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“師匠という父親目線でのフラン”を描き切ることができた│アニメ『転生したら剣でした』リレーインタビュー第6回:石平信司監督

大団円を迎えたTVアニメ『転生したら剣でした』。アニメイトタイムズでお送りしてきたリレー連載も今回が最終回ということで、本作の制作を指揮してきた石平信司監督にお話を伺いました。

師匠とフランの旅路を振り返っていただきつつ、先日発表されたばかりの第2期への意気込みについても直撃! 大ボリュームでお届けします。

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「師匠目線でのフラン」

――こちらのインタビューが世に出る頃は地上波の放送も終わっています。率直な手応えはいかがでしょうか?

石平信司監督(以下、石平):作業が終わってから放送まで実はかなり時間が空いたので、オンエアが始まった頃には細かいことを忘れてしまっていて(笑)。ただ、オンエアを見ながら振り返ってみると、ちゃんと最初に想定した通りの印象になっていたかなと思います。

ファンの方のリアクションに関しても、ABEMAさんの週間ランキングでいい数字が出ていると聞きましたし、フラン人気もあるようでホッとしました。

――どのようなことを最初に想定したのでしょうか?

石平:「師匠目線でのフラン」という路線ですね。企画の立ち上げの段階からその路線でいこうと話していて、実際にその通りのフィルムになったと思います。先日、「Anime NYC 2022」というニューヨークのアニメイベントにゲスト出演したときも、現地のファンの方が師匠を「ソードパパ」と呼んでいて、狙い通りの反応をしてくださっていたんです。国内外にかかわらず、ちゃんと伝わっているのだなと嬉しくなりました。

――原作をご覧になった時点で、「師匠目線でのフラン」という路線でいこうと考えられたのでしょうか?

石平:かなり前のことなので細かくは覚えていないんですが、立ち上げの段階でキャラ人気のリサーチを取ってもらったんです。その結果、フランが圧倒的に人気だったので、フランの魅力を際立たせるなら父親としての師匠目線にするのが一番いいのではないかと話した覚えがあります。自分一人の意見というよりは、リサーチを元にスタッフ全員で決めていった路線ですね。

そこからフランをより際立たせるためにどうするかを考えて、原作やコミカライズよりも周囲のキャラクターやモンスターをよりハードな感じにすることにしたんです。師匠がいなければフランは一人で生き残れないかも、という雰囲気づくりにも繋がりますから。ただ、そうなるとデザイン発注の際にベースとなるものが必要になるので、原作やコミカライズの「ここは変える、変えない」というメモと合わせて、自分がベースのデザインを描きました。

――そのデザインはどれくらい描いたんですか?

石平:70枚くらいは描きましたね。

――70枚も!?

石平:ゴブリンのような序盤のモンスターから、後半に出てくるパーティーメンバーも含めて、「だいたいこんな感じでお願いします」と。もちろん、デザイン発注前に棚架(ユウ)先生たちにも確認していただきました。グレーターデーモンなどは確認していただいたことで大きくデザインが変わったモンスターです。最初はわかりやすいヤギ面だったんですが、そこはもう少しコミカライズ版の雰囲気がほしいと。そうやって原作やコミカライズの要素を残す部分もありました。

このあたりの原作の再構成に関しては、『ログ・ホライズン』(石平監督が3シリーズに渡って監督を務めている)で培ったものを生かせたと思います。『ログ・ホライズン』は言ってしまえばレイド戦のあるMMOなので、ソロプレイの『転生したら剣でした』とはまた毛色が違いますが(笑)。でも、最初はまわりを気にしなかったフランが周囲を気遣えるまでに成長して、いずれはレイド戦もいけるだろうと期待を持たせる見せ方は大事にしたいと考えていました。

――石平監督が先ほどおっしゃったように、特に序盤はとてもハードでシビアな世界観でびっくりしました。

石平:フランが変わっていく様を強調するためにも、第1、2話は復讐心や怒りの感情を強めに出して、それ以降の展開とコントラストをつけるようにしました。知り合いが増えていく中でだんだんとギャグシーンが増え、最終回が終わる頃にはほんわかしたファンタジーとしても受け止められるようになっている……そういう流れですね。

――第1、2話は画面の色合いも暗めですよね。

石平:第1、2話はあえてそうしています。暗い世界から始まり、フランの成長に合わせて色合いも鮮やかになっていくんです。

――では、キャラクターについても伺えればと思います。まず、監督は師匠というキャラクターをどのように捉えられ、どのように描いていこうと考えられたのでしょうか?

