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『わたしに××しなさい』雪菜役・赤﨑千夏インタビュー

『わたしに××しなさい』 氷室雪菜役・赤﨑千夏さんインタビュー━━絶対零度の女、雪菜を私なりの解釈で演じさせて頂いています

2018年3月より、MBS、TBSにてテレビドラマ、6月23日には実写映画化が決定している『わたしに××しなさい!』。原作単行本は累計発行部数は180万部を突破している大人気作です。

ヒミツのケータイ小説家×学校一のモテ男子が繰り広げる究極ラブ・ミッションを描いた恋愛マンガ『×しな』がdTVの人気ジャンル<Beeマンガ>として配信が決定しました。

今回は話題のムービーコミックで主人公・氷室雪菜を演じる赤﨑千夏さんにインタビュー! ムービーコミックならではの魅力やストーリーの見どころを語っていただきました。

▲氷室雪菜(左)赤﨑千夏さん(右)

▲氷室雪菜(左)赤﨑千夏さん(右)

 

小説を書くために全力の雪菜はスゴい!

──映画化も決定している人気コミックですが、最初どんな作品に写りましたか?

赤﨑千夏(以下、赤﨑):最初にケータイ小説(註1)という単語を聞いた時に「なつかしい!」と思っちゃいました。私が高校生の頃にものすごい流行ったんですよね。『Deep Love』(註2)とかありましたね。

ケータイ小説という単語にまず昔の心を呼び起こされて、「(学生時代に流行った)あの世界観なのかな?」って思ったりしました。

(註1)ケータイ小説:携帯電話(ガラケー)で読むことを意識し執筆された小説。2000年代の前半に話題になる。『Deep Love』は、その代表作。
(註2)『Deep Love』:2000年ごろにネット上で公開され、2002年には書籍として出版されるほどの人気となり、2004年には映画化もされた。

 

──赤﨑さんの演じる本作の主人公・雪菜は、ケータイ小説を執筆していますが、演じるにあたってどんな印象をもちましたか?

赤﨑:雪菜が登場すると、その存在の威圧感から、“ゴゴゴッ”ていうオーラが出ているような感じの描かれ方はしているんです。でも、お話を読み進めていくと、別に冷たく見られたくてそうしている子じゃないんですよね(雪菜は無愛想な様子から「絶対零度の女」と言われている)。本当は他人に興味を持っていて、観察しているだけなんです。それを勘違いされてしまう雪菜は、二面性があってとっても可愛らしいなと思いますね。

でも私は、演じる上で冷たく見せたいということは、考えなかったですね。雪菜の内側の面白い部分とか、(人は)他人を見る時にメガネを通して見ているといった部分を感じていただけたらいいなと思って演じてます。

あと、「雪菜は別に冷たい人間ではない、ただ冷え性なだけです」っていう(笑)。そういうところを意識させていただきました。

 

──収録していて印象的なシーンはありましたか?

赤﨑:やっぱり、(ラブな)ミッションを時雨(CV:逢坂良太)に申付けるシーンは毎度「雪菜はすごいな」と思いますね。物語の後の方になるにつれて結構な要求をしていくので、「なかなかすごいことを言うな、この子は」と思ったりもしましたね。

でも、それもすべてケータイ小説のネタのためであるという大義名分がちゃんとありますからね。ただ「ラブなこと」がしたいわけではなく、「小説を書くために必要」という、しっかりとした動機づけがあるので、ただイチャイチャしている恋愛マンガよりドキドキ感がありました(笑)。

──その裏付けがあることが重要ですよね。

赤﨑:最初のうちは登場キャラクター同士で、優位性を競っていたので恋愛マンガなのに、ある種バトルモノものみたいなところがあったんです。巻数が進むにつれて「これは本当のラブなのか?」「いや、そんなわけはない」と揺れ動くキャラクターたちがとても可愛くなってきました。ぜひ、続けて観てほしいですね。

 

普段とは違う収録方法も新鮮で楽しい!

──今回、コミックの絵に声を当てる「Beeマンガ」ということで、アニメやドラマCDの収録と違う点はありましたか?

赤﨑:アニメやドラマCDのアフレコでは台本を持ちますが、Beeマンガの収録はマンガを手持ちで持って読んでいくんです。台本の場合、書いてある順に収録するので、順番が明確に分かるじゃないですか。だけど、マンガ自体を台本にしている今回の収録形式だと「このセリフ、どっちが先に行く?」みたいな。「今入れますか?」とかそういう気づきというか意思の疎通が必要になるんです。

モノローグとモノローグの間とかで反応が書いてあったりすると「ここで邪魔したくないな」っていうのでとりあえずそこはお休みして後で入れるとか。そういう演者同士の呼吸が、巻数進むにつれてわかってくるんですよ。マイク前に立ちながら、「あ、ここくるだろうな」とか「ここは避けてくれるかな」とか。そういうのが何となく通じていくのが面白い部分だったりしました。

──収録時にモニターに絵は出るんですか?

赤﨑:出ないですね。手持ちのマンガの絵だけです。だからすごい回数めくるんです(笑)。それと最初にびっくりしたのが、アドリブを全部拾っていくんですよ。セリフ以外の、例えば気づきのマーク(チョンチョンって記号)ってやつも。

──収録するって指示が入っているんですか?

