音楽

2023-05-30 19:00

TrySail史上最高にコミカルでハッピーなパーティーチューンでありながら“最難関曲”!? 　麻倉ももさん、雨宮天さん、夏川椎菜さんが『異世界ワンターンキル姉さん』OPテーマ「華麗ワンターン」を語る

「Follow You！」に含まれる“かわいさ”に注目

――カップリングの「Follow You！」は、「華麗ワンターン」をキメる姉の真夜を思わせる内容となっています。どこか懐かしい雰囲気も内包していますが、一聴したときはどのような印象がありましたか？

雨宮：昔から知っていたような曲だなって。似ている曲があるとか、そういうわけではないんですけど、不思議と馴染みがある。だからすっと入ってきました。これまでの曲の中でも、レコーディングまでにいちばん聴いた回数が少なかったんじゃないかってくらい、すぐ覚えられました。「このAメロだったら次はこんなBメロだったらいいな」と思うような展開で進んでいくんですよね。その王道の気持ちよさがあるなと。

麻倉：どこか懐かしくて、でも爽やかで。みんなが好きそうだなという印象がありました。わかりやすくて、みんなもノリやすい曲だなって。声に出して歌うと、すごく伸びやかで、気持ちのいい曲なので歌ってて楽しかったですね。

夏川：良い王道感があるよね。親しみのあるメロディーやリズムの中に、TrySailらしさや、その組み合わせは新しいな！ってアレンジがあって。今っぽいけど、今っぽくないっていう面白い楽曲だなと思っています。幅広く、いろいろな人に愛される曲になるんだろうなぁって。ライブの風景も思い浮かびますし、ライブ向けの楽曲なのかなと。

――ライブで聴けるのが楽しみです。ところで本作の中で、お気に入りの歌詞があれば知りたいなと思ったのですが、自分で聞いておいて、難儀な質問だなと……。

雨宮：（笑）。この中から抜き出すのって難しいですね。

夏川：「華麗ワンターン」で歌ってて気持ちがいいなぁと思うのは、＜そっちの勝手なレッテル貼ってる？迷惑です＞ってところです。ずっと韻が踏まれているので、歌ってて気持ちが良いですし、面白いなと。意味合い的に刺さるなぁ！っていうのは今回はそこまで多くなくて。「華麗ワンターン」も「Follow You！」も、リズムが楽しい曲だなぁと思うんですよね。どちらもすごく好きなタイプの詞の作り方だなと思っています。どちらの曲も、TrySailの色に合ってるなって。

麻倉：「華麗ワンターン」はサビの＜やったる！＞の口調（笑）。普段あまり言わないんですけど、この世界観とこの曲の主人公たちにピッタリだなと思って。＜さんターンんにゃ、＞とかもかわいいなって。

「Follow You！」もテイストは違えどかわいい歌詞が散りばめられていて。例えば＜可愛くないかな　ごめんね強すぎると引かれても＞＜頼れるヤツだな”より “僕がいなきゃ”って思われたくて＞ってところも、強い女の子だけどどこかで気にしてる部分があるのかな、と想像できるなぁって。メロディーも歌っていて気持ちがいいです。

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――＜可愛くないかな　ごめんね＞というはじまりの時点でもうかわいいですよね。

麻倉：そう、そう思ってる時点でかわいい！

――雨宮さんはどうですか？

雨宮：「華麗ワンターン」はBメロの開き直り具合が好きです（笑）。主人公がとにかく“ダメ”で、Bメロで落ち込むんですけど、最終的に開き直ってそのままサビにいくじゃないですか。そのヤケクソ感が「もういいや！」って感じで、サビにもいきやすいんですよね。2Bの＜おーわらんらんらんらんらんらんらんらんらんらんらん♪＞のアルプス一万尺の部分もとっても楽しいです。私とナンちゃんで腕を組んで回るという振り付けがあって、まさにそういう雰囲気だなって。そこが好きですね。

「Follow You！」は強いと思われている人ほど、乙女心を持っているイメージで。そのかわいさがあるなぁって思っていました。＜願いは“あなたに負けたい” ＞ってところが個人的に好きです。私はすごく負けず嫌いで、基本的に“勝ちたい”と思って生きているんですけど、たまにこういう時もあるというか。この曲の主人公とは少し違うかもしれないんですが、気持ちよく敗北させてもらうと、とても気持ちがいいなと。私はひとりフレンチが趣味なんですけど、フレンチには負けにいってるんですよ。

――フレンチに、負けに!?

雨宮：なんだろう。見たことのない、一風変わった組み合わせでお皿に乗っているのに食べたら「美味しい〜！」「負けたー！気持ちいい〜！」ってなるから（笑）。フレンチに行くときの私は“あなたに負けたい” と思っているので、実は共感ポイントだなと。

TrySailの3人が＜QOL高めたい＞ことは？

――では「華麗ワンターン」の＜QOL高めたい＞という歌詞にからめて、皆さんが生活の中で質を高めたいと思っていることがあれば教えていただきたいなと。例えば、睡眠……など。

雨宮：すぐ解決できることではあるんですけど、最近靴下のペアが合わなくなってきて。

一同：（笑）

夏川：えっ、どうしてそういうことが起きるの!?

