新たなる旅立ち！　新作『宇宙戦艦ヤマト2199』発進式に出渕裕総監督・音楽の宮川彬良、古代進役の小野大輔らが出席!!

　1974年に放送されて以来今もなお根強いファンが多く元祖アニメブームを巻き起こしたテレビアニメーション『宇宙戦艦ヤマト』が劇場アニメ『宇宙戦艦ヤマト2199』となって4月7日より公開される。本作はテレビシリーズ第1作をベースに新たなスタッフで描かれる完全新作アニメーションで、全26話を7章に分けて公開していく（第1章は第1話・第2話を上映、以後第2章から第7章は各4話ずつの上映）。

　その公開を前に「『宇宙戦艦ヤマト2199』発進式～俺たちのヤマトSP～」と題したイベントが2月18日・よみうりホールで開催され、第1話『イスカンダルの使者』の先行上映のほか、出渕裕総監督、キャラクターデザインの結城信輝さん、音楽の宮川彬良さん、アニメ評論家の氷川竜介さん、オープニング主題歌を歌うささきいさおさん、エンディング主題歌を歌う結城アイラさん、沖田十三役の菅生隆之さん、古代進役の小野大輔さん、島大介役の鈴村健一さん、森雪役の桑島法子さん、原田真琴役の佐藤利奈さん、岬百合亜役の内田彩さんが登壇しスタッフトークやアーティストライブ、生アフレコで大きく盛り上がった。

　イベントのスタートを飾ったのはオープニング主題歌を歌うささきいさおさん。サプライズでの登場となったささきさんの変わらぬ歌声にファンも大きな声援を送りオープニングを盛り上げた。出渕総監督、結城さん、氷川さんによるスタッフトークでは、『宇宙戦艦ヤマト』は「アニメは子供が見るもの」という意識を変えた作品で、77年の劇場版ヤマトが大ブレイクしたおかげで当時はまだなかったアニメ雑誌が創刊され「もしブレイクしていなければアニメ雑誌もなく深夜アニメもなかったかもしれない」と『宇宙戦艦ヤマト』の偉大さについてトークを展開した。

　また『宇宙戦艦ヤマト2199』では設定の再構築も行われ、その一例として沈没した戦艦大和を改造したという設定を沈没した戦艦大和の残骸を偽装してヤマトを建造しているという設定になり、乗組員の所属名が変更になったり、イスカンダルのある大マゼラン銀河（旧作では大マゼラン星雲）までの距離を14万8千光年から現在の実測の値である16万8千光年に変更している。最後に見所について「直近の見所としては波動砲とワープシーンで、旧作のヤマトでは5話にあたるのですが今回は3話でやります。あとはイベント的な話数は外していないません。」と教えてくれた。

　ライブコーナーには親子2代でヤマトの劇伴を手かげる宮川彬良さんが登場。父である宮川泰さんが手がけた曲をステージに用意されたピアノで実際に披露したり、オーケストラの印象が強いヤマトの曲のうち7割5分はロックで「ヤマトはロックだ」といった言葉も飛び出した。宮川泰さんが作った楽曲を使用しようとしたが収録されていたテープはすでに使えない状態で、楽譜も残っていないため宮川彬良さんが70曲以上の楽曲を耳で聞いて楽譜に起こす作業を行ったそうで、その作業に2ヶ月間を費やした宮川さんは「父のレッスンを受けたような2ヶ月だった」と振り返った。

　さらにライブコーナーでは出渕総監督が作詞を手がけたガミラス国歌『永遠に讃えよ我が光』を出渕総監督と宮川さんが実際に歌唱する一幕も。宮川さんも「国歌を作ったのは初めて｣と会場を笑わせていた。続いてオープニングを歌ったささきいさおさんが再びステージに登場すると第1作のエンディングテーマ『真っ赤なスカーフ』を歌唱。そしてエンディング主題歌『星が永遠を照らしてる』歌う結城アイラさんは「たくさんの人に愛されている作品なので大事に歌いたい。身を引き締めて臨みたい。」と意気込みを話すとささきさんは「新風を吹き込んで欲しいので、清清しい曲を歌ってほしい。」そして宮川さんも「ドキドキしている気持ちは一緒です。一緒に船に乗って旅に出ましょう」とエールを送った。

　キャストトークでは『宇宙戦艦ヤマト2199』に登場するキャラクターが紹介され、その中で新キャラクターのアホ毛についてのトークで盛り上がり、出渕総監督は最初凄く反対したのだが周りの反応は「いまどきアホ毛くらいついてないと」と、総監督なのに周りの圧力に屈したとボヤキ気味の出渕総監督に会場は笑いに包まれた。そのほかにもキャラクターのイラストを見ながらガミラス帝国についての説明など真面目なお話しも。さらに第3話で初めて波動砲を撃つシーンの上映と共にキャスト陣が生で声をあてると、目の前で行われる声優陣の演技に会場は一気にヤマトの世界へと引き込まれていった。

　イベントの最後は『宇宙戦艦ヤマト2199』の大ヒットを祈願して鏡開きを行い、小野さんは「昔のヤマトを知っている世代と新しい世代との架け橋になって皆さんに楽しんでいただける作品になると嬉しいです」そして出渕総監督は「100人いれば100人のヤマト像がある作品なので、全員を満足させるのはほとんど不可能です。ただ最大公約数的にヤマトだと思っていただけるレベルには持っていけたと思います。26話お付き合いの程よろしくお願いします」と会場のファンへメッセージを送りイベントは終幕となった。



>>『宇宙戦艦ヤマト2119』公式サイト

「『宇宙戦艦ヤマト2199』発進式～俺たちのヤマトSP～」の出演陣。