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TVアニメ『歌舞伎町シャーロック』キャスト座談会第11弾

アニメ『歌舞伎町シャーロック』小西克幸さん、山下誠一郎さんによる座談会第11弾|対峙したシャーロックとモリアーティを演じる上で感じた難しさとは? ワトソンのエピソードや『歌舞伎町シャーロック』らしいラストを見届けて!

TBS、 MBS、BS-TBS“アニメイズム”枠とAT-Xにて放送中のアニメ『歌舞伎町シャーロック』は、名探偵シャーロック・ホームズが活躍する探偵小説の要素がありつつ、架空の街“新宿區歌舞伎町”を舞台に、コメディあり、サスペンスありのストーリーが繰り広げられるオリジナルTVアニメです。

アニメイトタイムズでは、放送を振り返りつつ、キャストと共に作品の魅力に迫る連載キャスト座談会を企画。

第11弾は、シャーロック・ホームズ役の小西克幸さん、ジェームズ・モリアーティ役の山下誠一郎さんを迎え、最終回を目前に控えた今だからこそ気になるシーンについてや、今後の展開などを伺った座談会(前編)の模様をお届けします!

収録を終えているから気付く「この世界を愛し続けて」というセリフの意味!?

――波乱続きの展開に結末が気になる視聴者も多いと思いますが、まず、これまでに放送された話数で気になるシーンや印象に残っているセリフなどがあれば教えてください。

シャーロック・ホームズ役の小西克幸さん(以降、小西):え~っ、コブラ(笑)。

ジェームズ・モリアーティ役の山下誠一郎さん(以降、山下):#02!? 序盤も序盤じゃないですか(笑)。

小西:毎回気になるシーンが多すぎて、どこがいいとか絞れないです。シーンとして切り出しづらいのはあります。

その中でも、シャーロックがワトソンに謝ったところは、それまでと違うので印象的ですよね。

自分でも演じていて「謝った!?」と思って、今まで人がいてもいなくても関係なかったのに、(シャーロックが)少し変わったのがわかりやすかったです。

――山下さんはいかがですか?

山下:そうですね……。

小西:(モリアーティが)落ちたところ(笑)。

山下:この後、たっぷりしゃべらせてください!(笑)

一同:(笑)。

小西:#19で「犯人はお前だろ」と言われて、(モリアーティの)顔がスッと変わるシーン。

一同:(笑)。

山下:先に言っちゃうみたいな(笑)。そうですね……シーンとしては全部面白いので、やっぱり決めづらいです。

小西:そうだよね。

山下:各話ごとのベストショットというか、MVPみたいなものがあるんですけど、アレク(サンドラ)の「この世界を愛し続けて」というセリフが、公式HPをスクロールすると出てくるので、作品的にも標語にしたいことなのかなと。

最後まで収録を終えた時に、アレクの言っていたことの意味がわかったというか。

かつ、モリアーティに向けてということ以上に、『歌舞伎町シャーロック』という作品に対しても投げ掛かられているのかと思うと、改めてこのセリフは「すごく大事だったんだな」と感じました。

モリアーティを演じる上で増す緊張感と、わかりやすい“悪”じゃないからこその苦悩

――ちなみに、以前の座談会で山下さんにお話いただいた時は、#07が放送されたくらいまでの段階で。ジャック事件に触れることができず、「話せない」という山下さんのもどかしさもありつつ、そこからいろいろと起こり、#19~#21は怒涛の展開ですよね。

山下:「マキちゃんが」という話しかしていなかったですね(笑)。

小西:変化ありすぎでしょ(笑)。

――最初から、山下さんはここまでのことも踏まえた上で、お芝居をされてきたかと思いますが、実際に演じた感想や悩んだシーンなどはありますか?

小西:(山下さんを見て)覚えていますか?

山下:(うなずくように)お、覚えていますよ。

小西:さすが。僕はもう、収録が前すぎてあまり覚えていないです(笑)。

山下:そうですよね。オーディションの段階では、ある程度こうなることは知ってはいたのですが。

小西:モリアーティは、(オーディションで)どこの辺りまでセリフがあったんだっけ?