――私はすごくわかります……！　あれってどうしてなんですかね？

雨宮：謎ですよね！　洗濯機で回しているはずなのに、なぜか畳むターンになると片方無くなっているという。それもあるから、靴下は黒で統一しているんですよ。

――それでも微妙に合わなくなりませんか？　合わなくなった靴下を溜めていくと、山のようになっていくんですが（笑）。

雨宮：そうなんですよ！　微妙に長さや形がちょっとずつ違って、どんどん溜まっていく（笑）。そういう靴下がいっぱい発生しているので、一度リセットするしかないのかなぁ、なんて思っています。そろそろ買い足すか……。

麻倉：あれって“あるある”だったんですね！　「どこにいってるんだろう？」って思ってました（笑）。

夏川：靴下のクオリティー・オブ・ライフを上げたいってことね（笑）。んーでもそうなったら、決まったブランドの靴下を買い続けるしかないよね。

雨宮：でも同じブランドでも改良が加わって少しずつ変わる気もするんだよなぁ。不変の靴下がほしい！

夏川：ドラム式だと隙間から裏側にいっちゃうことがあるとは聞いたことがある。それが故障の原因にもなるって。だから細かいものを洗うときは洗濯ネットに入れたほうがいいって。

麻倉：じゃあもし分解したら無くなった靴下がバーン！って出てくるってこと？

――恐ろしい（笑）。

雨宮：確かに排水溝の掃除をしたときに靴下がひとつ出てきたことがあったから、どっかに行ってるのかな……？

夏川：なにかしらで靴下が大冒険してるのかもしれないよ！　今ごろ「もう殺して……！！！」って叫んでるかも。

一同：（笑）

雨宮：一回諦めてリセットして、次からはネットにちゃんと入れるかぁ（笑）。

――そうしますか……。麻倉さんはどうですか？

麻倉：私は最近寝る前にリラックスタイムを設けることを心がけていて。温かいものを飲んだり、キャンドルを見たりする時間にして、前はキャンドルに火を灯していたんですけど、LEDライトのキャンドルを最近買って、あれをぼーっと見ています。心なしか睡眠の質も上がった気がしています。今はそれしかしてないんですけど、他にも何かあればやりたいなと。

――すごく素敵なお話！

雨宮：なんか靴下の話が恥ずかしくなりますね（笑）。

――そうですね……（笑）。その時間はスマートフォンも見ないようにされてるんですか？

麻倉：そうですね。手放す時間も大切だなと思って。自分では（スマホに）依存していないと思ってたんですけど、最近ずっと手にしているなって。それで1日のどこかで、手放す時間も設けたほうがいいなと思いはじめました。短い時間でも癒やされますね。

――夏川さんはどうですか？

夏川：私は多趣味なので、それぞれの趣味のものがたくさんあるんです。電子化できるものは電子化して、家にあまりモノを置かないようにしようと心がけています。

――断捨離中ということですか？

夏川：そうですね。ボードゲームがすごく好きで集めていた時期があったのですが、自分の手元に残すのは姉妹と遊べるものだけにして、遊びたいときはボードゲームカフェに行くようにして。少しずつモノを減らすようにしています。

その一方で、自分の部屋の中だけで趣味のモノが簡潔するようにもしたいなと思って、部屋の中にそれぞれ小さくスペースを作っています。あまり出し入れをしたくないんですよね。ミシンのスペース、読書のスペース、ゲームのスペースと「この趣味のモノはここでやる」って感じでそれぞれ一箇所にまとめて。「今日はこれをやろう！」と、部屋に入ってから選べるのがすごく楽しいです。ミニマムな空間にいっぱい詰め込みたいので、なるべくモノを減らしているような感じです。

全国ツアーは「出がらしになるまで」

――約2年ぶりの全国ツアーが控えています。どのようなツアーになりそうですか？

夏川：今は準備段階なんです。まだセトリも組んでないし、コンセプトの話などもしていなくて。でも大船に乗った気持ちでいます。「華麗ワンターン」「Follow You！」というライブ向けの曲を出した状態で挑めるツアー。声出しも解禁予定なので、コロナ禍で発表してきたTrySailの楽曲がバージョンアップした状態で皆さんにお届けできるのかなと思うと、今から楽しみですね。

麻倉：コロナ禍のときに皆さんの前で披露した楽曲が、このツアー以降変わっていくと思います。この3年間にいろいろな種類の曲を発表してきたので、まったく違う印象になるのか、イメージ通りの反応があるのかなどがまったくわからないので、皆さんの反応を含めてツアーが楽しみです。皆さんの反応が見たい曲を入れ込みたいなと個人的には思っています。

雨宮：久しぶりに声が出せるはずなので、声出し曲をいっぱい持っていきたいですね。そもそもTrySailを好きになってくれた人って、ライブを入り口にしてくれた人が多いように思うんです。「TrySailのライブってこんなに楽しかったんだ！」というのを思わせられるようなライブにしたいですね。だからいっぱい声を出させたいなって勝手に妄想しています。

――ファンの皆さんも、体力的な部分においても準備万端にして挑んだほうが良さそうですね。

雨宮：もう何も出ない！って思うような、そんな勢いのライブにしたいです。私たちもそうなると思うんですけど（笑）。出がらしになるまで絞り出させるツアーになったらいいなと。

［インタビュー・逆井マリ］