小野大輔さんからのコメントが到着!『世界から猫が消えたなら』レポ

小野大輔さんからのコメントが到着! オーディオブック『世界から猫が消えたなら』記者会見レポ

 2015年11月13日(金)、オーディオブック『世界から猫が消えたなら』の配信開始日にあわせ、著者の川村元気先生と主演の小野大輔さんによる記者会見が行われました。

 小説『世界から猫が消えたなら』は、2013年11月の単行本発売直後から話題を呼び、2014年1月には「本屋大賞」へノミネート、さらに同年7月には妻夫木聡さん主演のNHKラジオドラマにもなった、累計90万部突破のベストセラー小説。来年、2016年には、佐藤健さん、宮崎あおいさんの初共演での映画公開も予定されています。

 そして、この度大人気声優の小野大輔さん主演によるオーディオブック化が実現しました。

 また、著者の川村先生といえば、『告白』や『悪人』、『モテキ』などの映画プロデューサーとしても知られ、近年では『血界戦線』などアニメーション制作でも活躍されている方とあって、豪華タッグによる記者会見になりました。

■ リサーチにリサーチを重ねて、小野さんを主演に

 オーディオブック化にあたり、川村先生は、主演声優は「悪魔」と「僕」の一人二役を演じ分けなければならないため、信頼するアニメ監督やプロデューサーに誰が良いだろうかと相談したのだそう。そこで票がいちばん集まったのが小野さんで、「(小野さん出演の)作品を拝見して『なるほどな』と思った。『僕』だけならもっといろんな人が考えられたけれど、陽気な『悪魔』と掛け合いをしなければならないことを考えた時、小野さんの持っている"両サイド"を存分に活かせるのではないかと。リサーチにリサーチを重ねて小野さんにお願いした」と明かした。「ただしスケジュールは空いていないと思うよ」と聞かされていたため、ダメ元で依頼したのだと付け加えると、「そんなことないですよ。でも役者冥利につきます」と小野さんは恐縮した様子で返していました。


■ 自分に近しいものを感じた『僕』

 小野さんは、主人公の『僕』について、自分に近しいものを感じたのだそう。
 「『僕』は30代の男で、少し後ろ向きといいますか、ちょっと飄々としていたりだとか、でも本当は熱い部分だったり、家族へのおもいやりなんかを秘めていて。これまで接してきた人たちに託したりお返ししたりしていくというストーリーの流れが、僕が役者として生きてきた中に『こういうことあったな』『こうしてあげたいな』と思うことが随所に出てきて」と語る小野さん。
 ちょうど小野さんは川村先生と同い年だそうで、「見てきたもの、世界や人との距離感が近しいものがあるんだろうな」と川村先生も共感、小野さんも「『自分ぽいかも』とか思っちゃったり。お父さんとの関係とか、シンパシーを感じました」とおっしゃっていました。

■ 丁寧に丁寧に、時間をかけて録った作品

 つづいて、話は収録について。
 期間にして1ヶ月、収録日数5日間をかけて録ったことも明かされたこの作品は、「リテイクを重ねて重ねて、スタッフさんたちが丁寧に丁寧に、時間をかけて録ってくれた」のだといい、小野さんは演じるにあたって「僕も『こうしたい』というのを言い、『でもこうだと思います』『でも僕はこうだと思います』といったやりとりを結構したんですよ」と達成感のある収録だったことも語ってくださいました。
 
 川村先生は、初日だけをご覧になったそうで「『小野さんの中からアイディアが出てくれたらいいなと思って去っていった」と、川村先生の期待どおりの収録だった様子でした。

 さらに、本作品の聴きどころでもある「僕」と「悪魔」の演じ分けについての話題になり、「悪魔のキャラクタをとにかく濃い目に」と初日に言われていたという小野さんは、「たぶん、川村さんが思っているよりはっちゃけてます」とコメント。
 
それに対し、「前半はコメディみたいになっているので。最初はなるべく離れていて、それがやっているうちに似てくるっていうか」と川村先生。実は、「最初はまったく真逆の人物として『悪魔』と『僕』を書いているんですが、後半へいくと口調とかあまり変わらないように書いている」のだそうで、小野さんは「書かれた時点でそういう風に流れができていたんですね」と納得した様子でした。

