マンガ・ラノベ
BL漫画の表紙の色は作風を表しているのか……?調査してみました!

「〇〇色の表紙ってもしかして…」――BL漫画における表紙カラーとストーリー内容には関係性があるのか?BL好きライターが調査してみた!【ネタバレあり】

商業BL漫画ファンのみなさん、こんにちは! 私はライターである前にひとりのBLファンで、アニメイトで新刊を日夜チェックする日々を送っています。

好きな作家の方の新刊を購入するのはもちろんなのですが、たまには好きな絵柄や素敵なデザインに惹かれ、ジャケ買いをすることも。

「うわ、これ純愛そう……!」「これは切なそうだなぁ」「この色はまちがいなくエッチ……!」という表紙の色の印象で妄想して購入を決める幸せな瞬間。

そのときにふと思ったのです。私は漠然と、レッドの表紙は“情熱的”、ブルーの表紙は“青春っぽい”というイメージをなんとな〜く持っていました。でもそれって本当なのかな…?

疑問に思い、友達と話してみると、なんとなくイメージは似た印象でした。これはもしや、読者のみなさんも一緒なのでは……!?

そこで今回は、BL漫画を読み始めて11年の私がなんとな〜く感じていた“表紙の色のイメージは作風を表しているのか?”という疑問に関して調査をしていこうと思います!

※本記事の内容はあくまで筆者個人の見解になります。
※若干のネタバレが含まれております。
※記事が大変長くなっておりますのでごゆっくりとお楽しみください!

目次

【情熱的なレッド!!】

みなさんはBLコミックスにおける“レッド”の表紙に、どのようなイメージをお持ちでしょうか?

私は、ハート(愛の象徴)といえば赤いハートを思い浮かべることが多く、赤は愛の色、そして「熱烈、燃え上がるような」というイメージから派生して赤は「情熱」の色というイメージがあります。

他にも、「赤信号は止まれ」のように警告色として赤が日常に使用されているという所から、「危険」というイメージや、「頬を赤らめる」という言葉のように扇情的なイメージもあります。

これらを踏まえた上でBLコミックスの表紙に於いても、赤が目立つ表紙は「情熱的」「扇情的」「ちょっとヘビー(?)&バイオレンス(「危険」という所からの派生)」などの印象を受けています。

それでは、実際に赤い表紙のBLコミックスにはどんな作品があるのでしょうか?

私立帝城学園ー四逸ー

 

考察レビュー

燃え上がるような恋、危険な恋、美しく色っぽい雰囲気などなど……赤のイメージと言えばこんな感じでしょうか?

本作『私立帝城学園ー四逸ー』も、まさにその「情熱的」「扇情的」なイメージにぴったりの作品になっています。

そんな本作は、オメガバースのお話(オメガバースについてはこちら)。

恋人だった那治(α)を追って春太(Ω)がエリート校・帝城学園に入学するところから始まります。しかしそこで学園を統べている倶楽部「四逸(学問・芸術・運動・道徳という分野における優秀な生徒を各選抜し構成された組織)」で学問を代表するα、葵木の択一生(「四逸」候補生のようなもので四逸側から指名されます)になるべく奮闘することに。

現在発売中の4巻までだと、誰が誰とカップルになるのか予測ができません。最初は「那治×春太なのかな〜」と思っていたのですが、葵木の存在が巻が増すごとに春太の中で大きくなっていくので「これからどうなるんだ…」という気持ちです。両者からの春太に対する強かながらも情熱的な想いをヒシヒシと感じました。

表紙も葵木・春太・那治の順で、美しい顔立ちの葵木と那治が“耽美な雰囲気”を纏いつつ挑戦的な視線をこちらへ向けています。

そして1巻の内容では四逸の一択生になるためのとある過激(センシティブ)な条件が明かされたりなど、読者に衝撃を与えるシーンもありました。ストーリーの設定が少々バイオレンスなところもあり、色だとレッドが最適かなと。

しかも鮮明なレッドではなく、“くすんだレッド(いわゆるボルドー)”というのが複雑な恋愛事情を表現しているようにも見えますね。

αの花嫁 共鳴恋情

 