石平:最初に思ったのが、原作を読んだ人によって印象が全然違うことですね。島田(洋輔/アニメーションプロデューサー)君は「カッコいい」というイメージだったらしいんですが、自分は飄々としたおじさんの印象が強かったんです。このバラつきこそが師匠の特徴であり、三木(眞一郎)さんに師匠役をお願いした理由でもありました。

三木さんの師匠は飄々とした一面がありつつも、キメるところはビシッとキメる。オーディションでは、その差異が自然で説得力があったんです。ただ、実を言うと最初は三木さんを想定していなかったんですよ(笑)。

――そうなんですか!

石平:『ログ・ホライズン』でKRという飄々とした役をやっていただいていて、その印象はあったんですが、最初はまったく三木さんを想定していなかったので、候補のリストに三木さんの名前があったときは驚きました。そうくるか、と。実際にオーディションテープを聞いて、ぴったりだなと納得させられました。

――師匠は剣でありながら意思のあるキャラクターということで、見せ方にも工夫が必要なのかなと感じましたが、いかがでしたか?

石平:師匠はちゃんと目があって表情があるので、特に大変ということはありませんでした。コミカライズにある念動の手を参考にできたのも大きかったです。ただ、CGにしたことで逆に大変になってしまったこともあって……。

――と、言いますと?

石平:まず、ラフ原で師匠の動きの当たりを取るんです。そのラフ原でアフレコをして、最後にCGを乗せるという流れなんですが、なかなかCGのほうが音とハマらないということがあって。もちろん、CGにしたことによって作画のガイドとしても使えるといったメリットもありますが、そのズレがちょっと苦労したところですね。

――師匠はすべてCGというわけではないですよね?

石平:そうですね。ギャグ顔など、芝居の付け方によっては作画オンリーになるときもありました。

――戦闘シーンで師匠が戦闘機のように飛び回るのも印象的でした。こんな見せ方があるのか、と。

石平:あれは第1話の絵コンテを描いているときに気がついたんです。高速で飛ぶ師匠って『グラディウス』のビックバイパーに似ているなって。ちょっとした発見でした。

――では、フランについても伺えますでしょうか。

石平:キャラクターデザインとして最初に考えたのが、まず(キャラクター原案の)るろお先生のイラストとコミカライズで出てきたさまざまな表情をブレンドさせること、そしてコミカルなときとハードなときの表情にギャップをつけることでした。ただ、フランもまた島田君と捉え方が違っていて、自分はいわゆる“脳筋娘”だと思っていたんです。

――パワーで解決、みたいな感じでしょうか?

石平:というよりも、とりあえず食べ物につられるとか、スキルを身につけたら使いたがるといった感じの子ですね。それでいてちょっとデリカシーがないという、どちらかといえば面白さが魅力のキャラクターだと思ったんです。でも、最初にフランの人気や島田君の意見を聞いたので、あまりギャグに振ってはいけないのだと自分を律することにして(笑)。うまく調整するようにしました。この辺は、加隈(亜衣)さんがしっかり汲み取ってくださり、お芝居でフォローしてくださったのも大きかったです。

――フランは表情がないわけではなく、しっかり感情はあるけれど、それを表に出すのが苦手というキャラクターです。この辺を表現する上で工夫されたことなどはありますか?

石平:そこまで難しく考えることはなかったです。フランは放っておいても動いてくれるキャラクターですし、師匠もフォローしてくれますから。こちらが間違った見せ方をせず原作から外れないようにすれば、フィルムの中で勝手に魅力を放ってくれるキャラクターだと思います。

――第7話のカレーを食べるシーンで、フランのかわいさが爆発した印象を受けました。

石平:第7話のカレーのエピソードは、ここで完全に転調すると最初から決めていました。第6話までハードな展開が続き、第7話で一度ギャグを挟み、第8話からアマンダが登場する。コミカルなシーンが増えていく流れを想定していたので、第7話は別ジャンルの作品にするくらいの気持ちで考えていました。

――甘口と辛口を食べるときに、フランの新しい衣装が出てきたのもよかったです。あのシーンだけでしたがキャラクター設定も作られたんですか?

石平:いえ、あれは絵コンテでのアドリブですね。最近、いろいろな場所で言っているんですが、アニメにおけるアドリブって声優さんのアフレコだけじゃないんです。原作やシナリオにないネタを絵コンテに入れることもそうですし、そこから演出さんがアドリブでひとネタ足すこともあれば、アニメーターさんがちょっとした仕掛けを入れることもある。そういうアドリブもあるんです。甘口、辛口のフランは絵コンテで盛らせていただきました。

もちろん、やりすぎると原作から離れたり、滑ったりするので注意が必要です(笑)。第7話に関してはだんだんこういうギャグも入ってくるよという、見てくださる方の許容範囲を広げる意味で仕込みました。

(C)棚架ユウ・るろお/マイクロマガジン社/転剣製作委員会
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