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TVアニメ『NieR:Automata Ver1.1a』パスカル役・悠木碧インタビュー

TVアニメ『NieR:Automata Ver1.1a』パスカル役・悠木碧さんインタビュー|「誰を推しても心が死ぬので、それも含めて楽しんでほしい」

パスカルの魅力

ーー序盤からシリアスな展開が続く中で、パスカルの登場シーンは少し心が休まるポイントでもあります。そんなパスカルの好きなところ、魅力を教えてください。

悠木:パスカル自体の魅力というわけではないのですが、パスカルを通してプレイヤーの人格が表れるんですよね。「(パスカルと)出会った瞬間に撃ち殺した」「(パスカルの)ストーリーがしんどすぎて進められなくなった……」など、いろんな人がいて。平和主義で優しいパスカルの存在に対してどんな選択を取るのか、その人の人格がすごく出てくるのがおもしろいなと思いました。

機械生命体なのに、プレイヤーに攻撃してくるわけではないただの村人だからこそ、そういった特殊なポジションになるのだろうなと。パスカルに対するコメントを聞くたびに、毎回「貴重なご意見ありがとうございます」と受け止めています(笑)。

ーーゲームではプレイヤーとしてパスカルと接しますが、アニメでは視聴者としてパスカルに触れるので、また印象が変わりそうですよね。

悠木:ゲームではプレイヤーの選択によって印象が変わってくるキャラクターですが、アニメは視聴者が何かを選択することはなく、受動することになりますからね。どういう風に描かれていくのか気になります。……気になりませんか?(笑)

ーーめちゃめちゃ気になります(笑)。

悠木:あはは(笑)。パスカルの運命ってどれが最適解なのか分からないし、だからこそ見届けないといけない部分だなと思っています。

またゲームでは、2Bちゃん、9S、A2を触りながらプレイするから、ある種強者として、あの世界観を生きられるけど、一視聴者としてアニメを見ている時の一番近い存在って武力を持たず普通の者として暮らしているパスカルだと思うんですよね。私がもし『NieR:Automata』の世界に生きていたら、一番共感できるのはパスカルのはず。

そういう意味でも、アニメを見進めていくのがとっても怖い(笑)。一視聴者として「彼が幸せに暮らせる未来になったらいいな」と思うと同時に、「武力を捨てた平和主義の優しい者が生き残れるほど甘い世界ではないもんな……」とビクビクしています。

ーー機械生命体なのに一番人間に近い存在というのは、本当に特殊なキャラクターだなと思います。

悠木:穏やかでちゃっかりしていて、すごく人間的なんですよね。だけど、機械の性能が備わっている。それが良いことなのか悪いことなのか……正解が分からないところが“生き物の儚さ・美しさ”に繋がっていると思います。

そもそも“人間”って何をもって人間と定義されているんでしょうね……?

ーーすごく哲学的な議題に……。

悠木:パスカルたちは機械生命体という括りの中にいるけれど、“生命体=生き物”と捉えていいものなのか。機械だから感情はないのか。彼らのチップは私たちの脳みそと同じ構造だと考えれば、彼らにも感情があるのではないか。といろんな考えができるんですよ。パスカルを演じる上で提示された哲学だし、役者である前に人としてすごく考えさせられちゃいましたね。

ーーアニメでもまた改めて考えさせられそうで、楽しみと不安が入り混じりますね……。

悠木:ゲームの場合は自分のテンポで進めていけるから、一つひとつ考えて咀嚼しながら進められるけど、アニメって考える間もなく一気に進んでいくから、ものすごく心をかき乱されると思うんですよね。頭の中で感じた疑問だったり違和感だったりを消化しきれないまま、また次の議題が与えられて胸がいっぱいになるんじゃないかな、と。楽しみなんですけど、今からビビっています(笑)。

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