ドラマCD「ただ一人の男」からキャストコメント到着

入ってくる―――彼だけが俺の中に。 ドラマCD「ただ一人の男」からキャストコメント到着!

 原作・火崎勇、イラストレーター・亜樹良のりかずの描く小説「ただ一人の男」(心交社「ショコラノベルス」刊)がドラマCD化され、9月25日に発売された。

 幼い頃のトラウマから、人間を『もの』としか見ることができなくなった如月巳波。そんな彼が悪夢で目覚めた朝に求めるものは、同居人である尾崎一雅の肉体の熱だった。
 父親から受け継いだ組を解散し、今は不動産会社を経営する元極道の尾崎は、成熟した雄の魅力をすべて持ち、男女構わずベッドに連れ込むような男だが、如月に対してセックスを求めることはない。
 そして如月も、尾崎の熱が悪夢に凍える自分を溶かしてくれはするものの、それ以上の関係を結ぶつもりはなかった。
―――そう、あの日までは。

今回、石川英郎さん(如月巳波 役)、森川智之さん(尾崎一雅 役)、三宅健太さん(篠塚 役)からのコメントをお届けしよう。


――シナリオを読んでの感想と収録の感想をお願いします。

石川英郎さん(如月巳波 役):久々の「受」役で、本当に俺でいいのかなと思ってましたが(笑)、収録はとっても楽しかったです。
自分が思っていた役柄の作り方と、指示を頂いた作り方にちょっとずれがあり、「あ、この方向でいいんだ」って気付かされたところもあって。そうすると自分が読んできたものが最初から最後まで変わってくるので、マイク前に立つ直前、どういう風に最後まで作ろうかなと考えたりしました。でもそういった挑戦も含めて、とても楽しかったですね。
原作のファンの方々は特に気になるところでしょうが、自分ではとっても頑張ったつもりでございます。それを判断して頂くのはこれを聴いてくださる皆様だと思いますので、暖かい耳で聴いて頂ければと思います。

森川智之さん(尾崎一雅 役):小さい頃に受けた衝撃がもとでトラウマとなってずっと引きずっていく、そのトラウマってのは、本当になかなか解決できないものなんだけれども、この物語の中でそれを払拭させてくれる力が巡りあった恋人であるというところで素敵な出会いみたいのがあって、おもしろいなと思いました。
尾崎は、かもし出す雰囲気ってのはまだどうしてもヤクザから拭い切れない部分があるんですけれども、彼自身にとってはまともに生きていて、その辺のところを不器用なんだけども、上手く出せればいいかなと思って演じてみました。

三宅健太さん(篠塚 役):シナリオを読んでの感想は……

森川さん:出番が少ないな、と。

三宅さん:そう、出番が少ないな……って何を言わせるんですか(笑)

石川さん:もっとオカマっぽくしたかった、と。

三宅さん:そうそう、諸先輩方にアドバイスを頂きまして、出来上がった篠塚です(笑)
今回はトラウマっていうのがありますが、ぼくはそれを持っていないので、人が人形にみえるってどんだけのことがあったんだろうなって思いました。それだけ如月は優しい子だったからか、感受性が強かったからなんじゃないかなって思って切なくなっちゃったりしつつ。

石川さん:だからラーメン屋になったの?

三宅さん:ラーメン屋になっちゃったんですね~。

森川さん:麺を相手にね

三宅さん:人じゃない麺を相手にね(笑)。

(一同笑)

三宅さん:ええ、こんな感じで。様々なボールを投げて頂いて楽しく収録させて頂きました。

石川さん:軽いボールばっか投げてるけどね(笑)


――聴き所や力を入れた所を教えて下さい。

石川さん:聴き所は全部と言えばそれまでなんですけども、シーンの中では、尾崎のもとを離れるところ。そこの心情の変化がとても聴き所かなと思います。実際収録では、自分で「もう一度お願いします」と名乗り出てやりなおして頂いたんです。
尾崎と一緒にいることでトラウマも薄れ、どんどんまともになっていってるのに、離れる為また「元に戻る」ってことが、どれだけ辛いことかっていう…ね。自分の中での辛い切り替え、というのか、そこが聴き所かなと思います。

森川さん:聴き所はいっぱいあるんですけれども、やっぱりお互い不器用なところですかね。
本当にどうしようってぐらい不器用なんですね、二人とも。多分、原作を読まれてるファンの方なんかは「どうやって上手くいくんだろう」と、親心じゃないけど心配になってしまう部分があるんじゃなかと思います。それをドラマCDの中でも感じ取ってもらって、点と点が合わさる瞬間っていうものを聴きとって、感じて頂けるといいなと思います。

三宅さん:聴き所は、若さんが血を流していて、死んじゃったんじゃないかって如月が半狂乱になってしまうシーンですかね。如月の口を若さんが押さえて優しく「如月」って呼ぶあのシーンがすごい生々しくて、ドキュメントっぽくて。半狂乱の石川さんの芝居と、森川さんの労わる芝居を見て、そのコントラストがいいなって思いました。

石川さん:コントラスト(笑)。なんか僕らテレビのカラーリングみたい。

三宅さん:そういうところを学んでいかなきゃいかんなっと思いました。ただ、優しい二人の間に入っている篠塚って意識しすぎたらちょっとおばちゃんっぽくなってしまったので(笑)

(一同笑)

三宅さん:でも、二人の間にいる篠塚も聴いて頂けたらなと思います。

――如月は悪夢を見た後は尾崎に抱きしめてもらっていましたが、皆さんは何か嫌なことがあった時、何をすると癒されますか?