赤﨑:そうなんです。

他にも、セリフの他に隅っこで手書きで書いてある「ひとり言」なんかも全部読んだりしますし、顔のアップには、声とか息を入れていこうという話になってますね。とにかく全部入れて、いらないとか、くどいところは後で音響さんに抜いてもらおうっていう作戦です。

──原作を大事にして、細かく作っているんですね。

赤﨑:そうですね、すごく忠実にやらせてもらったかなと思います。でもそれがすごく楽しかったですよ。どういう風にやろうかなとか(笑)。「“ゴゴゴッ”ていうオーラをどういう風に出していくんだ?」とか、そういう部分で結構自由にやらせてもらって楽しい収録でした。

──今日はいらっしゃいませんが、時雨役の逢坂さんの演技はいかがでしたか?

赤﨑:今回は別々で録っているのでちょっと寂しかったんですけど。時雨の爽やかな部分と、黒い部分、そのどちらの部分もすごく素敵に演じられているなと思いました。この作品、二面性のあるキャラクターばっかりなんですけどね(笑)。

──そういう二面性のある男性ってどう思いますか?

赤﨑:嫌ですよね!(笑) 私は真面目でまっすぐな人がいいんです。でも、“ギャップ”っていう言葉に置き換えると急に魅力的な感じには思えますね。普段はクールで無愛想な人がちょっと動物を見てニコニコしているとか、そういう意味であれば素敵だなって思いますけど。人を騙してやろうとかそういうのは遠慮したいです(笑)。

 

当時の“キュン”なエピソードも!? 過激な展開も甘酸っぱい『わたしに××しなさい』ワールド

──赤﨑さんは、少女マンガとか読まれていましたか? 好きな恋愛小説とかマンガはどんなものがありますか?

赤﨑:私、正直あんまり少女漫画とかを読んで育ってきてないんですよ。強いて読んで育ってきたなっていうのが『ピーチガール』と『ふしぎ遊戯』。そのふたつは、少女漫画として読んできたなという、意識がありますね。

マミ役の田中あいみちゃんとも収録の合間に「『なかよし』と『りぼん』どっち派だった? 私はコロコロだったよ!」という話をしていたんですけど(笑)。実際は『なかよし』だった時期も、『りぼん』だった時期もあるんですよ。でも最終的に小学校高学年の頃は『コロコロ』と『小学6年生』とかそっちに落ち着いちゃって(笑)。

 

──『コロコロ』って、お兄さんやお弟さんの影響ですか?

赤﨑:兄も弟もいないんですよ! いないんですけど、昔からどっちかというと恋愛ものを読みたいというよりもゲーム方が強かったので、『コロコロ』が愛読書でしたね。

──じゃあ、学生時代に『わたしに××しなさい』みたいなことはないですよね?(笑)

赤﨑:これは過激ですよ(笑)。でも、中学時代に好きな人とかはいましたよ。あと、バレンタインになると、クラスのみんながソワソワしだして沸き立つ感じはありましたね。たぶん本当に好きだったとは思うんですけど、それ以上に「恋愛に恋してる」みたいな部分が大きかったのかなっていう感じはありました。

──その当時の恋愛エピソードというか、“キュン”エピソードとかってありました?

赤﨑:キュンみたいなエピソードですか!? え〜と、歴史の先生が好きでした。おじさんだったんですけど。歴史の先生の宿題だけはちゃんとやっていました(笑)。

──キュンポイントがあったんですか?

赤﨑:何だろう……大人の色気的なものでしょうか?40後半とか50とかそれくらいの感じ。同世代にはない落ち着きみたいな。何だったんでしょうね(笑)。

──**友達同士で「先輩かっこいいよね!」みたいなのではなかったんですね。

赤﨑:「先輩かっこいいよね」は覚えがない!(笑)。それよりも私は2次元に恋してましたけど(笑)。その当時は『NARUTO』とかにどハマりしてたので。

──ちなみに、作中に出てくるキャラクターだと誰が推しですか?

赤﨑:難しいですね〜。でもマミは、すごく時雨のことが好きなんだろうなと思うと、頑張って嫌な女をやろうとしてる感じがいじらしいなって思います。当時読んでいたら「何だよこいつ、嫌なやつ」って思っていたと思うんですけど。今見ると、なんか頑張ってるなって(笑)。なんか、いけないですねこんな視点になっちゃって。なんだかんだ「微笑ましいよね、恋愛って」っていう感じになっちゃいました(笑)。

──だいぶ大人な意見ですね。

赤﨑:そんなことないですよ。でもそうならないですか?恋愛ってみんな一生懸命で、客観的に見ると可笑しかったりするけれど、結果的にとても可愛らしいものであるなと思いました。

──最後に読者へ見どころをお願いします。

赤﨑:どんどんミッションのレベルが上がっていきます。どこまでいっちゃうのかというところも注目しながらやりとりを楽しんで頂ければと思います。

[取材・文:菊地真由]

  

ムービーコミック『わたしに××しなさい』配信概要

更新日:毎週月曜日0:00
配信期間:2018年2月下旬~2018年6月下旬
配信話数:1~20話
キャスト:雪菜役/赤﨑千夏、時雨役/逢坂良太、昌役/市川太一、マミ役/田中あいみ

dtv

(C)遠山えま/講談社/BeeTV

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