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声優
水瀬いのり10thシングル「HELLO HORIZON」発売記念インタビュー

水瀬いのりさん10thシングル「HELLO HORIZON」発売記念インタビュー|立ち止まることにも意味があると肯定していきたい

記念すべき10thシングル「HELLO HORIZON」が7月21日にリリースされます。表題曲は、TVアニメ『現実主義勇者の王国再建記』のOPテーマで、作詞を岩里祐穂が、作曲・編曲を白戸佑輔が担当。今回は、楽曲制作の裏側についてもたっぷり話を聞かせていただきました!

また、ヒロインであるリーシア役で出演するTVアニメ『現実主義勇者の王国再建記』についてや、9月から始まり10月17日(日)横浜アリーナでファイナルを迎える『Inori Minase LIVE TOUR 2021 HELLO HORIZON』についての意気込みなども語っていただきました。

 

 

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「HELLO HORIZON」で水瀬いのりさんの胸に突き刺さったメッセージ

──今回のシングルに収録されている3曲から、何か新しい地平へ向かうような感じがしたというか、ここからまた新たなスタートのような感じがしました。

水瀬:シングルを発表させていただくときは、タイアップの有無関係なく、このシングルで何が表現できるのかを考えながら3曲を選ぶんです。

今回は記念すべき10枚のシングルという区切りにたどり着けたということと、かつTVアニメのタイアップということで、新しい何かになれるワクワク感はすごくありました。

──タイアップというのは、自分にはないものになれるイメージがあるのですか?

水瀬:そうですね。今回はTVアニメ『現実主義勇者の王国再建記』のOPテーマで、作品は異世界ものなんですけれど、主人公のソーマが国の内側がどうなっているのかを知りながら現代知識を駆使して国を再建していく物語なので、その世界観に寄り添って現実的な言葉選びをしていたりします。

サウンドも過去のシングルにない要素に挑戦できたので、それはタイアップをいただけたからこそだなと思います。

──ちなみに、水瀬さんは現実主義なほうですか?

水瀬:自分では現実主義だと思うんですけれど、歌の活動ではみんなを応援する曲も歌っているので、歌の中でなら大胆なことを言える、というのはあるかもしれません。歌や物語って、自分の本当の姿よりも、なりたいものや憧れているものを投影して、それを追いかけるようなイメージがあるので。

そういう意味では今回の「HELLO HORIZON」は、ありのままの自分でいいんだよと歌っているので、ある意味私の胸にもすごく深く突き刺さっているんです。新しい一歩ではあるけれど、立ち止まるからこそ見える景色があるのも間違いではないと教えられました。

──特に水瀬さんはずっと突っ走ってきましたからね。また、今回はOPテーマの他にも、ヒロイン役のリーシア・エルフリーデンとしても出演されています。アニメならではの魅力を教えていただけますか?

水瀬:現代日本から異世界のエルフリーデン王国に召喚されたソーマ・カズヤが、知識や能力を買われて前王から王位を突然譲られるところから物語が始まるんです。

私はエルフリーデン王国のお姫様で、彼は旦那様候補リーシアの婚約者になるのですが、貧窮する王国があまり見ようとしていなかった部分に目を向けて、それを解決していくんです。なので、毎週ためになる部分もあるアニメなんです。

意外と私も知らなかった、現代日本での知識をエルフリーデン王国に提供していくので、異世界なのに現代に置き換えても楽しめるような世界観になっています。

──キャラクターを見ると、かわいい女の子がたくさんいて、ライバルも多そうですよね?

水瀬:そうなんですよ! ほかの女子メンバーが個性豊かなんです。これはヒロインあるあるかもしれないですけど、リーシアは意外と普通なんですよね。そこが良いところなんですけど他のキャラが強すぎて、私負けてないかな? ドキドキしながら収録しました(笑)。でも、だんだんとソーマの人間性に惚れ込んでいくので、そんなところも楽しんでいただけたら嬉しいです。ソーマは人の心を動かしていける人で、そこはすごく魅力的に描かれてますね。

──リーシアの気持ちの変化にも視聴する時には注目したいと思います。そして、OPテーマ「HELLO HORIZON」ですが、どのように作っていったのでしょうか。

水瀬:表題曲は白戸佑輔さんにお願いして書き下ろしていただいて、そこからさらにブラッシュアップしていきました。

──白戸さんとはこれまでも一緒に制作をされていますが、白戸さんの音楽にはどんな印象がありますか?

