『REBORN!』ED「すべり台」を歌う森翼さんにインタビュ..

2ndシングル「すべり台」がアニメ『家庭教師ヒットマンREBORN!』のエンディングテーマとして放送中!森翼さんにインタビュー

 今年5月にシングル『雨傘物語/オレンジの街』を発売し、デビュー。7月に公開になった映画「愛流通センター」では主題歌の担当と同時に、役者としても活動を始めた森翼さん。11月19日に発売となる2ndシングル『すべり台』は、人気アニメ「家庭教師ヒットマンREBORN!」のエンディングテーマとして現在放送中。“REBORN!”人気も加味され、一気に話題の存在としてクローズアップされ始めた森翼さん。そんな彼の素性を、ここで紹介しよう。


●「自分を見つめるため、自分探しの旅に出よう」それがすべての始まりでした

――翼さんのプロフィールには「中学3年生のときに家出をし、音楽と出逢った」と記してあります。これって、一体どういうことなんですか??

翼さん:よくドラマや映画の中であるじゃないですか、「自分を見つめるための旅に出る」みたいな話が。僕自身、そんなマイナス思考でもなかったんですが。ただ、「なんか毎日がつまんないなぁ」「なんか格好いいことをしてみたいよなぁ」という気持ちだけは、心の中にズッと燻っていたんです。
 そんな中学3年生のとある日のこと、「自分探しの旅に出よう」と強く思い始め、その気持ちを、まず親にぶつけたんですよ。当時は、そんなことを言いながらも、きっと親は「危ないからやめとき、家にいなさいよ」と止めてくれると思っていたんですけど。あっさりと「じゃあ今から行ってきな」って。なんかそこまで言われたら家を出ていくしかないじゃないですか。後々親も、「ホンマは心配やったけど、本人の意志を大切したいじゃない」と言ってましたけどね(笑)。


――なんとも理解のある親じゃないですか(笑)

翼さん:そうなんですよ(笑)。そんな流れから家を出まして。でもまだ中学生ですから、お金だって持ってないし、アルバイトだってできなかった。そこで思い付いたのが、「路上でギターを抱え、ギターケースを広げていれば、道行く人はお金を入れてくれるだろう」ということ。さっそく中古楽器屋さんに行ってアコギを購入し、実際に路上へ立ったんですが。ギターなんてそれまで一度も弾いたことないから、まったく弾けないわけですよ。


――なんて無謀なことをしてたんですか(笑)

翼さん:無謀ですよね(笑)。当時、中学生がストリート・ミュージシャンを演るというのは、すごく珍しかったみたいで。音楽好きな人たちがいろいろ寄ってきては、声をかけてくれるんですよ。でも、まったくギターを弾けないでしょ。だからよく「弾かれへんのに、なんでそんなとこにおるの?」と言われたり。「俺が教えたろか」と優しい声をかけてもらったり。賛否の声がいろいろありながらも、いろんな人たちとの交流が産まれ始めました。そこから本気で音楽へと向き合い、ギターも弾けるようになり、みずから創作も始めたりなど、ストリート・ミュージシャンとしての基盤を作りあげていくようになったわけなんです。


――高校時代の夏休みには、大阪-東京間や大阪-山口間をヒッチハイクをしながら、ストリート・ライブを演っていたそうですね

翼さん:その頃には、5歳年上の幼なじみのお兄ちゃんと一緒に2人組として活動。そのときも、家出をした中学時代と同じ気持ちになり、今度は2人で、路上演奏して稼いだお金で旅をするという行動を、高校生だったこともあり、夏休み限定でやりました。あの頃の移動は、もっぱらヒッチハイク。雨の道路上で6時間車を待ってたり、泊まるところもなく野宿をしたり。トイレで身体を洗ったりなども経験。でも当時は、それが格好いいと思っていたよう、全然苦じゃなかったんです。むしろ、その旅を通し、いろんな人たちとの出会いや、人の愛情を感じる経験を多く積めたことから、逆に「演って良かったな」と今でも思ってます。


●失恋の中から産まれたのが1stシングルの「雨傘物語」

――1stシングル「雨傘物語」、2ndシングル「すべり台」ともに“失恋”がテーマになっています

翼さん:初めて大きな失恋を経験したときに、「何、この気持ちは?!」「初めてだよ、こんな想いに胸が痛むのは…」という感情を覚えたんです。その、どうしようもない、やり場のない気持ちを何処へぶつければいいのか…。そのときに、「こんだけ強く感情が揺れてるのなら、それを曲にしよう」と思って書いたのが、『雨傘物語』でした。
それまでは、何処か格好つけた想いの歌が多かったけど。『雨傘物語』を書いたとき、「本当に自分の吐き出したい想いを歌にすることができた」「ホンマ素直な自分を歌に出せた」という強い手応えと、そういう曲を作れたことへの自信を持つことが出来たんです。そうやって「伝えたい想いがあるから唄うんだ」という実感を得たことが、僕の創作面での意識を大きく変えていきました。


――「雨傘物語」は、翼くんの中でも大きな転機となった楽曲だったんだ

翼さん:そう。僕が本気で「歌で生きていこう」と思うきっかけをくれた『雨傘物語』という歌だからこそ、プロとして羽ばたく最初の一歩目としても選んだわけなんです。


――失恋って、一つの経験からたくさんの想いを生み出していくからね

翼さん:一つの失恋という経験から、何十曲と産まれてきますよね。それは失恋に限らず、他の想いでも、そう。強烈な感情であればあるほど、そこからいろんな楽曲が僕の場合は産まれていくんです。


