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冬アニメ『百妖譜』美食家でサバサバした「桃夭」と東山奈央の類似点/インタビュー

冬アニメ『百妖譜(ひゃくようふ)』東山奈央さん(桃夭役)インタビュー|美食家でサバサバした 「桃夭」と東山さんの類似点は?

 

美食家でサバサバした「桃夭」と東山さんの類似点は?

――主人公キャラの型にはまらないとおっしゃっていた「桃夭」ですが、東山さんご自身と似ている部分はありますか?

東山:う~ん……。桃夭はサバサバしていますが……私はねっとりしているので似てませんね!

一同:(笑)

東山:桃夭は美食家なんです。しかも、美食家と言うと聞こえはいいですが、他人の食べ物を取って食べちゃったり……。良く言えば美食家、悪く言えば食い意地がはってる感じです。

――それは美食家とは言わないかもしれません(笑)。あまり東山さんが演じないタイプのキャラクターでしょうか?

 
東山:そうかもしれませんね。桃夭は肝っ玉系ヒロイン、唯我独尊、傍若無人、といった感じです。でも、優秀で根はイイヤツ。そんな子です(笑)。

妖怪を助けるときも、すぐに駆け寄って助けるのではなく、舌打ちして面倒くさがりながら救うんです。一度は断りかけるけど、やっぱりちゃんと向き合って救ってくれるのが、桃夭のいいところです。

 

 

日本のアニメと吹き替え作品、声優の技術はまったく別モノ!

――『百妖譜』は中国アニメの日本語吹き替え版ですが、アフレコ作業は日本のアニメと異なるのでしょうか?

東山:吹き替え作品なので、普段の日本のアニメのアフレコとはかなり違っているように感じます。吹き替えの現場では、片耳ヘッドフォンをつけて中国語の原音を聞きながらお芝居をするのですが、私は吹き替えの経験があまりないので、初めは不慣れでした。

――それは大きな違いですね。

東山:中国語のイントネーションってみなさんも聞いたことがあると思いますが、日本語よりも抑揚がありますよね? その音声を聞きながら日本語をしゃべると、釣られてしまってちょっとだけ日本語のアクセントがおかしくなっちゃったりして……(笑)

――それは大変です!(笑)

 

 
東山:自分のなかでは「こういう感じにお芝居をしよう」と準備してから現場に入っているのですが、やはりヘッドフォンから耳に流れてくる音を聞いてしまうと、シンプルに音程が引っ張られてしまいます。右耳と左耳を切り離さなきゃ!って(笑)

――えええ、そんなことできるのですか?

東山:ふふふ。私はまだまだですが、吹き替えのお仕事が多い声優さんは、当たり前のように原音を聞きながらお芝居されているのですごいなって思います。

――それは特殊技能だと思います。耳と脳が、どうにかなってしまいそうな……。

東山:たまにアニメの現場で、吹き替えをメインでやられている役者さんとご一緒させていただくことがあります。そういう方が日本のアニメを収録するときは、逆に「無音のなかでお芝居するのはやりづらい」とおっしゃっています。同じ声優というお仕事ですが、アニメと吹き替えは慣れているものが違うんだと思います。

――興味深いお話をありがとうございました。

東山:ですが、音声を聞きながら演じる利点もありました。この作品は音楽も素晴らしいので、それを聴きながらお芝居をしていると、感情が高まって気持ちを盛り上げてくれるんです。普段のアニメのアフレコだと音が流れないので、「どういう感じに仕上がるのかな」と想像しながら演じますけど、『百妖譜』は完成している作品なので、これはこれで別の良さがあるなと思いました。

 

 

中国のオリジナル版と日本語吹き替え版はココが違う

――『百妖譜』は中国で4.4億再生されている作品ですが、プレッシャーは感じますか?

東山:プレッシャーは感じていませんが、4.4億再生もされている作品なので、それだけ中国の方々に愛されているアニメだと思っています。私のお仕事は、そんな素晴らしい作品を日本のみなさんに伝えるために、日本人にとって親しみのあるお芝居をつけることです。

なので、オリジナルの役者さんの真似っ子ではなく、私の演じる「桃夭」として、原作と吹替版の橋渡しのような役割りができたらいいなと思っています。

――オリジナルの桃夭と吹替版の桃夭は、異なっていますか?

東山:同じ人物を演じているのでもちろん軸は変わっていませんが、「ギャグの部分はよりギャグっぽくなるように、振り切ってやってください」と演出さんから指示をいただきました。なので、日常シーンのコミカルなパートは、なるべく振り切って演じています。こうすることにより物語にメリハリがついて、より一層おもしろく見ていただけると思います。

1月から始まる放送では、桃夭と磨牙のクスッと笑えるようなやり取りを見ていただきたいです。

 

 

――反対に演出さんから褒められたところは?

東山:う~ん……。褒められたところ……ですか?(笑) けっこう「もっと!もっと!」と言われています。例えば「もっとコミカルに」とか。指摘されるのは、やはり先ほどお話しさせていただいた中国語のテンポについてが多いです。中国語はテンポが速いので、それに釣られて早口にならないように注意しています。

――確かに中国語は早口なイメージがあります。

東山:まだまだ自分に足りない部分がたくさんありますけど、思い切ってコミカルにお芝居したときは「いまの感じで」と言っていただいたりします。この気持ちを忘れずに、チャレンジし続けたいと思いました。とてもいい経験をさせていただいています!

 

 

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