「私たちが音楽を続けていけるのは、キミが私たちの居場所になってくれているから」GARNiDELiA 2年振り全国ツアーstellacage tour 2021→2022 “Duality Code” SPECIAL FINALレポート

1月23日（金）、東京・中野サンプラザで「GARNiDELiA stellacage tour 2021→2022 “Duality Code” SPECIAL FINAL!!」が配信＆有観客で開催された。

MARiA(メイリア) / toku(トク) それぞれのソロ活動を経て、新たなスタートを切ったGARNiDELiAの、ユニット移籍後初となるアルバム『Duality Code』を引っさげた2年振りツアーの最終公演。当日の模様をレポートする。

「全力で飛ばしていくよ！」

青いペンライトが輝く中、サポートメンバーの梶原健生（Gt,)、セキタヒロシ（Bs.)、早川 誠一郎（Dr.)がそれぞれの位置に。そしてMARiAがステージ中央、 tokuが下手のグランドピアノの前に佇み、ニューアルバム『Duality Code』のトップナンバー「Live On!」で幕を開ける。客席からハンズクラップが沸く中、＜キミの生きる理由になれるならどうしようもない世界も生き抜くよ＞とメッセージを贈った。

「皆さんこんばんは！　東京、ただいま！」とMARiAが叫んだあとの、「今日は全力で飛ばしていくよ！」という宣言通りの怒涛の流れがすごかった。2013年のプレデビュー曲の「True High」、2014年に発表した2ndシングル「grilletto」（テレビアニメ『魔法科高校の劣等生』の後期オープニングテーマ）、2016年発表の「Burning Soul」は（アクションPCゲーム「ソウルワーカー」の主題歌）という、ツアーとは違った意外なセットリストでファンの心を撃ち抜いてみせる。客席のファンは声こそ出せないものの、ハンズクラップ・ヘッドバンキングで熱気を高めていく。

MARiAが「GARNiDELiAです！こんな状況の中、みんながここにきてくれて、そしてみんなに“愛”にこられて、本当に嬉しいです！ありがとうございます！」とここで挨拶。

「配信で見てくれているひともいると思うんだけど、今日はね、マジで全力で気持ちをぶつけていくから。みんなも全力でここまで届けてね！　今日は序盤から懐かしい曲をやっていて。今日は今の私たちの全部をみんなに届けたいなと思って、いろいろな曲を持ってきました。今の私たちを作ってきてくれた、みんなとの大切な思い出が詰まった曲たち。ここにいる全員で最高の一日にしていきましょう！」

そう語気を強めると、「次も少し懐かしい曲を」と2014年にシングルのカップリング曲として発表した「人魚姫」をダンサーたちと共にヴェールを使ってパフォーマンス。その余韻を残しながらニューアルバムの「aquarium」へとつなげ、観るものにさまざまな想像を与えさせてみせる。そこからドーリーなダンスと甘いボーカルの中にドキリとするような刺激も混じった「ミルクキャラメル」を味わわせ、ファンを魅了したのだった。

「踊ってみちゃった」で世界的に人気を博したあの曲も

青を基調としたドレスから和装にチェンジして中盤戦。オリエンタルな雰囲気が漂うなか「宵闇胡蝶」「桃源恋歌」と“踊ってみちゃった”で世界的な人気を博したナンバーに加え『大正オトメ御伽話』のオープニングテーマ「オトメの心得」を華やかにパフォーマンス。

ここで「せっかくのワンマンだから」とライブ初披露となる新曲「蒼天」（Nintendo Switch専用ゲーム「滄海天記」主題歌）を。暗闇の中で一筋の光を注ぐような、エネルギッシュなサウンドが2人のカッコよさを引き立たせる。さらにダンスナンバー「極楽浄土」で場内のテンションを高めると、tokuがステージ前方へ。tokuがはじめてボーカルを務めた曲であり、ライブタイトルでもある「stellacage」を披露した。

にぎやかな雰囲気を一転させたのが10周年記念として作られたミディアムナンバー「star trail」と「further」。伸びのある声に柔らかさの混じった情感たっぷりのボーカルが、照明の星の演出も相まってロマンティックに響いてくる。客席にいるファンの表情を見て感情が高ぶった様子のMARiAが、クライマックス直前、改めて感謝を伝えた。