『カオスヘッド』の人気バンド・ファンタズムがライブでアルバム..

『カオスヘッド』劇中に登場する人気バンド・ファンタズムが、リアルにシークレットライブを開催!5月6日発売の1stアルバムに向け、気勢を上げる

 ゲームやアニメなど展開中の『カオスヘッド』の作中で、岸本あやせがFESという名前でボーカルを務めるロックバンド、ファンタズムは、作品の中でキーになる歌詞とハードなロックナンバーがファンのハートをつかんだ。そしてファンタズムの曲がアニメ挿入歌やゲームのED曲として次々にリリースされ、遂に5月6日にファーストアルバム『End Prophecy』が発売されることになった。

 そんなファンタズム信者の高まるムーブメントに応えて、3月14日、東京・渋谷のライブハウス、チェルシーホテルにてシークレットライブ『幻影の黒ミサ』を開催した。昨年11月に発売されたシングル「磔のミサ」及び、今年1月に発売されたXbox360用ソフト「CHAOS;HEAD NOAH」オーディオシリーズ「CHAOS;HEAD ~TRIGGER 3~」「CHAOS;HEAD ~TRIGGER 4~」の購入者の中から抽選で200名のみ招待されるプレミアムライブであり、高い競争率の中、チケットを獲得したファンタズムファンが開演前にライブハウスの前には長蛇の列を作った。会場入口に貼ってあった公演名の書かれたポスターにも“SOLD OUT”の文字が並ぶ。会場は『カオスヘッド』の舞台になった渋谷のライブハウスであり、近い距離感や雰囲気も作品そのまま。妄想が現実化することを作品ではリアルブートと呼んでいたが、まさにその瞬間が近づいていた。


●榊原ゆい、……今夜は岸本あやせだ!

 フルハウスとなった会場は否応なしにもテンションが高まっている。ゴシック調の重いBGMが流れ、客電が落ちるとステージバックには月の映像。やがて月は真っ赤な色に染まり、破滅を暗示させるフィルムはFESが歌ってきた世界のイメージか。そしてバンドメンバーと共に登場したのはあやせを演じていた榊原ゆいではなく、FESこと岸本あやせそのものだった。Xbox360版『CHAOS;HEAD NOAH』の挿入歌となった「密教の首飾り」からスタートし、観客からは大きな歓声で迎えられたが、危うく鋭利な楽曲を初手から浴びせ、会場のムードを一気に激しくダークなファンタズムカラーに塗り替える。FESの他のバンドメンバーはギター2人、ベース1人、ドラム1人だが、なんとステージ右手側のギターが『カオスヘッド』の企画・原案・主題歌を手がけた志倉千代丸さん。通常のイベントでは「王子」と親しみを持って呼ばれ、コミカルな表情を見せる志倉さんも顔色ひとつ変えず、クールに演奏を続ける。

 アルバムに収録される新曲のロックバラード「贖罪のエロティカ」を披露した後、注目の第一声は「今日はファンタズムのシークレットライブ『幻影の黒ミサ』へようこそ。君達が選ばれて、この空間にいるのは大いなる意志の導きによるもの。今日は思う存分、私の魂の叫びを感じて」とFESらしく、クールに淡々と話した。

 3曲目はPC版『CHAOS;HAED』の挿入歌であり、ファンタズムの存在を大きく刻んだ「罪過に契約の血を」、4曲目は新曲「闇に光を灯す者」とスローだがヘビーな曲を歌い上げると、MCではまた氷の表情で語りかける。「今日はいつもより調子いいわ。声がクリアに聴こえる。世界がとても澄んでいる。コキュートスへの門が閉じているからかもしれない。世界の均衡は大いなる意思が生まれてから数千年保たれていた。でも今、それは崩れつつある。とても不安定。だから私は歌うわ。君達のカオスを受け入れてあげる」と言うと、アッパーなビートが走る「磔のミサ」。観客からは「おおっ」という歓声。サビのフレーズでは拳を何度も振り上げた。そして作品のキーワードとなるセリフ「その目、誰の目?」を一言。その言葉をきっかけに分厚い前奏が印象的なカップリング曲の「遥かなるイディヨナ」に。


●「私のカオスを感じてくれる?」5月にアルバムがリリースだ!

 「まだ君達のカオスを感じていたいけれど、終わりが来ることも大いなる意志の導きなのだから仕方のないこと。でも私は今日が終わっても歌い続けるわ。これからも私のカオスを感じてくれる?」と言うと、賛同の声が上がった。そしてFESの口上にも似た長ゼリフ。そして「邪心王グラジオールの復活の時が来るわ」と言い放ち、本編ラストはXbox360版のED曲「アレルイヤの福音」、PC版のED曲「グラジオール」とED曲を2曲続けた。そして歌い終わると何事もなかったようにステージ奥へ消えていった。

 FESとファンタズムを呼ぶ、大きなアンコールがしばらく続くと神秘的で不穏、不可思議なBGMと共に再びステージに戻ってきた。「5月に私の魂の叫びが詰まったアルバムが発売されるけど、みんな買ってくれるよね?」と言うと大きな拍手が。更に「今日の映像も少し入るみたい」と話すと更に大きな拍手が起こった。その様子を見て、「私はあまり表に出たくないのだけれど……でも君達が望むならいいかな。ここでFESでなく、岸本あやせの曲を歌ってもいい?」と問えばもちろんYES! 『CHAOS;HEAD NOAH』のあやせのキャラソン「心の闇を切り裂いて」まで歌うサービスはファンにはきっとうれしいはず。ビートが効いたナンバーだが歌い方も曲調もファンタズムとは少し違う。でもそれを事も無げに歌えてしまうすごさに感服。

 「君達が強く望む限り、私達は君達のカオスな力でリアルブートされることができる。今日のライブもそう。みんな、ありがとう。少しの間お別れだけど、君達の力でファンタズムをまたリアルブートしてほしい。最後にコキュートスの力を君達に……」と告げ、もう一度、「磔のミサ」を歌って、伝説のライブを締めくくった。全曲歌い終わり、幕間に消える間際にさりげなく上げた腕は何を意味するのだろうか……。


●待望のアルバムに込められたメッセージを受け取れ!

 FESの情感のこもった熱いボーカル、低音の効いた厚い演奏、観客のレスポンスがファタズムをリアルブートし、『カオスヘッド』の世界観のライブシーンを再現する奇跡のステージを作り上げた。過去にも作品の世界観を作るライブイベントはあったが、大掛かりなセットもなく、ある意味、最初から最後までやり切った感があるステージは見たことがない。参加した人もできなかった人もこの奇跡のステージを、5月6日発売の1stアルバムにこのライブの模様を収録したDVDで見てほしい。 FESことあやせを演じる榊原さんが『カオスヘッド』のイベントで「ファンタズムが続けば『カオスヘッド』も続くので、いつまでも続けたい」と語っていたが、まだ二の矢、三の矢のアクションがあるのではないかと予感させる。まずはメッセージとした発せられる1stアルバムだ。

 さてアルバムのタイトル『End Prophecy』を直訳すれば“最後の予言”。これが何を意味するのかはアルバムの完成を待つしかないが想像を巡らせてみるのもいいかもしれない。


<SET LIST>
1.密教の首飾り
2.贖罪のエロティカ
3.罪過に契約の血を
4.闇に光を灯す者
5.磔のミサ
6.遥かなるイディヨナ
7.アレルイヤの福音
8.グラジオール
ENCORE
9.心の闇を切り裂いて
10.磔のミサ


『End Prophecy』/PHANTASM
2009年5月6日発売
CD+DVD:3,150円(税込)
発売:5pb.

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