モンキー・パンチ先生が熱望した夢の怪盗タッグ実現！　Amazon Original アニメ『ルパン三世VSキャッツ・アイ』ルパン三世役・栗田貫一さん＆来生瞳役・戸田恵子さんインタビュー

各作品の魅力はモンキー・パンチ先生の懐の広さと役でもプライベートでも強い三姉妹の絆

――『ルパン三世』がアニメ化50周年、『キャッツ・アイ』が原作40周年を迎えましたが、それぞれここまで愛されている魅力とは？

栗田：『名探偵コナン』や『キャッツ・アイ』とのコラボも大成功で、どんな作品とでもやれちゃうんですよね。次は『アンパンマン』とのコラボかな。「ルパンパンマン」とか（笑）。

戸田：キャラも少しちょっと丸めになって（笑）。

栗田：そしてバイキンマンと五ェ門が戦って。山ちゃんは『アンパンマン』もやっているし。モンキー・パンチ先生がいろいろなふうに『ルパン三世』を作っていいですよと寛大にしてくださったことで、いろいろな『ルパン三世』が描けるし、僕らもいろいろな鍵盤が弾ける作品が増えたなと思います。

戸田：素晴らしいことですよね。懐が深いというか。そのおかげで今回のコラボも実現できたわけですから。

栗田：あと不二子も今の不二子なんですよね。沢城ちゃんがやっている不二子は増山（江威子）さん（PART.2から長く不二子役を担当）がやっていた不二子とも違っていて。昔の不二子のイメージは西部劇で例えると埃と銃とタバコと酒という世界観の中にグラマラスな女性がいて和む、マリリン・モンローみたいな感じでしたが、今はクールでシャープで、強くて万能な不二子で、沢城ちゃんの声がピッタリ合うんですよね。

最初は「まったく、マネしてないね」と山ちゃんたちと話していて。山ちゃんも大ちゃん（浪川さん）もマネしていたけど、沢城ちゃんはマネをせず。どんな不二子がいてもいいように、ルパンもそういう風になれればすごいなと思うし、今はルパンとして演じることが楽しいです。

戸田：『キャッツ・アイ』も原作40周年というのはすごいですね。そのうちの2年くらいしか私は関わっていませんが、自分の中ではすごくやった感が大きな作品でした。そしてまた演じさせていただくチャンスをいただけたことは私たちキャストにも大きなことで、三姉妹を演じた私たちは役柄上だけでなく、プライベートでもずっと仲が良くて。泪姉さん役の藤田淑子さんは亡くなってしまいましたが、私と千夏ちゃんは最後を病院で看取ったり、ギリギリまで3人一緒に過ごしてきたので。

収録では俊夫役の安原（義人）さんと海坊主役の内海（賢二）さんと5人でやることが多くて、三姉妹役の3人が朝10時に現場に来るとガラガラ声でよく怒られていたのも懐かしいです。私たちは「姉妹そろっているからいいじゃないですか？」とか「少しやれば出ますから」と言い返したり（笑）。劇場版『シティーハンター』に出演した時はとこ（藤田淑子）さんはまだご存命でしたが、体調がギリギリだったので泪を演じることはできなくて。でも今回のことはとこさんの耳にもきっと入っていると思うし、喜んでくださっているのではないかなと思います。

見どころは過去を盗み返してあげたルパン。エンディングも要注目！

――まだそれぞれの作品に触れたことがない方へオススメしたい魅力や楽しみをご紹介ください。

栗田：ルパンは相変わらずの泥棒ぶりです（笑）。『キャッツ・アイ』は三姉妹の息の合ったコンビネーションで華麗に盗んでいますが、その歴史を垣間見てほしいです。三姉妹のきれいな色気と華麗な盗みがいち時代を築いた片りんを感じとってください。

戸田：『ルパン三世』を知らない人はいないと言えるくらい、幅広い方に知られ、愛されている作品ですが、『キャッツ・アイ』はTVアニメとしては長く続いたわけではないですし、終わってから随分、時間も経っているので知らない方も多いかもしれません。三姉妹がカードを武器に怪盗を続けていますが、三姉妹には過去も盗みを続ける理由もあって、そのあたりも本作で描かれていますので、入口として見ていただいて、それから原作やアニメをご覧になっていただくのもいいかなと思います。

――改めて今作の見どころと皆さんへメッセージをお願いします。

栗田：やっぱりルパンファミリーとキャッツ・アイチームが1つの作品の中で勢ぞろいする、ありえないことが実現して見られることでしょうか。そしてルパンが三姉妹、特に愛をなぜ気にかけるのか、ですね。収録もほとんど千夏さんと一緒で、今は別録りが多い中、一緒にやらなくては伝わらない何かがあったとしか言えませんけど（笑）。

ルパンは三姉妹に対して、盗まれた過去を盗み返してあげたということかなと僕は思っていますが、そこが見どころかなと思います。

戸田：私も見どころはルパンと愛ちゃんの絡みかなと思います。ところどころに昔の想い出みたいな要素が散りばめられているので、『ルパン三世』、『キャッツ・アイ』それぞれのファンの方には楽しんでいただけると思います。

2つの作品のコラボに心配されたり、ドキドキした方も多いと思いますが……という私もそうでしたが、違和感なく、安心して見られます。今後もルパンに喫茶店「キャッツアイ」に来店してほしいなと思うし、『ルパン三世』の中にお店を出してほしいです（笑）。見て下さった方はきっとカッコいいルパンに惚れてしまうと思います。終わり方も素敵で、エンドクレジットで流れる曲も両作品の曲が流れるし、杏里さんが主題歌を新録していることも豪華で。皆さん、気合が入っていますね（笑）。両作品のファンの方も触れたことがない方もぜひご覧になってください。