TVアニメ『NieR:Automata Ver1.1a』2B役・石川由依さんインタビュー【第1回】｜ゲームとの違い、先の読めない展開を楽しんでほしい

第2話「アニメならではの驚きを見せられた」

ーー続いて、第2話「city e[S]cape」。ここからTVアニメオリジナルの展開が入ってきますね。

石川：謎めいていますよね。ゲーム本編では登場しないリリィ（演：種﨑敦美）が登場します。以前、『音楽劇 ヨルハ Ver1.2』の二号役を演じさせていただいた時、リリィも登場していたのですが、その時のリリィはとても臆病で新しく出会ったヨルハという人たちを怖れているキャラクターでした。しかし、『NieR:Automata Ver1.1a』で登場したリリィは、ゲームでのアネモネの立ち位置である地上のレジスタンス部隊のリーダーになっている。感情もあまり出さず、何か抱えているようで……私の思い出とは異なるリリィに「何があったんだ……？」と感じました。

ゲームの中に上手いことアニメオリジナルの要素を混ぜ込んでつくっていますよね。第1話がゲームそのままだったからこそ、第2話でアニメならではの驚きを見せられたなと思います。いい意味で気持ちをかき乱されました（笑）。リリィの存在を知らない方は「自分の知っている『NieR:Automata』と違う」と思うでしょうし、リリィの存在を知っている方は「自分の知っているリリィと違う」と思うのではないかと。

ーーアフレコは分散収録とのことですが、リリィ役の種﨑さんとはご一緒されているのでしょうか？

石川：2Bとリリィは同じシーンにいることが多いので、一緒に録らせていただくことが多いですね。リリィはゲームに登場していないですし、ゲームに出演していたキャスト陣ですらどんなキャラクターなのか分からない。だけど、『NieR:Automata』というすでに出来上がった世界の中に入らなきゃいけないから、種﨑さんは一番大変な思いをされていると思います。

でもそんな大変な思いをしているからか、リーダーだけどどこか不安を抱えて、何か背負っているように思わせる雰囲気を感じます。

ーーリリィのように新たなキャラクターと関わることで、ご自身が演じるキャラクター（2B）の解像度も上がると感じますか？

石川：あまり変わらないかもしれません。たしかに、アニメ全体ではリリィを含め、ゲームには描かれていなかったキャラクター同士の会話や新たな関係値もあるのですが……2B自身が常にフラットなので、そんなに大きく変わることはないですね。