『ポプテピピック TVアニメーション作品第二シリーズ』OPテーマ「PSYCHO:LOGY」蒼井翔太さんインタビュー｜聴けば聴くほど『ポプテ』らしさを感じる曲に

歌詞は蒼井翔太の葛藤や終わらない旅に重なる深い内容

――作詞クレジットには6人の名前が記載されていますが、これも何かの仕掛けかメッセージじゃないかと疑っていました（笑）。歌詞に綴られた世界観やメッセージはあるのでしょうか？

蒼井：楽曲もそうですが、歌詞も聴いていただく方によって受け取り方が違うと思います。僕が歌詞を見た時、今の自分の心境にハマっているように感じました。蒼井翔太ができることや声優界で前例のないことをしたいとか、挑戦することによって将来どんな景色を望んでいるのかという自問自答、そしていつかアイデアが尽きるかもしれないという不安や自分の力のなさへの葛藤などが入っているなと感じました。

――言われてみると、「際限のない懺悔」や「加速する葛藤」など日本語詞は割と意味深ですね。

蒼井：この作品と、「PSYCHO:LOGY」という曲に出会ったことは運命なんだなと感じています。そして「PSYCHO:LOGY」（PSYCHOLOGYは日本語訳で「心理学」）の自問自答は一生続いていくものだろうなと思っています。

――蒼井翔太の心理学とは自身を探究することであり、その旅はずっと続くと。

蒼井：人はそれぞれ時間を経て、何かを達成するごとに自分の欲しいものや見つけたいものが見つかったかなと思ったら、ある時にまた違ったものが見つかったりして、「これだ！」というものにたどり着くのは難しいと思うし、時間も労力もかかるものだと理解しているので、蒼井翔太の旅の終わりはまだまだ見えないなと感じました。

ジャケットはサイコっぽい「赤い蒼井翔太」。アニメの「青い蒼井翔太」と対のイメージにも？

――すごく哲学的で深いですね。そんな曲のレコーディングはいかがでしたか？

蒼井：いつも通りで順調でした。オペラ調に歌うところは、僕は声楽やオペラを学んでいたわけでないので、「オペラ風」で歌っていると想像されている方も多いと思います。

でもいろいろなオペラ歌手の方の歌を聴いて、自分流に研究して、振り幅も出したいと思って歌ってみたら、同席されていたディレクターや作家陣の方も「ここまで振り切れるのか」と驚いてくださって、嬉しかったです。僕の楽曲でも裏声を使って歌い上げる曲はいくつかありますが、この曲ではきれいなだけではなく、圧や力強さを出すことで、皆さんの頭の中に広がる世界観の違いは表現できたかなと思います。

――この楽曲で気に入っているところは？

蒼井：歌詞の一部分ではなく、すべてが自分の人生に重なるところですね。曲の最初から最後まで通して、自分のことを言っているように感じられるところが好きです。だからフルで聴いていただきたいですし、皆さんがフルで聴きたくなるような構成にしたので。この曲が初めて流れた2話の放送から配信ですぐに聴けるようになっていますので、ぜひサブスクやDLで楽しんでください。

――ジャケットもいつもとは違う、シンプルだけど妖しさも感じられるような。

蒼井：今回のジャケットはまず色味から入りました。『ポプテピピック』はロゴなど「赤」と「青」のイメージがあるので、その二色を基調にアメコミヒーローっぽさも出したくて。またいつもは衣装も写してもらいますが、ちょっとサイコっぽくしたくて、首から上だけを撮っていただいて、タイトルもシンプルに入れてもらいました。

デジタル配信のジャケットなので、わかりやすいほうがいいかなと。そしてたくさん撮影した中で一番サイコっぽい画角で、これなら目を引きそうだなという写真を選びました。そして第1期の時に出てきた「青い蒼井翔太」と対照的な「赤い蒼井翔太」っぽくも見えますね。

約1年ぶりのツアー『蒼井翔太 LIVE 2023 WONDER lab. Garden』を開催！　ライブ会場をたくさんの花が咲き誇るGardenに！

――先日、2023年1月から始まるツアー『蒼井翔太 LIVE 2023 WONDER lab. Garden』が発表されましたね。

蒼井：ツアーは早くやりたかったけど、まだこの時世なので難しいかもと思っていましたが、4カ所も回らせていただけて嬉しいですし、僕ができる最大限のものをお届けしたいです。

――前回のツアー『蒼井翔太 LIVE 2021-2022 WONDER lab. coRe』は2021年12月から2022年2月にかけて全5カ所で行われましたが、6月にライブBDが発売されたこともあって、もう1年経っていたのかという感じです。

