音楽
NormCore:ボーカル Fümiが一人之下&2ndシングルを語る

音大出身の3人組シンフォニックロックユニットNormCore 2ndシングル「傷だらけの僕ら」は『一人之下』2期のOP!ボーカル Fümiさんインタビュー

ソロアーティストとして活躍するUMI☆KUUNが、ボーカルのFümiとして同じく音大出身のTatsu(ヴァイオリン)、Natsu(クラシックギター)と立ち上げたシンフォニックロックユニット、NormCoreの2ndシングル「傷だらけの僕ら」が4月18日発売!

「傷だらけの僕らは」日中合作アニメ『一人之下 羅天大醮(らてんたいしょう)篇』のOP曲で、東洋の雰囲気を感じさせつつ、激しいビートにのせ、Fümiのハイトーンボイスを爆発させるロックチューン。MVも話題になっています。

そんな日中のファンに大人気の楽曲について、作詞作曲を手掛けるボーカルFümiさんに聴きどころや注目ポイントなどについてご紹介いただきました。


 

「傷だらけの僕ら」は作品のバトル感+海外オルタナロック+中国テイストを取り入れた曲

――2ndシングル「傷だらけの僕ら」はアニメ『一人之下 羅天大醮(らてんたいしょう)篇』のOP曲になっていますが、『一人之下』をご覧になった印象は?

ボーカル・Fümiさん(以下 Fümi):中国で累計100億のPVを超える大人気WEBマンガで、アニメも日中共同制作という壮大なプロジェクトだなと。僕らがOP曲を担当するのはシーズン2ですが、シーズン1が登場人物のバックグラウンドを描いていたのに対し、シーズン2ではタイトルにもある羅天大醮という格闘大会でのバトルがメインになっているんです。主人公の楚嵐や宝宝など能力を持つ異人同士の激しい戦いが繰り広げられるわけですが、参加者たちにも深い理由やツライ過去があって。その中で繰り広げられる必殺技の応酬と絡み合う人間ドラマが熱いなと思いました。

――OP曲を担当することになり、どんなイメージやテーマで曲を制作されたのでしょうか?

Fümi:1stシングルに続いてアニメのテーマ曲なので作品のイメージを大切に寄り添いつつ、ユニットとしてデビューしてまだ半年足らずなのでNormCoreのイメージが定着していないと思ったので、1stシングルからかけ離れ過ぎず、でも『一人之下』のバトル感が出る曲にできたらいいなと思って制作をしました。

1stシングル「それでも僕は生きている」はシンフォニックで、プログレ(プログレッシブロック=実験的、前衛的でアート的な要素を含んだロック)かつオルタナ(オルタナティヴロック=異質で型にハマらない柔軟なロック)っぽいロック、いわばアニソンロックの要素に近づけましたが、今回は僕が普段聴いている海外のオルタナロックっぽいビートや音回りで仕上げられたらいいなと。あとアニメが日中合作だったので、中国感も入れてみました。

歌詞も戦いの力強さやせつなさをにじみ出しながらリスナーも鼓舞

――「傷だらけの僕ら」はOP曲として流れたり、MVのショートバージョンが公開されたりしていますが、皆さんの反響は?

Fümi:「NormCoreのサウンドはテンションがアガります!」などうれしい反響をたくさんいただいて、僕らのサウンドの特長や良さをわかってくれる人がこんなにいてくれるんだなと実感できてうれしかったです。

――ヴァイオリンとクラシックギターを主軸にしたシンフォニックかつエモーショナルなシンフォニックロックに、FümiさんのハイトーンボイスというNormCoreのサウンドの軸はすっかり浸透したのではないでしょうか?

Fümi:そうだったらうれしいです。

――ちなみに「傷だらけの僕ら」の歌詞のテーマは?