考察レビュー

赤と言えば「ヘビー」「バイオレンス」というイメージもありますね。「重たく複雑な話」「過激な内容が含まれる話」などなど。

本作『αの花嫁 共鳴恋情 』も、まさにその「ヘビー」「バイオレンス」な、加えて「耽美」なイメージにぴったりの作品になっていました。

そんな本作は、自身のことをずっとαだと信じてきた理玖が「Ωとして目覚めてしまった」ということもあり、素直に自分の性別を受け入れられず苦しむ……という始まりからヘビーな内容です。

自身がΩであることに争い、運命の番である圭騎に対して素直になれない理玖。少し関係が拗れてしまっているため、純愛とは言い難く、「ラブラブなピンク!」というよりは、“ヘビー&バイオレンスな印象のレッド”の方が作風に似合っているように思います。

また、表紙は理玖が圭騎の膝の上に座っていて、2人とも目線は読者側へ流し目。今回紹介する3作品全てに言えることなのですが、表紙が流し目気味ですね。流し目には色っぽいような、扇情的な雰囲気が含まれている気がしてなりません。

他には表紙の理玖には赤いリボンが巻きついていて(運命の相手は赤い糸で繋がっている、なんて話も聞きますよね)、運命の番である圭騎との“強い繋がり”という解釈もできるのではないでしょうか。

タイトル部分もレッドで、サブタイトルは「共鳴恋情」です。「共鳴する恋情」という言葉に対しても、共鳴に“激しい“、恋情に“情熱的な”という印象を抱きました。

プレイアフターコール

 

考察レビュー

先ほども話題に上がった、赤は「扇情的」というイメージ。本作『プレイアフターコール』は、そんなイメージが色濃く表れている作品になります。

本作は、学生同士の「Dom/Subユニバース」がテーマとなっている作品。元々の設定で、支配する側とされる側がカテゴライズされているため、「Dom/Subユニバース」自体に多少は“ヘビー&バイオレンス”というイメージがあるのかもしれません。

しかし内容自体はプレイ(お互いの欲を満たす行為)はありますが、ハードではなく優しくじれったいものでした。“ハードやバイオレンス”というよりは、とにかく“優雅で耽美”な印象の方が強かったです。

私が特に扇情的だと感じたシーンは、2人の想いが通じ合った後に倉科(攻め)が一式(受け)を押し倒すのですが、その時にソファに横たわっていた一色のシューズがこつんと滑り落ちるシーンがやけに色っぽくて、印象的で……。扇情的という言葉が似合うなぁと思いました。

表紙も“流し目”ですね。鮮明なレッドを背景にした2人におしゃれで耽美そうな雰囲気を感じジャケ買いした作品なのですが、ストーリー内容も予想通りおしゃれでした。

そのほか該当作品

ロストバージン

 
【一言コメント】
“ロストバージン”というタイトルの通り、過激なシーンが含まれています。オネエ系ガチムチイケメン×ガラスハート若手俳優。

あなたはいやらしい人

 
【一言コメント】
扇情的な表情の主人公が印象的な作品です。扇情的という言葉がピッタリ! という作風。また、ややサディスト×マゾヒスト(いわゆるSM)のカップリングなので少しハードめです。

愛で痴れる夜の純情・禿編

 
【一言コメント】
遊郭が舞台となっているお話。和風なので和服姿に扇情的な雰囲気が漂っています。

跪いて愛を問う

 
【一言コメント】
「Dom/Subユニバース」がテーマとなっていて、攻め以外からの暴力などやや過激表現がありますがハッピーエンド!

ファザー・ファッカー

【一言コメント】
「家族」がテーマとなっていて、義理の父親と息子のお話。過激表現が多め。バイオレンスなストーリー展開にドキドキします。

総合考察結果

以上の紹介した作品を踏まえて、レッドな作品は、「情熱的」「扇情的」「ヘビー&バイオレンス」が印象的な作品がそこそこ多いという結果となりました。

若干ではありますが、過激表現(ヘビー&バイオレンス)が含まれていることが多いのかな? とも感じました。

あと個人的には、表紙の人物は挑戦的なかっこいい表情や流し目で描かれていることが多いなぁという印象です。瞳で熱っぽさやうちに秘めたる情熱を表現しているのかも知れませんね。

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