普通のコントローラーがいらなくなるかも？　新技術のお目見えや、大人気の『モンハン』最新作など東京ゲームショウ2010初日をレポート！

　家庭用ゲームを中心としたゲームの祭典“東京ゲームショウ2010”が、2010年9月16日～19日（一般公開日は18日・19日）の期間で開幕した。会場は千葉・幕張メッセで、毎秋恒例の、日本最大規模のゲームのお祭りだ。今回は、初日の会場の注目ポイントなどをレポート！

●PS3/Xbox360の新機軸！

　2010年のTGSの大きな注目ポイントは、“Xbox360対プレイステーション3のハード戦争の熱がTGSに帰ってきた！”ということ。次世代機と呼ばれ、高性能でしのぎを削った両機だが、登場から約5年で技術的にはそろそろこなれてきたところ。そんな2010年、両者が打ち出した新機軸が、Xbox360の“Kinect（キネクト）"と、PS3の“PlayStation Move"だ。どちらもハードに新しい感覚の入力デバイスを採用するというもので、“Kinect（キネクト）"は、なんとコントローラーがない！　センサーが遊んでいる人の動きを読み取ってくれる仕様で、ビーチボールでレシーブをするようなポーズを取ると、画面の中のキャラもレシーブ！　ハンズフリーでゲームを楽しめる新機軸なのだ。“PlayStation Move"はスティック状のコントローラーの先にボール状のセンサーがついたものを振ったり、回したり……といった動作がゲーム内に反映される機構が採用されている。どちらも“コントローラーのボタンやキーを押す"という今までの操作から解放される新しい試みだ。

　会場では、もちろん両者を試遊可能！　ただし、マイクロソフトブースの“Kinect”はプレイに場所を取ることもあり、ビジネスデイの初日でも100分待ちの表示が出る大人気。一般日のプレイにはかなりの待ちの覚悟が必要そうだ。しかし“Kinect"はかなりオープンな試遊環境で、さらに常設ステージ上ではマイクロソフトのコンパニオンさんたちが楽しそうに遊んでいるので、見ているだけでも十分に楽しさが伝わってくるはずだ。一方SCEJの“PlayStation Move”は、『リトルビッグプラネット2』や『Power Smash 4』、『KILLZONE 3』など、20タイトル以上のタイトルがズラリ！　まるで2階建てのアパートのような専用試遊エリアに1タイトルずつ体験の小部屋があり、コンパニオンさんが丁寧に操作方法を教えてくれる。“PlayStation Move”は専用の整理券配布列が用意されており、各タイトルで10分刻みでプレイ時間を指定してもらえるので、一度整理券配布に並べば、プレイ時間までは他を見て回れるのは嬉しい。両ブースともに、各社の最新タイトルの数々が試遊できるので、この2つを見て回るだけでもTGSのかなりの部分をカバーできそうだ。PS3は3Dゲームにも力を入れており、成熟してきたハードで、どんな新しい遊び、体験を提供できるかが今後の鍵になりそう。


●カプコンブースが温泉宿に!?

　ソフトメーカーのブースでは、やっぱりカプコンの『モンスターハンターポータブル 3rd』が大注目！　モンハンエリア全体がゲームに登場する村の温泉宿というコンセプトで、インストを行なうコンパニオンさんたちも“ユクモ村”仕様！　ビジネスデイにも関わらず試遊エリアは常に満員で、プレイ待ちの人が列を作っている様子だった。世界観をうまく伝える＋試遊台もたっぷりの展示で注目度が高かった。世界観をアピールする大型展示…といえば、レベルファイブブース。『二ノ国』シリーズに登場する“ゴロネール城”をイメージしたブース内に『二ノ国 漆黒の魔導士』などの試遊機がズラリ！　城内は半クローズドに近いブースなので外からはわかりにくいが、終演前にコンパニオンさんが全員並ぶとこんなにいたのか！　と思ったほど。それだけゲームの説明・インストにも力を入れているということで、『ダンボール戦機』や『イナズマイレブン ストライカーズ』も試遊できた。そして、ある意味飛び道具的なブース構成にしてきたのがブシロード。なんと、TCG『ヴィクトリースパーク』の超巨大プレイマットをブース内に用意し、プレイヤーや実況、観客は周囲の高くなったところから盤面を見下ろし、マット上では人間が動いてカードをプレイヤーにかわって動かすという趣向。同社の人気プロデューサー・ブンケイPがノリノリで実況し注目を集めていた。

　女性に人気のタイトルでは、バンダイナムコブースは『テイルズオブ』15周年記念ブースを設置し、『テイルズオブグレイセスF』と『テイルズオブザワールド レディアントマイソロジー3』がプレイアブルで、イラストやキャラクタースタンドなども並び『テイルズオブ』一色！　『GOD EATER BURST』の試遊ブースなども注目を集めそうだ。その他女性向けではD3パブリッシャーが『VitaminX Evolution Plus』や『維新恋華 龍馬外伝』などをプレイアブル出展されていた。

　他にもTGSで発表されたばかりのPSP『戦場のヴァルキュリア3』や、注目の『クロヒョウ 龍が如く新章』『シャイニング・ハーツ』など様々なタイトルが試遊可能なセガブース、クローズドシアターで『ファイナルファンタジー13』シリーズや『キングダムハーツ』シリーズなど大作の数々の映像を上映していたスクウェア・エニックスなど、大手メーカー渾身の展示がぎっしりつまった会場はさすが東京ゲームショウという感じ。国内ゲームメーカー以外にも、専門学校や海外（台湾・カナダなど）からの出展も多数あり、一日では見てまわるのも大変なほどの充実ぶりだ。一般公開日には様々なステージイベントも予定されているので、ぜひ訪れてみてはどうだろうか。

（取材・文：中里キリ）

>>東京ゲームショウ公式

マイクロソフトブースは『Kinect』が目玉

ソニーコンピュータエンタテインメントブースのPS MOVEコーナーは試遊アパートのよう

ビジネスデイでずっとこの熱気の『モンハン3rd』。スゴイ！

アルケミストは『うみねこのなく頃に』と『ぎゃる☆がん』を日替わり出展

ブシロードブースが巨大カードゲームコロシアムに！

『Kinect』は高いステージでコンパニオンさんたちが試遊して楽しさをアピール

『PS MOVE』試遊ブース内はこんな感じ

異国の温泉宿風の『モンハン3rd』ブースはアミューズメント施設のよう

ブシロードブースで『ミルキィホームズ』出演声優の橘田いずみさん、三森すずこさんがPSP版を試遊

セガは『龍が如く』シリーズから新作『クロヒョウ』を展示、さらに『龍が如く of the END』を発表した

セガ新発表の『戦場のヴァルキュリア3』が早くも試遊可能！

セガおなじみのキャバ嬢たちも、なんと『龍が如く of the END』のvsゾンビ仕様！

D3パブリッシャーは表側は『ドリームクラブ』大プッシュ、裏側では女性向けタイトルがズラリ。

スクウェア・エニックスは恒例になったシアターで最新映像の数々を公開！

『コール オブ デューティ ブラックオプス』のミニシアターも

バンダイナムコゲームス『テイルズオブ』シリーズは15周年記念ブース！

バンダイナムコは『GOD EATER BURST』にも力を入れていた

ソニー・コンピュータエンタテインメントブースでは非常に多くのプレイステーション系タイトルが試遊できた

レベルファイブブースのお城の中は、試遊環境がぎっしり！

コーエーテクモブースは『トリニティ ジルオール ゼロ』などを大きく展示

多タイトルのコナミブース。『ラブプラスアーケード』試遊の注目度が高かった