今年やり残したことはありますか？　私は「亡くなった推しへの心の整理」をしたい｜推し未亡人あるあると共に綴る推しへの愛

今日は12月31日、2022年もあと数時間で終わり、2023年を迎えます。だいたいこのタイミングで「今年やり残したことはありませんか？」と聞かれますよね。

ちなみに私は毎年やり残していることがあります。それは……「亡くなった推しへの心の整理」。シリアスな物語が好きな方やキャラ愛が強い方には共感していただけるかと思いますが、推しが亡くなってしまった時の苦しさたるや……もう立ち直れないですよね。

そんな気持ちを抱えて早7年。そろそろ気持ちの整理整頓をしたいと思いつつ、なかなか上手くいかない。ちなみに私たちのような人を世では、「推し未亡人」と呼ぶそうです。

というわけで、本記事では、ネット発信された意見を元にした「推し未亡人あるある」と共に気持ちを整理していこうと思います。より悲しくなってしまう方は避けていただき、前を向きたい方には温かい目でご覧いただけると幸いです（作品内容のネタバレはないのでなご安心ください）。

推し未亡人あるある①　受け入れられない悲しみ

皆さんが初めて推しを失った作品はどれでしょうか？　当時を思い出しても悲しいし、やっぱり受け入れ難いですよね。

特に幸せな出来事があった後に亡くなる場合には、谷底へ突き落とされた気持ちでいっぱいに……。

その先のストーリーが頭に入ってこないこともしばしば。そしてやっぱり、亡くなったとどうしても思えません（泣）。

推し未亡人あるある②　逃避行する

恋の悲しみは新しい恋で埋めるとよく聞くので、新しい作品へ逃避しよう！　と思いますが、現世は成立するのに、2次元の世界ではそう簡単にいかない……。

その作品の中で生きている推しが好きなので、他キャラでは埋められない心の穴があります。仮に推しが多かったとしても「別の魅力があるんだよな」と頭によぎり、結局逃避行は失敗に終わります。

推し未亡人あるある③　OVAや書籍、二次創作に走る

やっぱり推しがいる世界線でなきゃ立ち直れない！　まだ生きていた頃のOVAや関連書籍を買いまくり、一度心を落ち着けようと試みた方も多いはずです。

しかし、公式作品は有限なので、推しの死や作品完結をきっかけに二次創作へと手を出すようになったという話はよくあること。

この方法はかなり効果的ですが、二次創作では足りないから自ら妄想するという意見もネットでは見かけました。いかに推し未亡人たちの傷が深いことよ……。

推し未亡人あるある④　死ぬキャラを無意識に推しがち

この記事を読んでいる中に、「歴代の推しが死んでしまいがちなんですけど」という方もいらっしゃることでしょう。かくいう私も割と看取りがちです。

個人的には、主役ではないキーパーソンを好きになる傾向があるからかなと推測。重要なキャラは何かの能力に優れている場合が多く、主人公の人生観に大きな影響を与えます。そして、主人公が飛躍的に成長を後押しするかのように良いポジションのキャラが亡くなるケースは少なくないはず。

また、色々な作品を見ていると、死亡フラグが段々と察せるようになるのが辛いところ……。なんとなくわかっているけれど、辛い気持ちは変わらないんです！

推し未亡人あるある⑤　慣れてくる・割り切れる

ここに辿り着けるのは、もはや強者の粋。「死んでしまったのか」と割り切って作品を楽しむ方向へとチェンジできる方もいるそうです。もうここまで来ると面構えが違います。

様々な作品で死への耐性がつき、作品の世界を純粋に楽しもうと考えられるようになったとのこと。とはいえ、推しの死が悲しい気持ちには変わりなく、受け止められるキャパが広くなってきたんだろうなと様々な意見を見て感じました。

心の痛みも推しへの敬愛なんだ！

推し未亡人あるあるを綴ってきましたが、あることに気がつきました。「死んだ推しへの悲しみは整理しなくて良いのではないか」と。記事の根底が変わってしまいますが、もう心の痛みすら推しへの愛なのかなと思い始めてしまいました。

わざわざ整理し尽くすことが全てではない。死の悲しみも含めて作品の良さであり、大好きな推しなんだ。

こうして、来年もこの先もずっと、私は立ち直れないまま推し活を続けていくのでしょう。心の中で、推しは永遠に……。

【文／杉村美奈】