
『STEINS;GATE』舞台化、始動! 「さあ選べ。その選択が、世界線を超える。」
8月20日、文化放送メディアプラスホールにて舞台『LIVING ADV「STEINS;GATE」』の制作発表会が行われた。
本作はゲームで採用されていたマルチエンディング方式を再現するために、観客の投票により舞台演目が変更するという舞台初の試みが行われる。
会場では、脚本・演出を行った西田大輔さん、企画・原作者の志倉千代丸さんをはじめ、渡辺大輔さん(岡部倫太郎役)、外岡えりかさん(牧瀬紅莉栖役)、小池里奈さん(椎名まゆり役)、長友光弘さん(橋田至役)、佃井皆美さん(阿万音鈴羽役)、上田理絵さん(漆原るか役)、杉本有美さん(桐生萌郁役)、伊倉愛美さん(フェイリス・ニャンニャン役)、小川輝晃さん(天王寺裕吾役)が登壇。
ここでは、『STEINS;GATE』の舞台化を控えたキャスト、スタッフ陣それぞれの意気込みや作品に対する思いを語ってもらった模様をお伝えしよう。
▲脚本・演出 西田大輔さん
■志倉さんにも予想がつかない展開?
初めに登壇したのは脚本・演出を担当した西田さん。
「今回初めてキャスト全員が揃うということで、ちょっとした緊張感はあるんですけど、雰囲気としてはいい状態なんじゃないかなと思っています。
お芝居としても画期的な試みが散りばめられていて、スタッフ、キャスト含めて作る側は大変にはなりますが、やりがいがあるものであると思います」と、どこか自信に満ちた表情からは作品への期待が感じられた。
続いて企画・原作者の志倉さんが登壇。
今回の舞台化については「どうなるんでしょうね!? 全く予想がつきません。
間違いなく言えることは、劇場版アニメになったときもそう思ったのですが、当時僕が『STEINS;GATE』を作っているときにはこの景色は見えていなかったので、まさかの展開であることです」とご自身も驚いている様子だった。
ここで、キャスト陣が登場。質疑応答の様子をまとめてご紹介する。
▲岡部倫太郎役 渡辺大輔さん
▲橋田至役 長友光弘さん
▲桐生萌郁役 杉本有美さん
■原作のプレッシャーに負けないように
▲岡部倫太郎役 渡辺大輔さん
──『STEINS;GATE』舞台化のお話を聞いたときのご感想をお聞かせください。
天王寺裕吾役・小川輝晃さん(以下、小川):率直な感想を言うと、なぜ俺に? と思いました。天王寺裕吾というキャラクターは、僕が生まれてこの方やったことのない危ない感じの頭をしていて、なぜ俺にと感じました(笑)。しかも僕以上に、マッチョな人をたくさん知っているので、なぜ俺に? 三回も言ってしまいましたが(笑)。
椎名まゆり役・小池里奈さん(以下、小池):まずこの舞台のお話を頂いたときに、いろんな台本があると聞いて、舞台で台本がいろいろあるってどういう意味? と思いました(笑)。実際今ではすごく分厚い台本が手元にたくさんあって、すごくびっくりしています。でも、毎日新鮮な気持ちで頑張ろうと思っているので楽しみです。
岡部倫太郎役・渡辺大輔さん(以下、渡辺):小川さんも仰っていたのですが、なぜ俺に? というのがもちろんありましたが、素直にうれしかったというのもありました。大人気の作品なのでプレッシャーもありますが、このキャストの面々でやれることがすごく楽しみです。
牧瀬紅莉栖役・外岡えりかさん(以下、外岡):最初はとてもうれしくて喜んだんですけど、原作があるものなのでその分プレッシャーも大きいぞと負けそうにもなりました。会場がZEPPということでどんな舞台になるんだろうと今では楽しみです。
──志倉さんはこのキャスティングを見たときに、どのようなご感想を持ちましたか?
志倉千代丸さん(以下、志倉):秋葉原にこんなイケメンと美女たちが集まるということは、ほとんどありえないですよね(笑)。秋葉原のオタクの巣窟にこんな人たちが集まるわけないじゃないですか? そこはかなりびっくりしたんですけど、でもやっぱり美しいほうがいいなと思いました。
▲牧瀬紅莉栖役 外岡えりかさん
──これから役を演じていく上での意気込みをお聞かせください。
フェイリス・ニャンニャン役・伊倉愛美さん(以下、伊倉):フェイリスは語尾に「ニャン」がついて、かなり個性的な役なので、これから体に「ニャンニャン」を浸透させていこうと思っています。頑張ります!