Fümi:バトルものだけど、それぞれのせつなさや戦いに賭ける想いがある作品だと思ったので、シンプルにバトル感がわかる歌詞を選びながらも情緒的な部分もにじみ出ればと単語や言葉をチョイスして、組み立てていきました。

――楚嵐や宝宝が抱える重い過去や宿命が、“捧げてきた宿命 背負う代償”や“ひとり定めに抗う君の瞳の奥の悲しみに”などのフレーズからも感じました。

Fümi:そこは意識した部分です。でもそれだけでなく、“Fight for my life 勝たなきゃ意味がない”とあるように困難や宿命に立ち向かっていく力強さも。作品のテーマ性だけでなく、聴いてくれる人を鼓舞するような、また聴いてテンションが上がればいいなと思って。パワーやエネルギッシュさも感じてもらえればうれしいです。

様々な音楽要素と起伏のあるサウンドは、まさに音の格闘大会!?

――イントロのゴシック感も壮大な戦いを予感させてスケール感もあって。そしてサビ頭の“狂喜乱舞”や“百花繚乱”でデジタル加工された声も印象的で。それまでの琴の音色などで醸し出していたアジアンテイストから雰囲気が変わって、バトルチックな激しいサウンドに。

Fümi:いろいろな方からインパクトがあったという声をいただいて、うれしかったです。イメージは中国の武術で、例えば気功は力強いだけでなく、流れがあったりするように静と動も意識しました。サウンドアレンジも和洋中、クラシック、ロックなど様々な仕掛けをしているので、この曲の中でもバトルが繰り広げられているなと思ったり、楽しんでもらえたら。

1stの「それでも僕は生きている」も起伏が激しく、展開がてんこ盛りだったので、そういう部分は残したくて。でも気持ちシンプルにしたいところもあったので、いいバランスに落ち着けたかなと思っています。

――そしてNormCoreの代名詞ともいえるFümiさんのハイトーンボイスですが、声の終わりに苦しさや闘志などの感情も織り交ぜられているように感じました。

Fümi:高いところに行き過ぎると人の声じゃなく聴こえてしまうかもしれないと思って、音の切れ気味のところに人間味を出そうと。レコーディング中に迷うことも結構あったんですが、とりあえず録ってみようと。それでみんなで聴いて決めていきました。

聴きどころは間奏からラストの盛り上がりにギアが入るDメロ

――何度も歌い直しすると消耗度も高くなるのにあえてキツい道を選ぶのはバトルであり、鍛錬ですね(笑)。お気に入りのフレーズは?

Fümi:大サビ前の“気付けば辿り着いた最前線 戸惑いながらひとり武者震い”ですね。楽曲の最後の終盤に向けてのギアを更に入れる部分ですし、楚嵐の心境に近いと思うし、僕らでも大一番を迎えた時の感じを描けたかなと。

――Fümiが作詞作曲をされていますが、楽曲制作の流れは?

Fümi:僕はまず曲を作って、その後に歌詞を入れていきます。そしてアレンジャーの橘井健一さんとまず枠組みを決めて、ヴァイオリンとギターはソフトシンセで組み立てて、それが実際に弾く上で可能なのかをメンバー2人と相談して。イケるのであれば頑張ってもらって、イケなければこのメロならどう? というふうに進めていきました。

――改めて「傷だらけの僕ら」の聴きどころを。

Fümi:あと間奏ですね。今回は長く、間奏らしくしたので、優雅さと力強さを感じながらまったりして、最後のサビでもう一度テンションを上げてもらえたらというのが聴きどころです。

カップリングは忘れられない思い出をポジティブに転換する温かいバラードナンバー

――「永遠の記憶」は、1stシングル同様、バラード曲ですが、前作と違って温かさを感じました。

Fümi:それが伝わったのならよかったです。NormCoreらしさを印象付けるために表題曲は離れ過ぎないようにしただけでなく、カップリング曲との関係性も似たようなバランス感を意識したので静かめの曲にしました。

でももうちょっと音色が増えて、同じヴァイオリンから発する音でもこんなに違うように聴こえるシンフォニックやクラシックってすごいんだと伝えたかったので。また作った時はリリース時期がはっきりしなかったんですけど、結果的に春にリリースされてよかったです(笑)。

――歌詞は過去の別れを振り返り、当時の若さや気付けなかったことを反省しつつも相手の幸せを願って。

Fümi:いつも作った曲から感じる色や言葉を思い浮かべていくんですけど、今回は最初にラスト2行目の“巡る季節”という言葉が浮かんできて。取材を受けている今は春になりかけの時期であり、僕は季節の変わり目には昔の記憶がよみがえることもあって。

また人との別れってネガティブにとらえがちじゃないかなという想いもあって。周りでよく過去の別れを忘れられないということを耳にするけど、忘れなきゃいけないという思考がナンセンスだと思うんです。

忘れられないくらいの思い出なら今の自分を成す大切な時間だったし、いい関係を築けた証じゃないかと思うし、今いる大事な人を大切にできるしといいことづくめのような気がして。そういった想いを季節と絡めて表現できたらと思って、歌詞をかきました。

――Fümiも歌詞のように包まれたり、殻を壊してくれたという経験も?

