2ページ目：リーマンBL漫画おすすめ人気作品5選をご紹介

人生を悩み出したアラフォー上司・野末草苗（39才）と、ちょっと無愛想だけど優秀なアラサー部下・外川実（29才）の繊細で温かい大人のラブストーリー。年の差10才、少しづつ心を通わせていく部下×上司のリアルな日常と恋愛が描かれています。

寝て、起きて、仕事をする──それだけの毎日。会社では癒し系で仕事ができる愛され上司でありながら、40才を目前にして代わり映えのない毎日にどこか憂鬱さを感じている野末。そんな日々のなかで、アンチエイジングと称して部下の外川からパンケーキを食べに誘われます。

二人はスイーツ巡りをするなどプライベートの時間を共に過ごすようになり、野末は何気ない日常の中で徐々に幸せを感じられるように。

外川は仕事ができる野末の優秀な部下。無愛想だけど優しく、入社当初から野末のことを尊敬しずっと見てきました。野末が人生を悩み出していることを見抜いたのもいつも見ていたから。外川は一途で真っ直ぐな恋心を隠しながらも、その想いをもらしていることも。彼の真剣な想いは、野末の心を徐々に溶かしていきます。

見た目も発言も行動もどれも可愛い野末だけど、中身はリアルなアラフォー男子な一面もあって、年齢を言い訳に新しいことや恋愛に一歩踏み出せずにいたり、他人と深い関係になるのが面倒だと感じていたり。そんな野末が、やがて部下の外川に恋に落ちるのです。

外川に好きな人がいると知り、気になって仕方がないしモヤモヤする野末。様子がおかしくなる野末がとても可愛くて、葛藤したり怒ったり悩んだりしている姿も見どころ。想いを遂げるまでの切なさやグルグルした感情の丁寧な描写にグッと引き込まれてしまいます。

大人恋愛の醍醐味がたくさん詰まった本作。外川の絶妙な言葉と野末の可愛い反応が魅力の二人の会話が抜群に楽しくて、ずっと浸っていたくなります。お互いが可愛くて仕方がない関係がとても素敵。

続編となる『オールドファッションカップケーキ with カプチーノ』では、恋人同士となった二人の日常が描かれます。悩みがつきない、だけど幸せを重ねていく大人恋愛をゆっくりと味わいたい作品です。

『アフター・ミッドナイト・スキン』

作品紹介＆おすすめポイント

意地悪ハイスペ上司・犀川雷（29才）×隠れ淫乱部下・虎谷光平（25才）の脅し甘やかしリーマンラブ！　ちるちるBLアワード2023 BEST官能部門第2位を獲得するなど大注目の大人気作品で、愛称は『アフミス』（既刊は1～3巻）。脅しから始まった上司と部下の恋人関係は甘さがいっぱいです。

真面目で仕事を押しつけられがちなサラリーマンの虎谷。激務続きのある日、残業中に会社のトイレで抜いているところを、その場に居合わせた上司の犀川に知られてしまいます。虎谷は無視してやり過ごそうとするも、マッチングを利用していることがバレて、実は性欲がかなり強いことも見抜かれます。

「俺がお前の相手してやってもいいけど」と、秘密にする代わりに相手をすることを犀川から要求された虎谷は仕方なく従うことに。虎谷は半分意識が飛んでしまうほど快感に溺れ、その姿をなんと動画に残されてしまいます。そして、恋人になるなら動画を消してやると告げられるのです。

虎谷は会社でも距離感が近い犀川に戸惑うなかで、脅されている状態で恋人になるなんてありえないと主張。しかし、ベッドの上で甘い声で囁かれ、体も気持ち良くされて快楽に負けた虎谷は、犀川と恋人になることを承諾してしまいます。

ルックス抜群で常に女子に囲まれる営業部のエースの犀川。チャラく見えるものの仕事はきっちりこなす頼れるチーム長です。仕事で頑張る部下の虎谷を評価し、さりげなくサポートしてくれる犀川はスマートで格好良いです。

虎谷はそんなハイスペックな犀川に好き放題に振り回され、この人に執着される理由も目的も見当がつかないと感じながらも、溜まりまくっていた性欲が解消されて仕事も捗るように。