阿万音鈴羽役・佃井皆美さん(以下、佃井):阿万音鈴羽は未来から来た役ということで、明るいキャラクターではあるんですが、未来を変えてほしいというひとつの信念の部分を演じられたらなと思っています。
橋田至役・長友光弘さん(以下、長友):僕はダイエットして84キロまで体重を落としたんですが、ダルは98キロということで体重を近づけるようにご飯を食べています。96キロまでなったので、あと2キロです。なので演技というよりもパッと見の印象で勝負していきたいと思います。(笑)
桐生萌郁役・杉本有美さん(以下、杉本):私が演じる桐生萌郁という役はボソッと喋ったりするので、それをどんな風に舞台で演じるか悩みどころです。萌郁の感情の変化を上手く出せるように頑張りたいと思います。
漆原るか役・上田理絵さん(以下、上田):私の性格が漆原るかと間逆の性格なので、原作ファンのみなさんを裏切らないように演じようと思っています。でも私らしい、るかを演じられるように頑張りたいと思います。
──西田さんはこれからの演出でどのようなことに気をつけていこうとお考えですか?
西田大輔さん(以下、西田):キャストの皆さんにとっては本当に分厚い台本です。でも、ひとつの役と出会ってそれを突き詰めていくと、もっとその役の持っている別のなにかを知りたくなると思います。そういう意味では知るための材料は存分にあります。やりがいはあるなと他人事ながら思っています(笑)。
▲椎名まゆり役 小池里奈さん
■原作キャラクターに近いのは……?
▲橋田至役 長友光弘さん
──ゲームをプレイしての感想をお聞かせください。
小池:こういうゲームをするのは初めてで、急に着信音が鳴ったりするのがビックリします(笑)。作品と自分がシンクロして、本当に自分が主人公になったような気がしてすごく面白い作品だなと思いました。
長友:まだやっている最中なんですが、自分で操作できるようになるまでがすごく長いなと思いました。テキストを飛ばしたほうが早く進むんですが、飛ばすとゲームがクリアできないっていう、もやもや感の中でどんどん内容にはまっていきました。はまっていくと自分がこのダルを演じるんだと思った瞬間に怖くなってしまって、難しいなとも思いましたね。
──分厚い台本を読んだときのご感想はいかがでしたか?
小川:今までの芝居でエンディングが若干変わることはあったんですが、それでも台本が100ページあったとして90ページくらいまでは同じで、最後ちょっと違うくらいでした。今回は6通りのストーリーがあるんですが、20~30ページくらいから同じシーンでもページが変わったりするんですよ。あれ、さっきは20ページくらいにあったのが次は60ページくらいにあるぞって。なので、見に来てくれる方も6本見たほうがいいと思います。役者はこんがらないように毎日毎日楽しみです(笑)。
──Twitterから寄せられた質問です。杉本さんは桐生萌郁という癖のある役を演じる上で心がけていることはありますか?
杉本:原作物をやるときはまず、形から入ります。声の出し方とか歩き方とか癖や動作を研究して、ここに入れようかなとか、ここは杉本有美が演じる桐生萌郁だったらこうするんだろうなとか、そういう風に考えながら演じようと思っています。
▲阿万音鈴羽役 佃井皆美さん
──こちらもTwitterから寄せられた質問です。志倉さんは原作者として舞台を全体的に口出ししているのか、自由に任せているのか教えてください。
志倉:いやぁいい質問ですね。待ってました! 僕何にもしてないんですよ。本当に見てるだけなので、一お客さんとして楽しみで仕方ないです。あ、台本そんなに分厚いんだー、印刷するとそんなになるんだー、くらいの世界ですね。だから、映画とかいろいろとメディア展開させてもらったんですけど、これほど僕がなにもしないのも初めてだと思います。そういう意味では皆さん頑張ってくださいね(笑)。
──渡辺さんは中二病の経験はありますか?
渡辺:えーと、ないですね(笑)。でもその分そういうオカリンを演じられるのは楽しみではありますね。自分に持っていないものを彼は持っているので、シリアスな部分からコメディタッチな部分まで、そういうところが楽しみですね。
──志倉さんに質問です。今回のキャスティングで一番原作に近いなと感じるキャストはどなたでしょうか?
志倉:一番ですよね? 一番はやっぱり……ダルじゃないですかね。
長友:でしょうね。
一同:(笑)。
志倉:でしょうねって(笑)。 でもやっぱりそうですよね。体重を増やすのも大変でしたよね?
長友:まぁ簡単だったんですけどね。
志倉:簡単だったんですか!?(笑) みなさんそうなんですが、冒頭でも言ったように本当のキャラクターよりも美しくなっているんです。でもダルはぴったりでしたね。
長友:私は等身大を目指してますので(笑)
▲漆原るか役 上田理絵さん
■新たなる『STEINS;GATE』の幕開け
▲桐生萌郁役 杉本有美さん
──ストーリーもハッピーエンドからバットエンドまで様々なものがあると思います。それをその日その日で演じ分けるのは大変だと思うのですが、そのあたりをどうお考えですか?