蒼井：そうかもしれませんね。でも「PSYCHO:LOGY」もリリースされたことですし、熱いうちにツアーができたらいいなと思っていました。

――今回のタイトルであり、テーマの「Garden」にも想いが込められているそうですね。

蒼井：「Garden（庭園）」にはたくさんの花が咲いているように、ステージから見る客席の光景も「Garden」なんですよね。色とりどりのペンライトが光っているし、お客さんもそれぞれ個性が違う一輪の花で。僕自身も日頃の感謝として、花束やブーケ代わりに表情や色が違う歌の花束を贈りたくて。

そしていろいろなお花=お客さんが集まることで、会場をきれいなGardenにしたいなと思っているので、そのためには僕やダンサーさん、スタッフだけではなく、お客さんも必要で、すべてがそろった時にどんな素敵なGardenが見られるのか楽しみです。

――今回のツアーでチャレンジしたいことは？

蒼井：ありますけど、それを言うとネタばれになってしまうので（笑）。それぞれの曲をどのような演出で歌おうか、スタッフの皆さんと相談中です。いつも聴いている曲でもライブで見ることで、違う花に感じられるようなライブにしたいです。

そして今までのライブでまだ歌ったことがない曲もあるので、その子たちのお披露目もしたいなという想いもあって、悩ましいです。曲数は多めに歌いたいです。

ライブ会場は僕にとって素の部分を出せる場所ですが、それもありつつ、今回は世界観に没頭できるように、そしてあっという間に感じられるものにしたいです。

――故郷の福井でもライブがありますね。

蒼井：ツアーのスタートが福井で。9月21日にミュージカル『DOROTHY～オズの魔法使い～』でも公演をさせていただきましたが、今回の会場もその時と同じ福井フェニックス・プラザなんです。他にも会場は違うけど、東京・愛知・兵庫も回ったので、また同じ地域に行けるのは嬉しいですね。福井のフェニックス・プラザは成人式で歌ったことがあるし、以前もライブで行ったことがありますが、福井の盛り上げにひと役買えたらいいなと思っています。

この状況下なので、本当にできるのかとか、来るために無理をしてほしくないという葛藤はあります。でもどのライブでもそうですが、その時々の湧き上がってきた想いを直接届けることができる数少ない、貴重な時間でもあるので、皆さんに直接感謝の言葉を伝えられたらいいなと願っています。

「PSYCHO:LOGY」を何度も聴いて、深みまで潜ってください。ライブでは一緒に特別なGardenを作り上げていきたい。

――では皆さんへメッセージをお願いします。

蒼井：蒼井翔太初のデジタルシングルがリリースされました！1回聴いただけでは、この曲の奥深いところまで潜ることができないと思うので、ぜひ何度でも聴いていただいて、皆さんの感じる「PSYCHO:LOGY」を突き詰めていただけたらと思います。

10月からスタートした『ポプテピピック TVアニメーション作品第二シリーズ』の1話にも出演させていただきましたが、前シリーズ同様に豪華な声優陣が紡いで、繋いでいきますので、OPテーマの「PSYCHO:LOGY」も合わせて楽しんでください。

そして2023年1月からスタートするツアーでは、皆さんへ「ありがとう」をしっかりお伝えして、会場にしか咲かない花、特別なGardenを作り上げていけたらと思っています。いつも応援してくださる方も、『ポプテピピック』がきっかけで知ってくださった方も、僕もとびきりの笑顔を咲かせて、皆さんの来場をお待ちしています。

リリース情報

蒼井翔太「PSYCHO:LOGY」

2022年10月9日配信開始
各配信サイト
▶https://shouta-aoi.lnk.to/psychology

「PSYCHO:LOGY」Official Audio
▶️https://youtu.be/EHTu420gT2s

「ポプテピピック TVアニメーション作品第二シリーズ」ノンクレジットOP映像 ▶️https://youtu.be/NWdEOhD4HYw

ライブ情報

『蒼井翔太 LIVE 2023 WONDER lab. Garden』

2023年1月15日(日)　福井県・福井フェニックス・プラザ 大ホール　15:00開場　16:00開演
1月29日(日)　愛知県・一宮市民会館　17:00開場　18:00開演
2月12日(日)　兵庫県・神戸文化ホール 16:00開場　17:00開演
2月18日(土)　東京都・両国国技館　15:00開場 16:00開演
全席指定　8,800円（税込）

蒼井翔太公式サイト
https://www.shouta-aoi.jp/