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『シンカリオン チェンジ ザ ワールド』大成タイセイ役 石橋陽彩インタビュー

「チェンジ!シンカリオン!」と言えて嬉しかったです――鉄道に詳しすぎる大成タイセイ役・石橋陽彩さん『シンカリオン チェンジ ザ ワールド』インタビュー

2024年4月より好評放送中のTVアニメ『シンカリオン チェンジ ザ ワールド(以下、シンカリオンCW)』。これまでのシリーズから設定などを大きくリブートことでも注目を集めています。

そんな本作の主人公・大成タイセイ役を演じるのが、映画『リメンバー・ミー』のミゲル役や『遊☆戯☆王SEVENS』王道遊我役などで声優としても活躍する石橋陽彩さん。

本稿では、「AnimeJapan 2024」で鉄道愛溢れるトークで観客を沸かせていた石橋さんに、『シンカリオンCW』で主役を演じることへの想いや収録時の様子、そして大好きな鉄道についても伺いました。

鉄道について熱く語る石橋さんと大成タイセイの姿が重なってくる、そんなインタビューをお楽しみください。

 

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シンカリオン チェンジ ザ ワールド
かつて、突如として現れた正体不明の敵・アンノウン。「超進化鉄道開発機構」通称「ERDA(エルダ)」は、対抗手段として新幹線が変形するロボット「シンカリオン」を開発し、脅威に備えていた。「何かを守れる、カッコイイ人に…僕は…」中学2年生の大成タイセイは、2年前に失踪した姉の手がかりを求めて、進開学園中等部に転入する。その矢先、10年ぶりにアンノウンが出現。偶然にもタイセイがシンカリオン運転士として高い適性値を持つことが判明し、闘う決断を迫られることとなる。アンノウンの正体、そして目的は何なのか…。闘いの末に見えてきた真実とは…。少年たちの決意と成長の物語が、今、始まる―。作品名シンカリオンチェンジザワールド放送形態TVアニメスケジュール2024年4月7日(日)~テレビ東京系にてキャスト大成タイセイ:石橋陽彩フォールデンアカネ:小野賢章九頭竜リョータ:土屋神葉ビーナ:集貝はな青梅マイ:本渡楓浜カイジ:田中正彦高輪カドミチ:小林親弘津川アガノ:村井雄治岩見沢ソラチ:渡辺紘落合ミヨシ:石井未紗川越タンゴ:斉藤次郎大成イナ:喜多村英梨魚虎テン:藤原夏海五稜郭シオン:田澤茉純スタッフ監督:駒屋健一郎シリーズ構成:梅原英司副シリーズ構成:石...

 

ロボットを起動させる時の台詞にとても憧れがあった

――「AnimeJapan 2024」のトークショーでの鉄道愛がとても印象的でした。ということで、今回のインタビューではアニメの話と合わせて石橋さんの鉄道愛についても伺うことで、石橋さん演じる大成タイセイとの親和性みたいなものを読者にも伝えられたらと思います。

石橋陽彩さん(以下、石橋):わかりました。いっぱいお話したいと思います。

 

 

――まずは『シンカリオンCW』についてお伺いしたいと思います。本作の主人公・大成タイセイ役に抜擢された時のお気持ちを教えてください。

石橋:小さい頃から鉄道や新幹線、そしてロボットアニメがすごく好きで。そんな好きなものが一つにまとまった作品が『シンカリオン』だったので、オーディションの資料を見た時から「絶対に受かりたい!」という気持ちを持って臨みました。ちょうど声優としてもっと頑張りたいと思っていたタイミングでもあったので、大成タイセイ役に決まった時は心の底から嬉しかったです。

「あのシンカリオンに乗れるんだ」「日曜の朝に子どもたちが見るヒーローの一人になれるんだ」と思ったら本当に感慨深かったです。

――鉄道や新幹線、ロボットがお好きとのことですが、過去の『シンカリオン』シリーズはご覧になっていましたか? また、好きなキャラクターやシンカリオンはいましたか?

石橋:好きなャラクターは、やはり初代主人公の速杉ハヤトくんです。子どもながらに鉄道が大好きで、色々な鉄道の撮影スポットにも行ったりしていて、本当に鉄道への想いが伝わってくるキャラクターでしたね。

大成タイセイくんもすごく鉄道が好きなキャラクターだったので、いつか歴代主人公4人 が集まって、鉄博(鉄道博物館)とかでわちゃわちゃしているのを遠くから見守れたらなと思っています。

あと、先日の「AnimeJapan 2024」に行った時に、ちびっ子たちがハヤトくんと同じような新幹線モチーフのリュックを背負ってファミリーフロアで楽しんでくれていたので、やはりハヤトくんは子どもたちにとって大きな存在のヒーローなんだなと感じました。

 

 

――「AnimeJapan 2024」ではオーディションの話もされていましたが、小野賢章さんも苦労されたという鉄道用語の台詞は、どんなものがあったのでしょうか?

石橋:今後のストーリーにも関わってくるのでどこまで言って良いのかはわからないですが、一つ例を挙げるとはやぶさ(新幹線E5系はやぶさ)の車体の色を一気に言うシーンがあったんですよ。

普通の人からしたらはやぶさの車体ってただの緑に見えるんですけど、それぞれ緑は「ときわグリーン」、白は「飛雲ホワイト」、ピンクは「つつじピンク」という風に、車体の各色にちゃんと正式名称があるんですよ。

この「つつじピンク」が言いづらくて難しいんです。しかも、オーディションの台本に「段々と早口で言ってください」と指示が書いてあったので、小野賢章さんもそこがしんどかったんじゃないかなと思います。僕自身もすごくしんどかったんですけど(笑)。

でも、タイセイくんと同じように鉄道を愛するものとして、興奮しながら早口で喋ってしまうのはわかるなと思いながら演じていました。

 

 

――そうして決まった大成タイセイ役として、初めてシンカリオンに乗るシーンを演じた時の感想はいかがでしたか?

