音楽
羽多野 渉『オリエント』EDテーマ「ナニイロ」インタビュー

羽多野 渉さん TVアニメ『オリエント』EDテーマ インタビュー|「ナニイロ」を皆さんの生活のお供に。40歳の誕生日を皆さんと楽しく過ごせることを願って――

2021年12月にアーティスト活動10周年を迎えた羽多野 渉さんの12thシングル「ナニイロ」が2022年2月23日発売!

「ナニイロ」は、自身も小雨田英雄役で出演するアニメ『オリエント』のED曲で、デビュー以来、音楽制作でタッグを組んできた山下洋介さんの作詞・作曲で、アニメに寄り添いつつ、ハツラツとした曲調でリスナーの気持ちを前向きかつ明るくしてくれる楽曲です。カップリングの「雨空の先は」は自身が雨男というところから生まれたミディアムなナンバー。

そして自身の誕生日、3月13日には中野サンプラザホールにて『Wataru Hatano LIVE 2022 -colors-』を開催! タイトルのように、この10年間歌ってきた楽曲たちを彩豊かに楽しめるライブになりそうです。リリース直前の羽多野さんに、当シングルのご紹介やライブへの意気込みなどうかがいました。

10周年を迎えた最初のシングルがデビュー曲の作曲者の山下洋介さん作で新たなセーブポイントに到着

――新曲は自身が出演されている『オリエント』のED曲ですが、ED映像をご覧になった感想は?

羽多野 渉さん(以下、羽多野):今回に限らず、アニメのED曲を担当させていただく時は特別な感情がありますね。僕はアニメが好きで、憧れてアニメに関わりたいと思って声優を目指しました。そんな大好きなアニメの世界にキャラクターだけではなく、歌でも関われることはとてもありがたいです。

そしてアニメの放送が始まって、EDを見たらカラフルな映像で、メインキャラクターの武蔵と小次郎、つぐみの登場に加えて、演出にもこだわってくださって。曲のリズムに合わせてキラキラしたり、色鮮やかな仕上がりで、スタッフの皆さんの愛情が感じられて嬉しかったです。

――前シングルの「Breakers」もアニメ『さんかく窓の外側は夜』のED曲でしたが、あのシリアスな曲調や映像とはまったく対照的ですね。

羽多野:確かにギャップが大きいですよね(笑)。『オリエント』で僕が演じる小雨田 英雄も最初の印象とその後に見せる姿のギャップが大きい男ですし、僕自身もギャップが魅力的に感じられるキャラを演じることができる、幅の広い役者になりたいと思っているので、そう言っていただけるのは光栄です。

2021年7月にオンエアされた『アイドリッシュセブン Third BEAT!』(第1クール、2022年に第2クール放送予定)で、僕が演じる八乙女 楽のグループ、TRIGGERとしてED曲「PLACES」を歌わせていただいて、そして10月に「Braeakers」、そして今回の「ナニイロ」と実は3作連続でED曲を担当させていただいていますが、各作品の魅力や伝えたいメッセージは違うので、それぞれ楽しんでいただけたらいいなと思っています。

――今作は表題曲に加えて、カップリングも盟友である山下洋介さんが作られていますが、山下さんがシングル表題曲を作曲されたのは1stシングル「はじまりの日」以来で、シングルの全収録曲が山下さん作というのは初めてということで意外でした。

羽多野:確かに。同じ方に表題曲とカップリング曲を作っていただくことのメリットは、表題曲を踏まえたうえで、リンクしたもの、あるいはまったくアプローチが違ったり、ギャップがあるものにしようとか、イメージを共有して制作できることですね。

山下さんには、デビュー曲の「はじまりの日」以来、大切な節目ごとに曲を作っていただいているし、この10年間、僕と山下さんが深めてきた(or 紡いできた?)絆が、このシングルにあふれている気がします。レコーディングも楽しかったんですけど、ついついおしゃべりが過ぎてしまうのが僕の悪いクセで、今回も歌っている時間よりも、おしゃべりのほうが長かったような(笑)。「お互いに、もうアラフォーなんだよね」と話したり、近況報告をしている感じでリラックスしてレコーディングできました。

