片渕須直監督最新作『つるばみ色のなぎ子たち』の舞台は平安時代！　1000年前の人たちを徹底研究した舞台裏【MAPPA STAGE 2023 レポート】

1000年前の人々を徹底研究

新たな映像として、スタッフ陣が当時の衣装や松明を研究している様子を収めたメイキング映像が公開されました。一見、アニメ制作とは関係のないことばかりに見えますが、本当の松明の明かりを試したり、十二単を着て歩きながら座ることが出来るのか、といった検証を行っているんだとか。

いずれもアニメーションで描くにあたってのリアリティを追求した検証となっており、『この世界の片隅に』制作時も検証の数々が行われていたそう。片渕監督は「一つひとつのものを解き明かして絵にしたとき、そこに住んでいる、その中で生きていた人たちの気持ちとか人間性とかがわかってきた」と、その意味を語りつつ、遠い昔の人々と現代人の共通点や違いを探って制作に活かしていると熱弁しました。

映像の通り、1000年前の人たちをリアルに描いた『つるばみ色のなぎ子たち』。大塚さんは「その説得力を絶対に、スクリーンで皆さまに伝えることが出来るんじゃないかなと、今からでも自信があります」とコメント。

最後に片渕監督は、コントレールでは50代、60代のベテランと20代の若手がともに仕事をしていると語ると、若手にはこの経験を活かして次世代のアニメ映画の作り手になってほしい、と『つるばみ色のなぎ子たち』を通して次世代の担い手を育てていきたいという思いを明かし、ステージを締めくくりました。

[取材 MoA]

作品概要

『つるばみ色のなぎ子たち』
・原作・監督・脚本：片渕須直（アリーテ姫/マイマイ新子と千年の魔法/この世界の片隅に）
・監督補：浦谷千恵（鉄コン筋クリート/マイマイ新子と千年の魔法/この世界の片隅に）
・作画監督：安藤雅司（もののけ姫/君の名は。/鹿の王 ユナと約束の旅）
・制作：コントレール
・公式ホームページ：https://tsurubami.contrail.tokyo/

(C)つるばみ色のなぎ子たち製作委員会/ クロブルエ　／　(C)The Mourning Children Production Committee/ KUROBURUE