Fümi:恋愛だけではなく勉強や仕事などでもあると思うんです。成長していくと、昔は気付けなかったけど、言ってくれたり、してくれたことの意味がわかる瞬間が訪れて。後悔することもあるけど、糧にして未来につなげられたら素敵だなと思うし、自分もそうでありたいと思っています。

また僕が歌ったり、音楽活動をできるのも聴いてくれたり、応援してくださる皆さんのおかげでそんな人達の温かさに包まれていることも日々実感していて、そこにもリンクしています。

春夏秋冬を振り返りながら歌うせつないDメロに涙腺決壊必至!?

――“春の桜に君の優しさを”から1年を巡るDメロはFümiさんの歌い方もせつなくて。

Fümi:Dメロはどう歌おうか、悩んで、1オクターブ下で歌うことにして。そして最後のサビでまた前を向いて笑顔で進んでいく流れができたかなと。僕にとってもお気に入りのフレーズであり、みんなと試行錯誤してでき上がったので。

――あそこは涙腺がヤバイですね。泣かせに来てるんじゃないかと。

Fümi:はい。泣かせにいきました(笑)。

――この曲を聴いた時のメンバーの感想は?

Fümi:普通に「感動的な曲っすね」みたいな。君達、本当に思ってるの? と疑いつつ(笑)。静かで音数が減っているので、2人の演奏も目立ちますし、弦楽器のヴィブラートとかスレる時のノイズなども耳に届きやすくなるので、2人にとっても聴かせがいがある曲だと思います。

――Fümiさんのハイトーンもパワーやエモーショナルな印象がありましたが、この曲のように優しく心の奥に届く使い方もあるんだなと。

Fümi:歌い方の幅も出していけたらいいなと思っているので、そう感じてもらえてうれしいです。

「傷だらけの僕ら」のMVに登場する亜人はアニメのイメージを具現化

――「傷だらけの僕ら」のMVもショートバージョンが公開されていますが随所に出てくる亜人が気になって。

Fümi:バトルアニメで、バトルバトルしたサウンドにしたので、ここでアスリートが戦っていたり、走ってたらありきたり過ぎて、全然おもしろくないからそうはしたくないというのがまずあって。アニメから受けた印象で、よく中国の武具を使った戦いがあって、それが舞いのように感じられたので、踊りや動きで激しさやおどろおどろしさ、異物感を表現したくて、それが亜人っぽい人で表現しました。

なぜあの顔になったかというと楚嵐が戦いの中で恐怖を抱いたり、未知の自分を知るために戦っていたりしますが、僕も数ある怖さの中で知らないものに対する恐怖が一番だと思っていて。僕の中での恐怖心や知らないことへの畏怖を具現化したらああいうマスクになりました。トラウマみたいになってもらえたらいいなと(笑)。

MVを制作する時は僕と監督でアイデアなどを一緒に考えながら撮影・編集していくんですけど、今回は監督さんにほぼお任せ状態でしたが楽しかったです。

――前作のMV同様、演奏シーンがカッコイイですね。

Fümi:今回はバンド感を出したかったので、僕ら3人に加え、ギターやベース、ドラムの方に入ってもらいました。メンバー2人もバンドが後ろにつくとテンションが上がって。音大やクラシックな活動をしていると、フルバンドでやる機会はなかなかないので、楽しんでいたんじゃないかなと思います。

発売当日からリリースイベント、そして中国でのアニソンフェスにも出演決定!

――今回のジャケット写真のイメージやテーマは?