石川さん:もう、何してもやっぱりウチのネコちゃんにはかなわないです。くったくたになって家に帰ってきて、「あ、もうあと一時間で起きる時間じゃん」ってことになってんのに、ニャーっておなかの上乗ってきたら、「ああ、もういいよ。もう1時間でも何でもいいよ。俺今日また24時間頑張るよ」みたいになっちゃいますからね。やっぱり生き物っていいなって思いますね。


――幸せそうですね。

石川さん:幸せですよ、本当に。あのニャーって声を聴くためならいっくらでも寝ません!鍼の先生に怒られますけどね。ね?

森川さん:怒られます。

石川さん:「寝ろ」って言われますけど。

森川さん:同じ先生なんですよ。同じ鍼打たれてます。

石川さん:「どこどこ悪いんですけど」って言ったら「寝てないからでしょう」って(笑)

森川さん:じゃ鍼打たなくていいじゃん!寝まーす!みたいな(笑)

石川さん:いつも言われます。

森川さん:嫌なことがあったとしたら、僕は基本的には、自分の気持ちの中では、深呼吸します。深呼吸して目を閉じて、いいことをイメージします。


――いいことというのは、聞いてもいいですか?

森川さん:あーあそこのお肉食べたいなとか(笑)

(一同笑)

石川さん:出た!生肉先輩。

森川さん:今日はあそこ行ってあの肉食べて、ああ幸せだな」って、幸せな時のことをイメージします。

石川さん:分かりやすい(笑)

森川さん:で、引きずったりすると、ヒデと一緒で。うちは犬ですけど、やっぱり彼には相当人生の中で助けられてる部分が多いので、彼のつぶらな瞳を見て抱きつくと、癒されますね。抱っこしてあげるというか、抱っこはできないんですけど(笑)

石川さん:大きいですからね(笑)あ、健太はカラスでしょ?

三宅さん:カラス(笑)

森川さん:健太はね、お酒呑めばいいんだよね。

三宅さん:お酒は、嫌なことがあってもなくても飲んでるんで(笑)

(一同笑)

三宅さん:そうですね、嫌なことがあったときは、何もしません。じっとしてます。じーーーっとしてます。

森川さん:でもそういうのあんま顔出さないよね?

石川さん:そういう時もあるんだ?

三宅さん:まあ、大なり小なりあったりするんですけど、そういう時はじっとしてます。
何かの本で読んだことがあるんですけど、氷山を登っている人たちがクレバスか何かにはまってしまって、下手に動くと死んじゃうからじっとしてよう、というので、そういうことかって。嫌なこととか運が悪い時って、人生においてそういう所にはまってんだなって。じゃ身動きしてもしょうがないから、じっとしていようっていうのをただ、そのまま実践してます。
外だと、ぎりぎりまで我慢して、家に持ち帰ってひたすらじーって。で、ちょっとすっきりしたなって思ったら、ビールを一杯飲みます(笑)。

森川さん:お酒じゃん、やっぱ(笑)。

三宅さん:はい、お酒でした(笑)。


――ファンの方へメッセージをお願いします。

石川さん:原作のファンの方が心待ちにしていたCDだと思います。原作のイメージでお聴きになった方は「あれ、これは!?」って思うかもしれませんけど、この三人+他キャストの方、スタッフ全員で創り上げた作品だと思いますので、最初から最後まで聴いてみてください。
とにかく、結構重い話なんですけども、BL作品ならではのファンタジーとして、聴いてる皆様が最後に行き着くとこが幸せであってほしいので、聴いて気持ちよくなって頂ければと思います。

森川さん:待ち望んでいたこのドラマCD化、収録も滞りなく終わりました。先生監修の下、本当にすばらしいものが出来上がると思いますので、ぜひ楽しみにしてください。
本当にこのドラマの中でもそうですけど、お互いに平行線を辿っていたものが、上手く接点を持って繋がるっていうのは、まさに“人”という字だな、と。これはやっぱりただの一人ではないなと、支えあってるなと思いました。ま、そこに篠塚はいますけど(笑)

(一同笑)

森川さん:すごいハードな人生を送ってきている人たちが出てますけど、根本は人の温かさみたいなものが必要なんだよっていうことを伝えているドラマだと思いますので、ぜひ皆さん楽しんで頂けると嬉しいなと思います。

三宅さん:本当に、素晴らしい作品に仕上がったのではないかと思います。お二方がすごくいいことをおっしゃっているのでいまさらなんですけど(笑)。
如月というキャラはトラウマがあって、どこか他人には理解されないんじゃないかと思ってシャットダウンしてた部分があると思うんですね。でも二人の愛の模様を見て、理解するには時間がかかるし、されていくにも時間がかかるけど、でも必ず理解しようとしてくれている人がいると感じました。
なので、あたしはどうも他人から理解されないなって思ってめげてる人がいたら、「大丈夫だよ。誰かしらは必ず分かってくれるよ」ということが、ちらほら作品の中に散りばめられているので、ぜひそこも楽しんで聴いて頂けるといいなと思います。篠塚も頑張ってます。


■ドラマCD「ただ一人の男」
2009年9月25日発売 3,000円(税込)
発売・販売:フィフスアベニュー

<キャスト>
如月巳波:石川英郎
尾崎一雅:森川智之
篠塚:三宅健太

>>フィフスアベニュー公式サイト

(C)火崎勇/心交社

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