日(水)24:30~アニメ第1話放送
※放送日時は変更になる場合がございます。

<CAST>
影山茂夫:伊藤節生
霊幻新隆:櫻井孝宏
エクボ:大塚明夫
影山律:入野自由
花沢輝気:松岡禎丞
鬼瓦天牙:細谷佳正
米里イチ:藤村歩
暗田トメ:種﨑敦美
ツボミ:佐武宇綺

<STAFF>
原作:ONE(小学館「マンガワン」連載中)
監督:立川譲
シリーズ構成:瀬古浩司
キャラクターデザイン:亀田祥倫
美術監督:河野羚
色彩設計:中山しほ子
撮影監督:古本真由子
編集:廣瀬清志
音響監督:若林和弘
音楽:川井憲次
アニメーション制作:ボンズ
製作:「モブサイコ100」製作委員会

主題歌 オープニングテーマ「99」MOB CHOIR
エンディングテーマ「リフレインボーイ」ALL OFF


>>TVアニメ「モブサイコ100」公式サイト
>>TVアニメ「モブサイコ100」公式ツイッター(@mobpsycho_anime)

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