水瀬:白戸さんの作ってくださる音楽は、型にはまっていない感じがして、初めて聴いたときに良い意味で違和感があるところが魅力だと思っています。自分が想像していない音に飛んだり、想像していないアレンジになったりするんです。芸術的な楽曲を作られる方というイメージがあります。

今回は、異世界ものなのに現実的というある意味相反するものが並んだ作品のオープニングテーマということで、曲の完成像がなかなかイメージしにくい中で、白戸さんだったらどう形にするんだろうと思ったところから、スタッフさんと話し合ってお願いすることになったんです。

──白戸さんの楽曲は、歌うのが難しそうな印象があります。

水瀬:今回も難しかったです。曲の中で表情がグンと変わりますし、AメロBメロは抑えた雰囲気なのに、サビで急に爽やかになるという構成の中で、自分の感情が置いていかれないようにしようと必死でした。

──Aメロも少し沈んだ感じから入りますからね。

水瀬:そうなんです。だからそのままのテンションで歌いたくなるんですけれど、サビでは晴れやかな気持ちにしたかったので、そのバランスは結構頭の中でしっかり考えて臨みましたし、流れるようには歌えない曲だなと思いました。

──編曲も白戸さんですが、イントロが印象的でしたね。

水瀬:OPテーマを務めるのは久々でドキドキしているのですが、物語の始まりとして、今週も「キタ!キタ!」と感じていただけるものがいいなと思いました。一筋縄ではいかない物語であることをイントロで演出していただき嬉しかったです。

 

立ち止まることにも意味があると肯定していきたい

──歌詞は、こちらもお馴染みの岩里祐穂さんが書かれています。

水瀬:今回のシングルはカップリング含めて作詞は全員女性で、どの方も何度もお仕事させていただいているんです。繊細かつ、女性だから書ける歌詞になっているのではないかと思って、気に入っています。

特に岩里さんは私のライブも観てくださっているので、リアルタイムに近い私をキャッチしてくださっているということもあって。

岩里さんだから見える今の私を歌詞にしてくれているなと思います。私の人柄なども参考にしてくださっていると聞いたので、この歌詞を受け取ったときの説得力はすごかったです。

──岩里さんの歌詞は、作品に寄り添いつつ、歌っている人にもきちんと寄り添っているんですよね。

水瀬:歌詞の中で特に私自身に響いたのは、こんな自分だからこそ必要とされる場所があって、そのままの自分でいること、ありのままの自分を許していいんだよというメッセージで。きっと誰しもが言ってもらいたかったであろう言葉を歌えたのは嬉しかったし、それが自分にブーメランのように返ってきましたね(笑)。

常に成長しなければとか、走り続けなければって思いは恐らく誰にでもあって、立ち止まることがダメなことのように思ってしまうことがあるんですよね。

でも、それはがむしゃらになっているだけで、本当の自分ではないのかもしれない……。立ち止まったときに見えるものが本当の自分で、そうしたときに見える世界もあるんだと、立ち止まる勇気を歌で伝えられたと思うんです。

私自身、立ち止まることにも意味があると肯定していきたいと思っていて、岩里さんの歌詞を読んだときに自分の考えと重なりすぎて、ちょっとうるっとしてしまいました。

──水瀬さんも、夢に向かって突き進んでいる印象もあるんですけど、一方で冷静に周りを見て歩んできている気もするんです。

水瀬:そうですね。基本的にあまり夢を見るタイプではないというか、人生は落とし穴の連続だと思いながら生きているので、それをどう回避するのか、もしくは面白く落ちるか、みたいな(笑)。

あまり期待しない性格で、それによって見落としてきたこともあるだろうけど、だからこそここまで続けてこられたとも思います。なので、自分を見つめ直す機会をいただけた気分です。

──ボーカルでいうと、《大きな渦と波動の先に》からのDメロが力強くて良かったです。

水瀬:ここはキーがすごく高くて、自分で練習しているときは地声と裏声を混ぜながらでないと厳しいかなと思っていたのですが、当日白戸さんが「地声でいきたいです」とおっしゃって、「やっぱりなぁ」と思いました(笑)。

じゃあ一発で出るか分からないですけど、長く付き合ってもらえますかと言ったら、何度でも録りましょうと。そういう空気の中でテイクを重ねていくとだんだんと掴めてきて、これだ!と思いながら歌えたので、いろんな思いが詰まったフレーズですね。

《祈り》という言葉が入っているのも、さすが岩里さん!と思いました(笑)。

──あと、落ちサビの《ありのままを許せたんだ》は、とても気持ちを感じました。

水瀬:嬉しいです。ここは私も「良し! 決まった!」と思いました(笑)。ここのフレーズがすごく大好きで、感情をたっぷり込めたいと思ったんです。

──白戸さんから地声で、と言われたというお話もありましたが、レコーディングは和やかな雰囲気なのでしょうか?