筆者の個人的な好みとして、めちゃくちゃ猫舌でラーメンや飲み物をいつまでもフーフーしている虎谷が可愛く、睫毛がバサバサな犀川がとても好きです。（犀川のラーメンリベンジが可愛いと思った人も多いのでは？）

これまでは性欲が強すぎて振られ、感じすぎるのも引かれていたという過去のトラウマを話しても「引かないよ」と言ってくれる犀川。快楽を与えるテクニックも極上で、何ひとつ否定しない優しさが素敵です。脅しから始まった関係でありながら、犀川の甘やかしは本当に甘い。心も体も全てを包み込んでくれる包容力はたまりません。

虎谷は例の動画を削除させるために犀川を恋人として満足させようとするなかで、犀川にどんどん惹かれていき、会えると嬉しいしもっと一緒に仕事したいと思うように。全部恋人ごっこでしかないのに、虎谷は自分だけがそのラインを超えてしまっていることに危機感を覚えるようになります。

犀川の甘やかしはとどまるところを知らず、さらに虎谷に近づく男を牽制して嫉妬心を見せることも。そんな犀川の本音、虎谷に恋人になることを強要した真意に注目です。虎谷と犀川の想いが通じ合ったあとの愛が溢れるラブシーンは必見です！

『40までにしたい10のこと』

作品紹介＆おすすめポイント

イケメン部下・田中慶司（29才）×アラフォー上司・十条雀（39才）のリーマンラブコメ。約10年恋人なしの上司が40歳の誕生日を前に、やりたいことを部下と叶えていく、年の差の胸きゅんストーリーです。

40歳の誕生日まであと3ヶ月。ここ数年、誕生日をひとりで過ごしていた雀は「40までにしたいこと」リストを作成します。「タコパ」「原宿」等々……普通のことだけれどアラフォーひとりじゃなかなかできないこと。「恋人をつくる」こともそのリストに加えます。

「キスしてえなぁ……」という願望もありつつ、もうできないかもと切実な問題にもリアルさがあります。相手がいなきゃ始まらないし、オーロラより世界一周より恋人が欲しい、誰かに触れられたい雀の本音がここに。

残業中そんなことを考えていたところ、なんとイケメン部下の慶司にリストを見られてしまいます。雀がゲイだということを以前から見抜いていた慶司は、雀がフリーだと知り、そのリストを自分と一緒にやらないかと提案。さらに、自分もゲイだと告げます。

目の前にいる自分より効率のいい相手はいないし、今から相手を見つけるのは時間がかかると迫られて、あと3ヶ月しかない状況で納得しかける雀。慶司に突然抱き締められて髪の中に手を入れられる何年ぶりかの感覚に鼓動が高まります。

そんなふうに触られるのがあまりにも久しぶりで簡単に流されそうになる雀。「あなたのこと余裕で抱けます」なんて言われて強引に話を進められていきます。そして「誕生日を恋人と過ごす」ことを目指してリストの項目を慶司と一緒にしていくことに。

慶司が上着を脱いでシャツの袖をまくり、ネクタイを緩める姿に雀がドキっとするシーンがあるのですが、職場でしょっちゅう見ているはずなのに意識してしまうドキドキ感が新鮮です。

過去からの感情の積み重ねも見どころ。二人の指先が触れ合う絶妙な距離感からキスをするまでの流れのなかで、慶司の行動を振り返り、これまで気づかなかった彼の真意に触れて雀の想いは膨らんでいきます。

雨で髪が濡れて、眼鏡を外した爆イケの慶司にハートを撃ち抜かれた読者も多いでしょう。雀も初めて見る慶司の姿にトキメキを隠せません。雨に濡れた二人のキスシーンは必見です。

「アラフォーでもキスしたら胸こんなんなるのか」と、部下とのキスにキュンが止まらない雀。今度はゆっくりメシ食いたいなとか、あいつは何が好きなんだろとか、次はあいつと何しようとか。そんなふうに相手のことを考えるほど雀の気持ちが変化しているのもよく分かります。

慶司は自分のセクシャリティを恥じていないと話していて、ただそのことで周りに気を遣わせたくないという思いもあって積み上げてきたものがあります。そんな慶司が感情のままに動くシーンにもご注目。お互いを大切に思うがゆえの行動に切なくなる場面があるけれど、「好き」の感情は抑えられないもの。二人の恋の行方をぜひ見届けてください！