『Re:ゼロから始める異世界生活』2nd season後半クール：OP曲「Long shot」歌唱　前島麻由さんインタビュー｜「Long shot」はEDMから賭けに出る決意が。英詞からはキャラの内面を描きつつ共感できる言葉がいっぱい！

作詞作曲のR・O・Nさんと全力の出し合い。レコーディングは伝えたい部分と英詞独特のリズムを意識

――この曲はR・O・Nさんが作詞・作曲・編曲されていますが、いろいろな要素が詰め込まれたサウンド感やカッコいい英詞など、R・O・Nさんらしいと思いました。そしてボーカリストとして多くを要求されるこの曲を歌える前島さんのすごさ、お二人の相性の良さも感じました。

前島：嬉しいです！　MYTH & ROIDはTom-H@ckさんがサウンドプロデュースするユニットでしたらから、Tom-H@ckさん以外の方の楽曲は歌っていなかったですし、ソロになってからも配信シングル「YELLOW」以外は、クリエイターの方とのタッグや私1人で曲作りをしていたので、曲作りをすべてお任せするのは久しぶりで。だからどんな感じになるのか、まったく想像がつかなくて、デモをいただいた時もレコーディングした時でさえまだわかっていなくて。MVを公開して、皆さんからたくさんの反響をいただいて、「ああ、いい化学反応ができたんだな」と。

R・O・Nさんから最初にいただいたデモからもだいぶ変わっていて、よりR・O・Nさんが得意とされていたり、個性や強みをガツンと出してくださったので、「私もやれることを出し切ろう」と全力でやった結果、いいものができたと思っています。

――レコーディングで意識されたことは？

前島：日本語は意味がわかるからこそ印象的に耳に入るように、英詞は『リゼロ』の曲としてだけでなく、個人的にも共感できる部分が多かったので、自分の気持ちをのせたり、こういう印象を持ってほしいと伝わるような歌い方、あと英詞特有のリズムを立たせること、それらをうまくミックスして詰め込めるように意識しました。

お気に入りはAメロ。曲名が入る曲頭の1行は自身の歌手人生と重なる大切なフレーズ

――お気に入りのフレーズを挙げるとすれば？

前島：1番と2番のAメロが好きです。1Aの「Feel like I am falling into the flame of lies」(嘘の炎の中に落ちていくような気がする)や「Tell me what do you want from me」(何をしてほしいのか教えて)、2Aの「Blame me if I messed up anything　Take a risk of everything　 Justify this cruel world」(何かを台無しにしたら私のせいにする　何事もリスクを冒して この狂った世界を正当化する)とか。

キャラクターではなく、一般人の私たちでも共感できるし、生きている中で漠然と感じている不安や先が見えないものへの恐怖、理不尽に対する不満がAメロでは書かれているので、お気に入りです。

――あと曲名が1A前に出てきて、しかもその1回きりというのもおもしろいですね。

前島：「This is a fate that brought us here watch my long shot」(これが私たちを連れてきた運命だ このロングショットを見てくれ)は、「賭けに出る。ここからなんだ」という決意を冒頭で表現しているし、聞いてくれる方もいきなり心を鷲掴みにされるんじゃないかなと。そしてまた『リゼロ』で歌わせていただけて、私の新たな歌手人生が始まっていくという自分の心情にも重なる、大切なフレーズですね。

後半クールの折り返し地点44話でのOP初披露！　OPのサビ部分の描写に感動！

――OP映像はスバルとエミリアのキスシーンから始まり、後半クールのシーンが詰め込まれていたので、ここまで引っ張ったのも演出的な意図かもと思ってしまいました。

前島：私もこれだけ待ったかいがあったと思えるようなOP映像だなと思いました。個人的にはAメロで炎がめらめらしているところとかより気持ちが高ぶったし、サビ頭では誰もいない、ただ雪が降っている背景に、曲名と私、R・O・Nさんのクレジットしかないのもすごいなと。普通はサビになったら、ここぞとばかりにキャラクターが動く派手なイメージがありましたが、視覚的に静かで、逆に高揚感を高めてくれて。「Long shot」の持つ高揚感ともマッチしていて、すごく感動しました。