――くしくもアーティストデビュー10周年を迎えた、2022年最初のシングルを山下さんが作るというのもエモいですね。

羽多野:こちらから「山下さんでお願いします」とオーダーしたわけではなく、『オリエント』のED曲を羽多野さんに歌っていただきますというお話をいただいた後、山下さんが作られますとお聞きして、縁を感じました。でも11年目の新たな旅立ちで、またご一緒できるのは嬉しいですし、RPGでいえば次のセーブポイントに来たんだなと思いました。

「ナニイロ」はまさに『オリエント』の曲! 曲名はファンならピンとくる言葉とそれ以外の想いも

――「ナニイロ」をデモ等で初めて聴いた時の印象は?

羽多野:山下さんはこれまで「羽多野 渉」をイメージした曲をたくさん作ってくださっていますが、今回は『オリエント』の世界をイメージした楽曲なので、「どんなふうに『オリエント』を捉えているんだろう?」と、楽曲をいただくまでワクワクしてました。

『オリエント』は武蔵と小次郎、そして途中で加わるつぐみが最強の武士団を目指して旅をしていますが、山下さんは絆を育んでいくことの尊さや内面の部分を、美しいメロディで表現してくださっていて、初めて聴いた時、「これはまさに『オリエント』の曲だ!」と。

歌詞の世界も原作を読んでくださっている方には「なるほど」と思っていただけると思うし、アニメで初めて『オリエント』に触れた方は、ストーリーが進むにつれて、歌詞の深さがわかる、スルメのような楽曲になっていったらいいなぁと思います。

――鬼が神格化され、武士が忌み嫌われている世界で、武士に憧れた武蔵が、辛いことがあっても小次郎という相棒と夢を目指すというストーリーが歌詞の中で表現されている気がしました。

羽多野:そうですね。武蔵の旅路を追っていくことで、歌詞の意味合いがどんどん深く刻まれていくと思います。物語の序盤では、周りが武士を下に見て、鬼を神聖なものとしていることへの違和感を、浮いてしまうから声に出せないという葛藤は、僕らの現実社会でもそういうケースはあると思うし、武蔵や小次郎はもしかしたら今の僕たちに置き換えることもできるんじゃないかと。そう感じさせる原作の大高(忍)先生のすごさやメッセージ性を歌詞の中に入れてくださっているんじゃないかと思います。

――また1サビでは「小さな世界の果てで」だったのに、ラスサビでは「大きな世界の果てで」になっているのは、旅をしていく中で多くの出会いや経験を得たから広がったのかなと。

羽多野:山下さんの歌詞はいろいろな読解ができて、想像力を働かせて楽しめるのがおもしろいんですよね。

ご指摘の部分は、自分1人でいる時には「ここが世界の果て」と決めてしまっていたけど、旅に出てみたら世界は広くて。自分で勝手に限界を作っていたけど、一歩外に出たら正義と言われていたものがそうではなかったり、悪と言われていたものが実はいい人だったりすることもあって。固定概念や常識に捕らわれないこと、一歩飛び出してみることの大切さを歌詞で表しているのかなと。

今生きている自分を上からふかんで見ることで、視野や自分の中の世界も広がっていくから旅をしようと背中を押してくれる歌詞だなと思います。

――またタイトルもいろいろな意味がありそうですね。

羽多野:山下さんから直接、由来をお聞きしたわけではありませんが、原作を読んで「なるほど!」と思ったし、『オリエント』の中で色は大きなファクターとして描かれています。でもそれだけの意味ではなく、ナニイロにでもなれる可能性を否定しないという世界も描かれているのかなと思います。

(C)大高忍・講談社/「オリエント」製作委員会
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