山下:確か、「僕が妹を殺したかったんだ」と激高するようなセリフはあったと思います。

破壊衝動を秘めていることは知っていたのですが、どういう流れでそこまでたどり着くかは本当にわからなかったので、毎週台本を読んで少しずつ明らかになっていって。

いい意味で長屋のメンバーは、キャラクターもキャスト陣も仲が良かったので、いろいろなことを考えて、悩みました。

1クール目では切り裂きジャック(マキちゃん)という存在があって、モリアーティはジャックとは違う立ち位置の“悪”というか、ボスキャラ的な存在なのではと思っていたので、1クール目が終わってからは「ヤバい、次は俺の番だ」と緊張が増したのを覚えています。

小西:そうだったの!?

山下:「こう(ジャックみたいに)なるんだ」じゃないですけど、立ちふさがることになると思うと、どういう風に見せていこうかなと。

小西:原典があるから、モリアーティは“悪役”という印象が視聴者には100%あって。どう転がるかは勘づかせちゃいけないし、でも視聴者は「悪くなるんでしょ」とどこかで思っているだろうし、そこをどう見せるかは難しいよね。

山下:こういう作品のジレンマですよね。

「やっぱりな」と思ってほしいけど、「まさか、そうくるとは」とも思ってほしいという塩梅が、脚本ですごく丁寧に描かれていたので、2クール掛けたからこそ、ここまでたどり着けたのかなと思います。

モリアーティが収監された時に、「かわいそう」とか「モリリンになんてことを」という皆さんの感想を拝見して。

(モリアーティは)やっぱり愛されているなと思いつつ、序盤で描かれた“蝶をバラバラにしている”ことが実は無関係だということが、ここで再認識されるというか。

それは、時間を掛けて、丁寧にじっくりモリアーティの下準備をしてくださったからだと感じていたので、そこを含めて、わかりやすい“悪”ではないからこその難しさがあって悩みました。

小西:良い意味でも悪い意味でも、ワトソンという人間がこの街にやって来たことで、ものすごく変化が起きていて。シャーロックもそうだし、モリアーティも今までと違う変化が自身の中で起こっていると思います。

最後まで収録して、色と音楽が付いてみて、やっぱりワトソンという存在は大きかったんだな、ただのドジッ子で、真面目に頑張るだけの子じゃなかったんだなと(笑)。

一同:(笑)。

――モリアーティに関しては、出所した後の#17で「成長している!?」という感想もあって、収監中に起こったであろう変化などもありましたよね。

山下:絵を見た時に、等身がちゃんと上がっていてビックリしました(笑)。

10か月後だったので、自分でもある程度の変化は見せたいと思っていましたが、思った以上に絵がそれを助けてくれたというか、たくましさを感じたので、だからこそみんながモリアーティを安心して迎え入れてくれた感じがしました。

それまでに、刑務所でイジメられている話なども描かれていたので、「良かったね」という感覚は皆さんと共有できたと思いますし、絵にすごく助けられたと思います。

小西:ここまでの放送で、モリアーティが何をしていたかは明らかになったから、刑務所の中での詳しいエピソードが知りたいな。

山下:そうですね。ご飯に毒が盛られていたり、優しくしてくれた一色さんが事件を起こしたり、刑務所内で何かが起こっていたことを匂わせていたにも関わらず、皆さん「天使が帰ってきた!」という感じの反応で……。

小西:良いお客さんが多いよね(笑)。

山下:本当ですよね。「かわいい」とか「うれしい」とか、「ヒロイン枠」と言っていただいていますが、気恥ずかしくもあります(笑)。

まだ放送は続いているので、この流れをどう受け止めていただけるのか。

そして、名前通りモリアーティが立ちふさがることになってしまいましたが、『歌舞伎町シャーロック』を全て見終わった後には、どんな感想を持つのか、楽しみとちょっとした不安があります。

(C)歌舞伎町シャーロック製作委員会
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