Fümi:サウンドもアニメロックよりは洋楽ロック寄りの曲に仕上げようというのが僕の中のテーマだったので、フォーマルになり過ぎないように親しみやすい感じになりました。でもチープにならないように気をつけながら。

あと前作は暗いアーティスト写真でありながらも、MVも含めて青っぽい冷たい感じのカラーイメージで、今回は曲の熱さも体現したくて黒と赤っぽいイメージにしたくて、後ろにベロア調のカーテンなど配置してみました。

――リリース後のご予定は?

Fümi:発売日当日の4月18日のアニメイト池袋を皮切りに発売記念イベントを行います。ミニライブをしたり、トークをしたり、一緒に写真を撮ったり、握手したりと皆さんと楽しい時間を過ごせたらと思っています。22日にはニコニコ本社での生放送もあります。そして29日に中国で野声季アニメコンサートに出演します。中国でも『一人之下』のアニメが配信されているので、どんな反応があるのか、ワクワクしてます。

NormCoreはまだ始動したばかりなので、もっとたくさんの人に知ってもらい、曲をお届けできるように頑張っていきたいと思います。今後もたくさんのアニメ作品の楽曲にかかわっていきたいです。

NormCoreの認知度アップと浸透を狙いつつ、アニソン界に新風を起こしたい

――では最後に皆さんへメッセージをお願いします。

Fümi:まず『一人之下』をご覧になっていた方にはやっと音源をお届けできてうれしいです。作品に想いをはせながらフルサイズで楽しんでください。そして4月は出会いや別れの季節であり、いろいろな感情が芽生える時期ですが、「傷だらけの僕ら」を聴けば、テンションを上げて過ごせると思うので、毎日聴いていただけたら嬉しいです。

僕らNormCoreは今までにないサウンド編成の3人組であり、僕らが放つシンフォニックロックも無二のものだと自信を持って言えます。僕らをきっかけにヴァイオリンやクラシックギターに興味を持ってもらえたら光栄ですし、アニソン界に新しい旋風を巻き起こせるように頑張っていきますので、これからも応援よろしくお願いします!

 

NormCore「傷だらけの僕ら」リリース記念イベント

■アニメイト池袋本店
 日時:2018年4月18日(水) STRAT 19:00~
 会場:アニメイト池袋本店9Fイベントホール
 住所:〒170-0013 東京都豊島区東池袋1-20-7
観覧フリー ※詳しくはオフィシャルサイトをご確認ください
 
■Space emo 池袋
 日時:2018年4月21日(土) 1部START 13:00~ 2部START 17:00~
 会場:Space emo 池袋
 住所:〒171-0021東京都豊島区西池袋3-29-4 ジェスト7ビル1F
観覧フリー ※詳しくはオフィシャルサイトをご確認ください
 ※当日は入場時に別途ドリンク代金500円が必要となります

■ニコニコ本社
 日時:2018年4月22日(日) START 14:30~
 会場:ニコニコ本社B1 ニコぶくろスタジオ前
 住所:〒170-0013 東京都豊島区東池袋1-50-35 池袋P’PARCO B1F
 ※こちらの会場は特典会のみ実施となります

<ニコニコ生放送特番>
 番組:「NormCoreメンバー生出演『傷だらけの僕ら』リリース記念特番」
 放送日時:2018年4月22日(日) 13:00~
 番組視聴URL:http://nico.ms/lv312102789
 ※公式生放送は観覧フリーとなります。

【Music Video】
NormCore「傷だらけの僕ら」MV (Short Ver.)

NormCore「傷だらけの僕ら」MV (Chinese Ver.)

 

リリース情報

■NormCore「傷だらけの僕ら」
2018年4月18日発売
初回限定盤(CD+DVD) 1,389円(税別)
アニメイトオンラインショップでの購入はこちら

通常盤(CD) 926円(税別)
アニメイトオンラインショップでの購入はこちら

【CD収録曲】
M1. 傷だらけの僕ら
M2. 永遠の記憶
【DVD収録内容】
・「傷だらけの僕ら」MUSIC VIDEO、MUSIC VIDEOオフショット
※初回限定盤にはアニメイラストステッカーを封入。
発売:Being

NormCore公式サイト

(C) TENCENT Animation& Comics /一人之下製作委員会
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