●失恋は、しなくて良いのならしたくありませんからね(笑)

――「すべり台」もまた失恋の歌。でも、けっしてどっぷり刹那さに浸った内容では無いよね

翼さん:「雨傘物語」は、本当に失恋したときに作った楽曲だったんですが。この「すべり台」は最近作った曲、失恋ソングと言うよ“別れ際のシチュエーション”を舞台にした、しっかり前を向いてる歌という意識なんです。
確かに“別れ際”という状況設定だけに、切ない言葉がいろいろ並んでますけど。けっして、聴き終わったあとに肩を落とすような歌ではないですし。むしろ聴いたあとスカッとしつつも、その中へちょっと刹那さが残る、開放的なメロディと歌詞の世界とのギャップが面白い歌になっています。


――この「すべり台」、歌始まりというところに心地好いインパクトを覚えました

翼さん:歌始まりって、なんか印象深さを出していきますよね。この歌でこだわったのが、言葉の描写なんです。「ひらひらひら」「ゆらゆらゆら」「きらきらきら」など、あえて繰り返しの言葉を一文字多くしているのも、それだけ、想いが深いからなんですよ。


――個人的に好きなのが、♪別れを知って強くなるらしい/これ以上強くならなくてもいい♪という詩の一節

翼さん:楽曲自体がアップテンポで前向きさを抱かせるメロディなので、あえて歌詞では「強がらず、素直に思ってる感情を綴ろう」と、女々しさを持った。でも、実際に感じている想いを記しました。
確かに、いろんな経験を重ねたほうが、より人を大事にしていける気持ちが強くなっていくんでしょうけど。失恋って絶対につらい経験だし、しなくて良いのならしたくありませんからね(笑)


●今でも僕、カメハメ波は絶対に出せると信じてますから

――「すべり台」は、現在『家庭教師ヒットマンREBORN!』のエンディングテーマとして流れています

翼さん:自分の歌がアニメの映像と一緒に流れるなんて、初めての経験じゃないですか。アニメの映像が流れることによって、また「すべり台」の景色がいろいろ違った角度からも見えてくるのが、すっごく嬉しかったんです。もちろん、人気アニメ『家庭教師ヒットマンREBORN!』という作品に関わらせていただけたことも、嬉しい衝撃でした。


――今でも、いろいろアニメを観ているそうですが。じつは、大の「ドラゴンボール」ファンだそうですね

翼さん:小さい頃は『ドラゴンボール』のアニメにものすごく熱狂していましたね。フリーザが出てきたときは、本気で「地球がなくなる」と思っていたくらい、現実とアニメの世界が混同していたくらいの熱狂ぶり(笑)。今でも僕は、カメハメ波は絶対に出せると信じてますから。


●『すべり台』と『ガラクタ』を対比して聴いてもらうのも面白いですね


――2曲目には、大阪経済大学のイメージソングへも起用中の「つながる合言葉」を収録しています

翼さん:「つながる合言葉」は、自分が高校を卒業して1年ほど経った頃に書いた歌でした。まわりの友達は、大学で勉強していたり、就職しながらしっかり働いている。でも僕だけは、プロのシンガーになるという強い目標を抱きながらも、まわりから見ればフラフラしている状態じゃないですか。その頃は、いろんな不安や不満も感じてましたけど。でも夢をつかむということは、結局“自分の心への勝負”でもあるわけですよ。そうやって自分自身と向き合いながら作りあげた歌なので、歌詞にもプラス思考な言葉ばかりを並べています。ライブで歌ってると、いつも自分の背中が押されていくような、僕自身も初心に戻してくれる大切な歌になりました。


――3曲目には、これも失恋ソングとなる『ガラクタ』を収録

翼さん:「すべり台」は、失恋という感情を俯瞰で捉えながら見れている歌ですけど。この「ガラクタ」は、ストリートでライブを演っていた頃から歌っていた失恋という感情を真正面から受け止めていた頃に書いた作品なんです。
あの頃は、「俺、もうあかんわ」となるくらい狭い視野でしか想いを書けなかった。そのぶん、強烈な感情を詰め込んでいるんですけど(笑)。同じ失恋の歌でも捉え方の違いが見えてくるよう、「すべり台」と「ガラクタ」を対比して聴いてもらうのも面白いかも知れないですね。


●いろんな人たちの真っ直ぐな想いへ恥じない歌を、これからも僕は歌っていく

――プロとしての舞台に立つようになった今、翼くんの中で、何が一番変わったと思います?

翼さん:“自分の音楽に対する責任感”は、ものすごく強くなっています。僕の歌を真剣に受け止めてくれる人たちがいる。僕の歌を本気で推薦してくれる人たちもいる。そういう、いろんな人たちの真っ直ぐな想いへ恥じない歌を、これからも僕は歌っていくつもりだし。僕自身ずっとと、身を削った想いを楽曲にし続けていく姿勢に変わりはないと思っています。もちろん、これからも大きな成長を描き続けていきたいので、ぜひ見守っていてください。

<B>「すべり台」/森翼</B><BR>11月19日発売<BR>1260円(税込)<BR>発売:ポニーキャニオン

「すべり台」/森翼
11月19日発売
1260円(税込)
発売:ポニーキャニオン

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