中島ヨシキさん、伊東健人さん、土田玲央さんが“今までになかった”「BでLな落語」を披露！　新感覚落語エンターテインメント『僕ら的には理想の落語』初の有観客イベントをレポート

若手男性声優4人による新感覚落語エンターテインメント『僕ら的には理想の落語』のイベント『「僕ら的には理想の落語」金週初笑い?! 妄想亭四人会』が2022年5月1日、東京証券会館ホールにて開催！

出演するのは『ぼくらく』で妄想亭一門の噺家の万識（よろしき）役を演じる中島ヨシキさん、和穏（わおん）役の伊東健人さん、上利役の土田玲央さんの3人。メインキャストのもう一人、茸丸役の榊原優希さんも出演予定でしたが、新型コロナウィルス感染のため、残念ながら欠場することに。この作品では噺家二人による掛け合い落語が見どころで、今回も和穏＆上利、万識＆茸丸コンビで1つずつ演目を披露する予定でしたが、急きょ万識一人で2役分を演じることに。

妄想亭として皆さんの前で落語をするのは3人共、初めてとのことでしたが、中島さんの八面六臂の大活躍、伊東さんと土田さんコンビの安定のおもしろさは見事のひと言。今までになかった「BでLな落語」会の昼公演の模様をお届けします！

男性声優4人が噺家になって「BでLな落語」に挑戦！『ぼくらく』初の有人イベントはミニドラマからスタート

『僕ら的には理想の落語』は、妄想亭一門の噺家、万識、和穏、上利、茸丸の4人が繰り広げる悲喜こもごもの「BでL」なラブストーリーを描きつつ、毎回、ドラマ内容に合った2人1組の掛け合い＆創作（古典落語をベースにしたものもあり）BL風落語を披露する、まさに新感覚落語エンターテインメント。2021年にドラマとしてTOKYO MXとBS日テレで放送されて話題になり、2022年2月にはドラマCD『僕ら的には理想のホール!?』がリリースされました。

【ドラマCD】TV 僕ら的には理想の落語 ドラマCD 僕ら的には理想のホール!?

そんな『ぼくらく』初の有観客イベントが開催されると、番組内で見せてくれた掛け合い落語を皆さんの前で披露することに。『ぼくらく』で落語をするのは約2年ぶりとのこと。

4人が妄想亭一門名義で歌った番組主題歌「妄想亭のテーマ」が流れた後、中島さん、伊東さん、土田さんが番組でおなじみの着物姿で登場。3人が万識、和穏、上利に扮し、高座（落語を披露する寄席）に向かう前に、よくたむろしているカフェに来店する、という設定のミニドラマからスタート。高座前の願掛けからコミックの楽しさまで雑談した後、せっかくだからと気合入れすることに。

和穏がサザンオールスターズよろしく「アリーナ！」、「スタンド席！」と叫ぶと「ないよ」という上利の冷静なツッコミ。でも「右側！」、「左側！」、「中央！」の問いかけにはお客さんも拍手で答えて、即興コール＆レスポンスが実現し、上利が落語会開催を大きな声で宣言。

万識は落語の準備のためにステージを一時退場。2人から万識が披露する演目「小僧いじり」が説明されます。4人が通うカフェのバイト店員の蒼生と常連の寺門をイメージした演目で、蒼生をねっとりいじる寺門と、あわてながらプンプンしている蒼生の構図で、和穏いわく「BLの王道」。また正反対の2人の演じ分け、「ダンディ万識VSツンデレウブ識」にも注目とのこと。

2人でやるはずだった「小僧いじり」を中島さんひとりで挑戦！　そのテクニックに感心！

2人が舞台を去ると、出囃子と共に幕が上がり、金屏風が立てられ、その前には赤じゅうたんで覆われた高座が設置。黒子が舞台の右側にあるめくり（演目が書かれている紙）をめくると「小僧いじり」の文字。そして万識が高座にゆっくり座りました。「妄想亭万識でございます。本日はよろしくお願いいたします」と頭を下げてごあいさつ。「私ひとりで世にも珍しいひとり落語をお届けできれば。落語は2人でやるもんだって」というボケや茸丸さんのモノマネを交えるなど落語の本ネタ前のまくら（導入）でも笑いをバッチリ取ります。　

万識が披露する「小僧いじり」は、まず居酒屋を訪れた客が、若い小僧（店員）をからかい始めます。おしゃくや料理の説明の要求や発言の1つひとつが下ネタに聞こえて困惑する小僧。ナレーション的に状況説明しながらも、イタズラっぽくほほ笑みながらからかう客と恥ずかしがる小僧を瞬時に演じ分けるテクニックに感心。艶っぽさもあり、数々のアドリブも交えて20分超、「小僧いじり」を見事にやり切りました。