「〇〇色の表紙ってもしかして…」――BL漫画における表紙カラーとストーリー内容には関係性があるのか？BL好きライターが調査してみた！【ネタバレあり】

【甘酸っぱい＆えろ甘ピンク♡】

次は“ピンク”について。

私は、ピンクは特にエロ重視なお話が多い気がしますね……。「ピンク映画（R18映画）」なんて言葉もあるくらいなので、ピンクという色に対するエッチなイメージは日本自体にあるのかも知れません。

また個人的にピンクは、よくアニメでかっこいいキャラの登場の際に、モブの子たちが目をピンクのハートにさせてそのキャラに夢中！　なんて描写を目にすることが多かったので、「甘々（骨抜きにされている様子から）」「ラブラブ（夢中からの派生）」というイメージがあります。

それでは実際にはどのようなピンクの作品があるのでしょうか？

好きでごめん。

考察レビュー

ピンクと言えば「甘々」「ラブラブ」なイメージがあります。例えば、一途な恋やピュアな恋など、ピンクのイメージと言えばこんな感じでしょうか？

本作『好きでごめん』は「甘々」「ラブラブ」な展開を楽しむことができる、ピンクのイメージにぴったりな学生の作品でした。

そんな本作。なんと言っても晃太（受け）のビジュアルが地味で平凡だけど、素朴さがあって安心します。陽翔（攻め）とは釣り合わないと考えているのか、陽翔への想いを必死に隠そうとしている晃太がいじらしくて、ピュアで可愛いです。

晃太の気持ちを見透かしているような陽翔の態度も伺えるのですが、満更でもないといった様子で、想いが通じ合うまでもその後も終始ラブラブで甘〜い雰囲気が2人を包んでいました。

表紙の陽翔との距離が近く、桃色に頬を染めている晃太からもピュアさが伺えていいですね！　ゆるく甘い2人はピンクのイメージにぴったりです。

REVERSE

考察レビュー

ピンクと言えば、「エッチ」なイメージもあります。本作『REVERSE』もエッチなシーンが一際目を引く作品でした。

そんな本作は、正義感が強い刑事・浮島と謎が多く掴みどころがない真壁がカップルになるお話。

サスペンスな雰囲気も入っているのでハラハラしてしまうシーンも何度かありますが、とにかくエロ度がかなり高め。SM要素の描写もあり、ゆいつ先生の画力も相まって、腰のラインなどが美しくエロティック。

言葉たらずな真壁だけど、視線や仕草で浮島のことを好いているのが読者にも分かりやすく描かれていて、中には少し特殊な純愛だと感じる方もいるかもしれません。

クロエと雌の園

考察レビュー

先ほどと同様に、「エッチ」なイメージ通りにエロい本作『クロエと雌の園』。

ちふゆ先生の作品にはギャルが登場することが多く、今作の主人公・園義ちゃんもヤンキー＆ギャルさ加減が絶妙で、パッションピンクが似合いそうなギャルです（実際に園義ちゃんの髪色はピンクです）。

内容自体はエロ度が高すぎて、いい意味でめちゃくちゃぶっ飛んだ作品なので中毒性があります。初めて読んだ時は新しい扉が開いた感覚に陥りました……！

ホストという水商売の世界が舞台なので、客にクロエ（攻め）がアイスピックで刺されたり、穏やかではない展開が次々と訪れます。しかし、最終的にはクロエが園義ちゃんのために仕事を辞め、一緒に生きると決意。かなりラブラブにて完結しました。

そのほか該当作品

君の足元で愛を知る

　
【一言コメント】
「Dom／Subユニバース」がテーマ。同僚同士（社会人）のラブラブ＆イチャイチャが楽しめます。

ヘタクソラブステップ

　
【一言コメント】
甘い雰囲気とエロさが同じくらいの甘エロ作品。受けを愛でている攻めが良い。

お憑かれさまです

　
【一言コメント】
霊を祓う力を持っている攻めと霊に憑かれやすい受けのお話。受けが色情霊に乗っ取られてしまい……。

ネオンサイン・アンバー

　
【一言コメント】
チャラそうに見えてウブな受けが可愛いです！

ドラッグレス・セックス

　
【一言コメント】
相手を誘惑する「フェロモン症」というエッチな設定に興味がそそられました。

総合考察結果

ピンクの作品は「エッチ」な作品がもちろん多いですが、ただエロいだけというよりは想いが通じ合った「ラブラブ」「好き合っている」の状態で、その愛の延長線上にあるエッチな展開というような感覚を抱きました。

愛のあるエロということになりますね！　愛があるからこそ受けの「ピュアさ」が含まれた作品があるので「ピュア」から「エッチ」への振り幅が大きいカラーでもあると思います！