【マチ★アソビ】ミラとの関係は“初めてのパジャマパーティ”！？　沢城みゆきさんのメッセージも届いた『テイルズオブエクシリア』プロデューサースペシャルトークをレポート！

　徳島を中心としたアニメの祭典“マチ★アソビvol.6”が、2011年5月3日～5日まで開催。多くのイベントが行われていたが、今回は、新町橋東公園で開催された“『テイルズオブエクシリア』プロデューサースペシャルトーク”をレポートする。

　同イベントは、バンダイナムコゲームスが2011年に発売予定のプレイステーション3用ソフト『テイルズオブエクシリア』と、『テイルズオブ』シリーズについて、シリーズエグゼクティブプロデューサーの吉積信氏、そして『テイルズオブエクシリア』プロデューサーの馬場英雄氏らが語り尽くす内容。徳島、そして野外公園という新鮮な状況の中で、様々な裏話が飛び出した。

　まず最初は吉積信氏が登場し、『テイルズオブ』シリーズ全体のエピソードから紹介。現在ではすっかり定着した『テイルズオブ』という略称だが、シリーズ第一作タイトルは当初、『テイルファンタジア』でほぼ本決まりだった。それが当時の社長チェックで文法的におかしいというツッコミを受け、鶴の一声で生まれたタイトルが『テイルズオブファンタジア』だったそう。

　当時を振り返った吉住氏は、RPGというジャンルにおいて、主人公が一人称で個性が薄いものが主流だった中、主人公のキャラをはっきり立てたいわば“キャラクタープレイングゲーム”が同シリーズだと語る。

　トークでは、「シリーズを重ねる中、主人公たちを導くおじさんキャラのタイプが尽きてきた。でも、おばさんではしっくり来ない」「主人公は剣で戦う快感を味わいたいのではと考えると、術師タイプの主人公にはしにくい」などの話も。

　ファンにとって特に興味深かったと思われる話として、声優さんにまつわる話もあった。『テイルズオブ』は全員が揃って掛け合いで演技をするアニメのような収録体制を取っており、主要な配役の多くはキャリアは関係ないフラットなオーディションで選ぶそう。

　ヒロインのオーディションを受けた人に他の役をやってもらうこともあり、『テイルズオブリバース』のマオ(少年)役の渡辺明乃さんが、実はヒロイン役のオーディションの中から選ばれたというエピソードも明かされていた。

　シリーズトークが一段落して、登場したのは『テイルズオブエクシリア』プロデューサーの馬場英雄氏だ。

　馬場氏は、同作がジュード・マティス（CV：代永翼）とミラ＝マクスウェル(CV：沢城みゆき)の2人から主人公(視点）を選べるW主人公制であることや、キャラクターデザインをいのまたむつみさん、藤島康介さんというシリーズを支えてきた2人がそれぞれ担当していることなどを紹介。そして、そんな馬場さんのトークで盛り上がったのが、『テイルズオブエクシリア』の主題歌について。

　豪華アーティストの起用が多い『テイルズオブ』シリーズだが、今作の主題歌を歌うのは浜崎あゆみさん！
　馬場さんは浜崎さんに主題歌を作ってもらうまでに大変な努力があったことをにじませながら、作品世界や設定、ユーザーに伝えたいメッセージを浜崎さん側に伝えながら、楽曲を作ってもらったとのこと。それだけに浜崎さんの主題歌には思い入れがある様子だった。

　そしてイベント後半では、ステージに用意されたモニターにミラ役・沢城みゆきさんからの映像メッセージも！　演じるミラについて、「初めてパジャマパーティをした女友達くらいの距離感」と、これからもっとわかりあっていきたいキャラというニュアンスを独特の表現で表した沢城さん。もう一人の主人公・ジュードについては、「最初はミラの助けはいらないんじゃと思うくらいしっかりして見えたけど、少年らしいところも。“生”真面目の“生”の字が取れたら将来有望な男の子だと思います！」と分析していた。

　そんな沢城さんにとって、集まったキャストが意見を出し合いながら、何度もやり直して作品を作りこむ『テイルズオブ』の現場は「気合の入った大人ってスゴい」と思う環境だったそう。沢城さんは15年続いた『テイルズオブ』は“文化”だと考えているそうで、「沢城のミラで戦うのって気持ちいいな」と思ってもらえるように、収録に励んでいるとのことだった。

　イベントはプロデューサー陣が、努力してなるべく早く、いい作品を届ける決意を表明して終了。『テイルズオブ』シリーズの熱心なファンが多く集まり、盛り上がりを見せたトークショーだった。

＜取材・文：中里キリ＞

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