 また、小野さんは「僕」と「悪魔」を録り分けることなく、会話のままで収録に臨んだのだとも明かされました。
 
 「すごい技術ですよね。どっちがどっちかわからなくならなかったですか」と尋ねる川村先生に「ならなかったですね。最初に全部構築してから始めて、それを録り始めたら今度は破壊していくんです」と小野さん。それにより、構築した以上の表現が生まれてくるのだとか。これには「声優じゃなきゃできないですよね」と川村先生も舌を巻いていらっしゃいました。

■ 「音でしかできないこと」を実現したい

 感想を尋ねられた川村先生は、まず「小野さんで本当に良かった」といい、「オーディオブックになると聞いた時に、『音でしかできないことができたらいいな』と思った。本当に、小野さんでよかったなと思いました」と、「僕」「悪魔」「ナレーション」を見事に演じ分けた小野さんに称賛の声を送りました。

 小野さんは、オファーをもらった時のことに思いを馳せ、「マネージャーに『折り入って話があります』と喫茶店に呼ばれまして」と、いつもとは違うあらたまった依頼だったことを明かし、さらに「小説をその日に読ませていただいて、意味がわかったんです。『これ、僕がやりたい』とすごく思いました」と収録前からの熱意を語りました。
 
 「この作品が持っている良さ、『自分が生きてきた意味を見出し、残された人に渡していく、託していく』というところに本当に共感しました。この仕事ができて、役者としても一人間としてもすごく光栄に思っています」と続け、「ありがとうございます」と締めくくりました。


■ 『僕』の声を出す『悪魔』を聴いて欲しい

 さまざまな展開を見せている『世界から猫が消えたなら』。
 朗読には朗読―小野さんにしかできないことを、映画は映画にしかできないことを、という川村先生によると、アニメ化の話も出てはいるが「どうすればいいんだろう?」という段階で、まだまだ現実味は薄い様子。けれど、もしアニメ化が実現するのなら、「ぜひまた小野さんにお願いしたい」とおっしゃっていました。
 小野さんも、自身を推してくださった方々への感謝を述べた上で「日々オファーを待ちたいと思います」と答えました。

 また、最後に聴きどころをお聞きすると「中盤以降になると、『悪魔』が『僕』の声を出すことがあるんですよ。僕自身、出会って一番怖い人って誰だろうと思ったら、自分自身が向こうから歩いてきたらどんなに怖いだろうと思うんですよ。だから、『僕』の声を出す『悪魔』を聞いて、ぜひゾクッとしていただきたい」とおっしゃってくださいました。

 記者会見はここまででしたが……実は、アニメイトTV用に、小野大輔さんからコメントをいただきました!

まずは、主人公<僕>の境遇になぞらえてこんな質問を。
──もし、「死ぬまでの7日間」がわかっていたら、何をしたいですか?

(小野さん) 親孝行、あまり出来てないので。

──読者のみなさまへひとことお願いします。

(小野さん) この作品が本当に好きで、本当に良いものを届けたいという気持ちをスタッフの皆さんから感じました。長い収録でしたが、スタッフさんたちと、川村さんの心を、このオーディオブックから感じていただければと思います。


小野さん、お忙しい中本当にありがとうございました!


■ 『世界から猫が消えたなら』<あらすじ>
 30歳郵便配達員。
 ある日突然、余命わずかであることを宣告された。
 そんな僕の前に、アロハシャツを着た悪魔が現れ、大切なものと引き換えに一日の命を与えるという。
 何かを得るためには、何かを失わなくてはならない。
 僕は命と引き換えに、電話、映画、時計、そして猫を消すことに…。
 失われていく世界のなかで、恋人、親友、父、母との時間や想いに触れていく。
 そして、人生最後の日、僕はある決断をする。

■ オーディオブック『世界から猫が消えたなら』
配信:オーディオブック配信サービス FeBe(フィービー)
配信URL:http://www.febe.jp/product/223774
著者:川村元気
価格:1,512円
時間:5時間34分
出演:小野大輔、氷上恭子、ふくまつ進紗、松浦チエ、高野麻里佳、坂巻学
出版社:マガジンハウス
※12月15日までに購入・応募すると、小野大輔さん・川村元気先生のサイン色紙が抽選で4名様に当たります。
※さらに、記者会見後に収録された、川村元気先生と小野大輔さんの特別対談音声を、オーディオブック巻末に追加!


>>ボイスメッセージも聞ける FeBeの特設ページはこちら
>>FeBe 公式
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