外岡:ひとつひとつを別の作品だと思って演じるほうがいいのかなと、台本を読んで感じました。
杉本:私も全く違うものとして捉えているんですけど、共通する部分もあるので話数ごとに感情も変わってくるのかなと思っています。
小川:6つの話が全く違うものかと言ったらそうじゃなくて、あみだくじのようになっていると思います。このルートからたどっていくと、ここにたどり着くのかという。なので世界観的には同じ感じがします。悲しい終わりになったり、ハッピーエンドになったりっていう変化はありますが、そんなに全く違うという感覚はありませんでしたね。
▲フェイリス・ニャンニャン役 伊倉愛美さん
──それでは最後にファンの皆さんにメッセージをお願いします。
上田:この舞台、我々は大変だと思いますがお客さんとしてはとても楽しめる斬新な作りになっています。毎ストーリー楽しんでもらえるように稽古も頑張りたいと思いますので、劇場でお待ちしております。今日はありがとうございました。
杉本:新しくて今までにない舞台になると思います。皆さんお時間を作って頂いて劇場に足を運んで頂けたらなと思っています。今日はありがとうございました。
長友:この舞台は演じる僕たちと原作がどれだけ近づけるかが勝負になっていると思います。原作ファンの皆様は厳しい目で見て頂けると思うんですが、その目に応えられるように頑張っていきます。よろしくお願いします。
佃井:私はアニメを見させて頂いて感動して、すごく魅力的だなと感じました。その魅力を最大限に披露して、ファンの方にも、この作品を知らない方にも楽しんで頂けるように頑張りたいと思います。
伊倉:私は初舞台なのですが、この作品に出られることをうれしく思います。この作品は、お客さんが物語を選択するという、お客さんと私たちが一丸となって作り上げる舞台なので、皆さんに見てもらいたいです。
小川:ゲームとアニメが声優さんの演技が違うように舞台もキャストが変わって新しい色になると思います。それを全く違うものとしてではなく今までの作品の力を借りて新しい色を見つけられたらいいなと思っています。
小池:私は椎名まゆりというキャラクターがいつもかわいくてニコニコしていて優しくて好きです。そんな女性になりたいなと思ったので、稽古中などでも笑顔を忘れず、みんなに元気にあげられるような存在でいたいなと思いました。本番ではいろんなプレッシャーがあると思いますが、私らしく椎名まゆりを演じていこうと思っています。
外岡:実は今日がキャストが揃うのが初だったので、今からこのメンバーでの『STEINS;GATE』がスタートするんだなと実感しています。このメンバーで作る『STEINS;GATE』をどうぞよろしくお願いします。
渡辺:みなさんに見てもらって、見てよかったなと思える作品になるように全員で楽しく頑張りたいと思います。キャスト、スタッフ一同、全員で頑張っていこうと思っています。
西田:本当に力のある作品なので、奇をてらわずに原作の面白さを表現できるように作り手としても頑張りたいと思います。ここにいるキャストは選び抜かれた人たちでもあるので、自信を持って不安なく稽古に臨んで本番を迎えられたらいいなと思っています。
志倉:(ゲーム、アニメとも異なる)新たなキャストということで期待していますし、ライブならではの緊張感も楽しみです。また、お客さんは神様の目線で俯瞰して物語を見ることができるので、物語が分岐した瞬間の違和感を楽しんでもらえれば『STEINS;GATE』らしさが出てくるんじゃないかなと思っています。
▲天王寺裕吾役 小川輝晃さん
そして最後に、「俺は狂気のマッドサイエンティスト鳳凰院凶真。貴様にはラボメンナンバー009を授けよう。必ず劇場に来るのだぞ。フゥーハハハ!」と、渡辺さんがオカリンを演じつつ締めの挨拶で幕を閉じた。
■公演概要
LIVING ADV「STEINS;GATE(シュタインズ・ゲート)」
《LIVING ADVとは》
原作の魅力のひとつであるシナリオ分岐を舞台上でも表現するために、6つのストーリーを構成。
原作同様、ひとつひとつのストーリーは完結するも、物語は中盤から異なる展開をみせる。
“フォーントリガー”をモチーフにDメール(公式メールマガジン)登録者がストーリーを選択するという画期的な試みにより、その日にしか見ることが出来ないステージを体感できる“演劇初”のジャンルとなる。
《あらすじ》
岡部倫太郎――通称オカリン――は、いまだ厨二病から抜け出せない大学生。
自称“狂気のマッドサイエンティスト・鳳凰院凶真”を名乗っている。
“未来ガジェット研究所”という、メンバーわずか3人だけの発明サークルを秋葉原に構え、ヘンテコな発明をする日々を送っていた。