水瀬:結構白戸さんは雑談をするんですよ。いつもグミを食べていて、今ハマっているグミについていっぱい話してくれるんです(笑)。「これがおいしいんですよ、どうですか?」みたいに話しかけてくれなたり、すごく優しい柔らかい空気の中でレコーディングをしています。

それに私は声の立ち上がりが少し遅いんです。やはり家の練習とブースで歌うのとでは違いますし、体が慣れて、喉も温まってくるまで1時間くらいかかるので、そこで雑談を多くしたりしますね。

──そうやって空気を作ってくれるのは良いですね。

水瀬:そうですね! もちろんはじめましての作家さんも刺激になりますが、何度もレコーディングしていて、自分の歌も知ってくれている人との制作は安心感があるので、どちらもそれぞれ良いところがあると思います。

──ジャケットとMVについても伺いたいのですが、ジャケットは下まつげが印象的でしたね。

水瀬:眼力を増強しようと思い、メイクさんがまつげを束ねてくれました。この世に元からあった技なのか、新技なのかはさだかではないんですけど(笑)、そういう技法を使い、白黒というシンプルだからこそ試される撮影に負けない眼力を構築していただきました。

──発表されたときに、下まつげに反応する人も多かったですよね?

水瀬:そうなんですよ! 特に男性のファンの皆さんからも、普段よりメイクに対する反応をたくさんいただきました。たまにメイクさんとスタイリストさんと、もっとメイクにも注目してもらえたらいいなという話をしているんですが、今回は皆さんが「まつげが……」と感想を書いてくださっていたので、女子チームで「やったー! 届いた!」って喜んでいました(笑)。

──顔の真ん中にズバッとタイトルがかかっているのもいいですよね。

水瀬:これはぜひ現物を見てほしいんです! 現物には仕掛けがあって、それは手に取っていただけた方だけが分かる特権かなと思っています!

──楽しみにしています。また、MVの見どころは?

水瀬:自分史上一番スケールの大きい映像が駆使されています。ドローンは以前も使いましたが、今回は広い高原での撮影だったので、地球が丸いということが信じられるくらいのものになっているんじゃないかな(笑)。

そのくらいの奥行きと壮大さがありました。私は白いワンピースで撮影していたので、まるで絵画の中に入ってしまったかのような世界観でした。

ジャケットも含めて、余計なものを削ぎ落とし、本当に必要なものだけを写したビジュアルになっています。自然がいっぱいで、二酸化炭素を吐いて酸素を吸うという循環を身をもって感じられるような撮影でした(笑)。

 

カップリングに込めた思い。そしてリベンジとなるツアーへの意気込みは?

──カップリングの「ソライロ」は、表題曲とテーマも近いのかな?と思いました。

水瀬:そうですね。自分を構成するのは、明るくポジティブな気持ちだけではなく、ネガティブな気持ちもあるから自分を保てていると思うんです。どんな元気な人も暗くなる部分ってきっとあるんじゃないでしょうか。

誰もが、何かを抱えて頑張っていると思うので、その影の部分にスポットを当てたかったんです。だから作詞をお願いするときは「全力で自己肯定する曲にしてください」とオーダーしました。

普段は笑顔の輪が広がればいいなと思っていますが、そうはいかない日だってあると思います。流した涙が今の自分には必要なものだったんだといつか言える日が来るような、そんな優しさで包むような曲になったらいいなと思いました。

──《削られながら オトナびて》という歌詞は、若くから大人たちに囲まれて、それでも強く頑張ってきた水瀬さんとも重なってしまいました。

水瀬:そのまま大人になれたらいいのにって思春期の頃は思うんですよね。仕事をさせていただくようになって、忙しくなることで嬉しいこともたくさんあったんですけれど、一方で友だちと過ごす時間がなくなってしまい、学生時代はすごく悩んだんです。

今までは週末に一緒にディズニーランドに行っていたけど、私は仕事だなとか。仕事があることを素直に喜べないときもあって。そうやってプライベートと仕事が混ざり合いながら大人って生きていくんだなって思っていた自分とも重なりました。

とは言え、あのときがあったから今の自分があると思いますし、何が欠けても今に至れなかった。それを大人になって気づくのが、ノスタルジックで良いなぁと思うので、全力で浸りながら聴いてほしいです!

