敵（ヴィラン）連合は新時代の悪役像！　トガヒミコ役・福圓美里さんが『僕のヒーローアカデミア』の「ヴィランアカデミア編」で感じた悲しみ。側にいてあげたくなる死柄木弔の魅力とは？

「週刊少年ジャンプ」で連載中の堀越耕平先生による『僕のヒーローアカデミア』。現在放送中のTVシリーズ5期は、ファン待望の「ヴィランアカデミア編」がスタート！

これまで物語の節目節目で暗躍していた敵（ヴィラン）連合の面々にスポットが当たる「ヴィランアカデミア編」では、死柄木弔はもちろん、トガヒミコたちの過去が明らかになります。

今回は、そんな「ヴィランアカデミア編」で活躍するキャラクターのひとり・トガヒミコを演じる福圓美里さんにインタビューを実施！　

これまでのトガの活躍についてはもちろん、敵（ヴィラン）連合や主人公・緑谷出久の魅力についてもお話を伺いました。

付かず離れず、仲間意識があるようでないような。敵（ヴィラン）連合に感じた新時代の悪役像

――トガの人気は国内だけでなく海外にも広がっていると聞きます。

トガヒミコ役・福圓美里さん（以下、福圓）：たしかに。Instagramに海外の方からたくさんメッセージが届いているんですが、そのほとんどが「Hi toga!!」「Toga kawaii」「Toga no seiyuu？」みたいに、トガちゃんに関する内容なんですよ。

――なんと！

福圓：（トガの）ファンクラブを開設している方もいらっしゃるみたいです。インタビューに答えてほしいと頼まれたこともあります。

――すでに海外人気を体感されていたんですね。そんな海外の方すら虜にするトガの魅力はどんなところでしょうか？

福圓：過去を深堀りすれば内面の魅力もドンドン出てきますが、私としてはとにかく顔の表層の強さだと思います。敵（ヴィラン）連合唯一の女の子ですし、血が好きでピョンピョンしながら戦う悪役っぷりはヒーロー作品にいてほしいキャラクターです。私だけじゃないと思うんですけど、敵サイドの女の子キャラクターって特別な魅力を感じませんか？

――たしかに。悪の組織の女幹部とか魅力的に映ります。

福圓：しかもセーラー服を着た女子高生というポイントもあって、キャラクターとして強い要素が盛りだくさんですよね。

――人気要素を兼ね備えていますね。

福圓：でも外見だけじゃなくて、人物像を深堀りしていくとすごく自分の基準がハッキリした女の子だとわかります。誰かに指示されて動くのではなくて、「私が好きだから」が行動の基準なので。好きだからやる、嫌いだからやらない。

これまでの悪の組織のキャラクターは、偉い人の指示に忠実だったり、親を人質にとられているから従っているようなパターンが多かったと思うんですが、トガちゃんの場合はいつ組織を抜けてもおかしくなくて。敵（ヴィラン）連合全体がそんな雰囲気なので、彼らは新しい悪役像だと感じました。付かず離れず、仲間意識があるようでないような。誰がいついなくなっても構わない、みたいな自由人の集まりなんです。ある意味、現代的だなと思います（笑）。

――いわゆる“現代っ子らしさ”が反映されているのかもしれませんね。

福圓：はい。私が子供の頃見ていた作品の悪役たちは、もっと縦社会的に組織が形成されていたと思います。

――少し昔の作品は、「ボスが絶対！」というトップダウンの組織が多かったです。

福圓：そうなんですよ。世界を滅ぼすことにある種の情熱と仲間意識を持っているキャラクターが多かった印象です。逆に内部で揉めたりとか。それに対して敵（ヴィラン）連合は、各々の目的のためになんとなく共に行動してギスギスもしない。私としてはそんな悪役像がとても新鮮に感じます。結構いい職場かもしれない（笑）。