そんな彼らが新たに発明した未来ガジェット8号機“電話レンジ(仮)”には、偶然にもオカリンたちが意図しなかった驚くべき機能が隠されていた。
なんと過去へと電子メールを送れるというもので、すなわちこれはタイムマシンだったのだ。
タイムマシンについて調べていくうちに、『SERN』という欧州の研究機関が、ミニブラックホール生成実験に関連してタイムマシンを作ろうとしているという情報を得る。
そんなある日オカリンは、アメリカの学術雑誌に論文が載ったという弱冠18歳の天才少女、牧瀬紅莉栖と出会う。
だがオカリンは、その牧瀬紅莉栖が数時間前に殺害されているのを目撃していた。いったいなぜ、牧瀬紅莉栖は生きているのだろう--。
SERN、ジョン・タイター、幻のレトロPC『IBN5100』、タイムマシン、バタフライ効果、タイムトラベルにおける11の理論――。
いくつもの要因が偶然に重なり合ったとき、秋葉原に本拠を置くサークルのメンバーたちに、世界規模の“未来への選択”が委ねられた。
《開催日程》
2013年10月12日(土)~10月20日(日) 全13ステージ予定
※ロビー開場は開演の1時間前、客席開場は開演の30分前を予定
12日(土)13:00 まゆり編/18:00 るか編(★=るか編終演後、いとうかなこミニライブ開催)
13日(日)13:00 フェイリス編/18:00 シュタインズゲート編
14日(月・祝)13:00 鈴羽編/18:00 紅莉栖編
15日(火) 休演日
16日(水)18:30 ?(★=終演後、彩音ミニライブ開催)
17日(木)18:30 ?
18日(金)18:30 ?
19日(土)13:00 ? / 18:00 ?
20日(日)12:30 ? / 17:30 X
※?=Dメール(公式メールマガジン)によるWeb投票によりルート決定!
※X=千秋楽公演は上演期間中に劇場内から携帯で投票してルート決定!
《会場》
Zepp Diver City (東京都江東区青梅1-1-10 ダイバーシティ東京プラザ)
≪交通アクセス≫
東京臨海新交通臨海線(ゆりかもめ)「台場駅」より徒歩5分
東京臨海高速鉄道りんかい線「東京テレポート駅」より徒歩3分
《料金》
全席指定 6500円[税込]
※未就学児のご入場はお断り致します。
■ スタッフ&キャスト
《キャスト》
岡部倫太郎役 … 渡辺大輔
牧瀬紅莉栖役 … 外岡えりか
椎名まゆり役 … 小池里奈
橋田至役 … 長友光弘
阿万音鈴羽役 … 佃井皆美
漆原るか役 … 上田理絵
桐生萌郁役 … 杉本有美
フェイリス・ニャンニャン役 … 伊倉愛美
天王寺裕吾役 … 小川輝晃
ほか アンサンブル数名予定
《スタッフ》
企画・原作:志倉千代丸
脚本・演出:西田大輔
シナリオ監修:林直孝 松原達也
舞台監督:深見信生(Soranch)
照明:大波多秀起(デイライト)
音響:前田規寛 上妻圭志(S.S.E.D.)
舞台美術:松本わかこ
映像:川崎貴司(プリズム)
映像製作:さとう大作(ジュリアジャパン)
衣裳;八重樫伸登
衣裳協力:清水喜代美
ヘアメイク:木村美和子 Yui(Raftel)
演出助手:石井寛人(Office ENDLESS)
小道具:羽鳥健一
スチール撮影:渡辺慎一
VTR収録:カラーズイマジネーション
宣伝美術:APPLE HOUSE
グッズデザイン:APPLE HOUSE
WEB企画・デザイン:まめなり
票券:中里史絵
制作:長澤一儀、野田有理、ダイス、Office ENDLESS
協力:A-LIGHT、BOX CORPORATION、CEREVO、COSPA、nIxIe tUbE、RM burger&break、R:MIX、Zoff、秋葉原AR実行委員会、秋葉原駅前商店街振興組合、アルター、アミュレート、太田プロダクション、広進、コラボ総研、山宝産業、ジャパンアクションエンタープライズ、ソニー・ミュージックアーティスツ、ダンデライオン、トライテック、ビーエムアイ、ピンズクラブ、フォービズムエンターテインメント、プロダクションエース、ベリーベリープロダクション、三木プロダクション、メイリッシュ
制作プロデューサー:榊陽介、川淵徹
プロデューサー:三角大、下浦貴敬
主催:ダイス、文化放送、エンタテインメントプラス
>>LIVING ADV「STEINS;GATE(シュタインズ・ゲート)」
(C)2009-2013 MAGES./5pb./Nitroplus/DAIS








































