──すごく良い曲でしたし、ミディアムというのも良かったです。

水瀬:雨の日とか、涙みたいなものが音でも感じられたら嬉しいなと思ったんです。この曲を聴いた際に、イントロのポツポツとした始まり方から、涙がポトポト落ちて、昔の自分の写真に滲んでいき、そこから色づいていくような映像を何となく想像できました。

──まず映像のイメージが水瀬さんの中にあるんですね。

水瀬:自分が歌いたいと思えた曲を歌いたくて、自分のイメージに近いものを形にできるように曲作りを進めています。そのイメージが映像のことが多いので、その映像にピッタリとハマる曲を書いていただけて嬉しかったですね。

──もう1曲の「Morning Prism」はいかがですか? これもすごく情景が浮かんできて、木もれびが大好きなので、《木もれびのプリズムが 心をほどいてく》という歌詞が素敵でした。あと、雨のあとの外の空気の匂いっていいなとか。

水瀬:分かります! 私もお散歩が大好きなので、季節の移り変わりや雲の流れ、大地や自然を感じる瞬間が好きなんです。そして、今ここに自分がいて、世界が回っている……そして今日という日が始まっているんだ!とふと思うんです。そうすると、すごく心が浄化されて、クリーンな気持ちになるんですよね。

それに天気と心模様がリンクするのは本当だなと思います。梅雨の時期に曇天の日が一週間くらい続くと、元気がなくなってくるので、晴れ間や太陽がくれるパワーってすごいと思うし、それをこの曲で伝えられたらいいなと思いました。

──昨日も雨のあとに急に快晴になりましたが、そういうときに街を歩くのが気持ちいいんですよね。

水瀬:雨上がりは、ちょっと足元はぬるいけど、吹く風は涼しいみたいな感じも特有ですよね! 今日も外の風が気持ち良かったので、すでに5000歩くらい歩きました(笑)。

──さすが(笑)。この曲も始まり感があって良かったです。

水瀬:1日の始まりに相応しい曲だと思うので、休みの日のウキウキした感じにも寄り添えると思います。大切な日に、いつもなんとなく会釈するだけのお隣さんに、「おはようございます」と言いたくなるような曲なので、朝を楽しんだもの勝ち!という気持ちになってくれたら嬉しいです。ぜひ晴れた日に、浮足立っちゃう自分も悪くないという気持ちになってください。

──では最後に、先日ツアーの開催が発表されましたが、どんなものにしたいですか?

水瀬:5周年は有観客でのライブができなかったので、リベンジする思いもありつつ、新しい始まりでもあるようなツアーにしたいですね。

会場でどのように盛り上がれるかは情勢に合わせてとなりますが、ツアータイトルも『Inori Minase LIVE TOUR 2021 HELLO HORIZON』なので、皆さんと一緒に地平を目指し、6年目の目標を達成できたらいいなと思っています。

新しい何かを探しつつ、曲で歌ったように、ありのままの自分を許しながら活動を続けていきたいですね。

 
[取材・文/塚越淳一]

CD情報

 
「HELLO HORIZON」/TVアニメ 現実主義勇者の王国再建記 OP主題歌
発売日:2021/07/21
価格:1,430円(税込)

≪収録内容≫
01. HELLO HORIZON
作詞:岩里祐穂 作曲・編曲:白戸佑輔
★TVアニメ「現実主義勇者の王国再建記」オープニングテーマ

02. ソライロ
作詞:藤林聖子
作曲・編曲:遠藤直弥

03. Morning Prism
作詞:磯谷佳江
作曲:鈴木航海
編曲:遠藤直弥

 

アニメイト特典

▲缶バッジ

▲缶バッジ

 

放送情報

 2021年7月3日(土)~TOKYO MXほかにて放送中!

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