石橋:鉄道好きからしたら「出発進行!」って言いたい台詞なんですよ。それもあったので、シンカリオンに変形する前に新幹線を出発させる時に「出発進行!」と言えた時は僕自身も嬉しかったですし、タイセイくんも嬉しかったと思いますね。

その後に「チェンジ!シンカリオン!」と言う時も、このセリフを言ってレバーをガチャっとしたら、シンカリオンに変形して今から敵の前にドンッと降り立つんだぞ、みたいな身の引き締まる感覚でした。ロボットを起動させる時の台詞にとても憧れがあったので、実際に言えて嬉しかったです。

 

音がきっかけで鉄道好きになったのかもしれません

――石橋さんの鉄道愛は「AnimeJapan 2024」でも印象的でしたが、そもそも石橋さんが鉄道や新幹線を好きになったきっかけは何ですか?

石橋:何かきっかけというものはあったんでしょうけど、物心ついた時には既に鉄道が好きだったので、明確なことはあまり覚えていないです。

ただ、その中でも僕は音が好きで、特に列車が発進する時のモーター音だったり、鉄道や新幹線の音が好きなんです。それこそ今の列車のモーター音はスタイリッシュな感じになっていますが、昔のものは頑張って動かしているというか、力を入れて走っている感じがたまらなく好きだったので。要するに「音鉄」というやつですね。

電車が発車する時の音もそうですし、あとは警笛や駅の発車メロディーとか。当時から色々な音が好きだったので、そう考えるともしかしたら音がきっかけで鉄道好きになったのかもしれません。

 

 
あと、線路のジョイント部分を走る時のガタンゴトンという音がものすごく好きで、子どもの頃にプラレールとかで遊ぶ時も、自分でその音を言いながら遊んでいたのを鮮明に覚えています。

――そうすると、アニメ本編では色々な電車の音が聴けるのはたまらないですね。

石橋:たまらない環境ですね。タイセイくんたちは新幹線に乗る機会も多いので、新幹線の音や車内の雰囲気とかも楽しみにしています。とにかく早くアニメ本編が見たいです(取材は3月下旬に実施)。

あとは、新幹線以外にも、通勤電車に乗って登校するタイセイくんのシーンなどもあるので、どういう風に表現されているのかも含めて楽しみなポイントです。

――まだ詳しい内容を話しづらいタイミングとは思いますが、今回の『シンカリオンCW』はどんなストーリーですか?

石橋:行方不明の姉の手がかりを求めて、タイセイくんが進開学園中等部に転入するところから物語は始まります。姉から言われた「何かを守れるカッコイイ人になりなさい」という言葉がタイセイくんの目標でもあるんですね。それがメインテーマみたいな感じで、タイセイくんがどうやってその目標に近づいていくのかというベースがあってお話が進んでいきます。

そこに謎の敵対勢力アンノウンが出現するのですが、一体どんな目的で街を襲って人類に脅威を与えようとするのか、というミステリー要素もあります。敵側も謎が多いので、そういうところも含めて『シンカリオンCW』という作品は、色々な視点から見ることができて面白い作品だと思います。

そこに、中学生のタイセイ、アカネ、リョータたちが抱える中学生ならではの葛藤や悩みみたいなものも加わってきます。どうやって葛藤を乗り越えて仲良くなり、シンカリオンに乗ってアンノウンを倒していくのか、そういったところが主なストーリーになっています。

 

 

――仲の良さというと、「AnimeJapan 2024」のトークショーでのみなさんのチームワークも印象的でした。その際、収録の休憩時に土屋神葉さんが鉄道の話を聞いてくれるみたいなこともお話されていましたが、収録時の石橋さん、小野さん、土屋さんら3人の雰囲気はどんな感じですか?

石橋:休憩時間はずっとお喋りしたり、あとはお芝居についてのアドバイスをいただいたりもしています。この間、みんなで話したのが「どうして僕たちが乗っているシンカリオン E5に“E”が付くのか? なんで北海道新幹線のH5なら“H”がつくのか?」ということです。僕が「これはJR-East(JR東日本)のEなんです」と話したら、お二人も「そうなんだ、ちょっと収録でも意識してみるよと」仰ってくださって。僕の話を聞いて納得してもらえると、鉄道好きとしては凄く嬉しいですね。

今後も、アフレコ現場に行く度にどんどん鉄道の話をして、最終話くらいになったら鉄道の話で知らないことはないくらい、お二人が鉄道好きになれば良いなと思いながらいつも色々な話をしています。

――『シンカリオン』シリーズの伝統だと思いますが、速杉ハヤト役の佐倉綾音さんもしかり、出演者皆さん最後には電車や新幹線が好きになっているというのがありますよね。

石橋:僕たち演じている役者陣もそうですし、この記事の読者や視聴者の方も、鉄道が好きな人はもちろん楽しめる作品だと思います。逆に、今まであまり鉄道に触れてこなかった人が見ても、ここは元々は駅だったんだとか、いつも何気なく新幹線で通っている場所の近くには新幹線の基地があるんだとか、ちょっと気になるポイントがあると思います。

普段の旅行が更に楽しめるような魅力やポイントを、タイセイくんがたくさん語ってくれているので、あまり鉄道が詳しくないという方でも楽しめる作品になっていると思いますね。

 

 

――お話からも鉄道愛が溢れている石橋さんですが、収録がスタートする前に鉄道博物館(鉄博)に行かれているんですよね? 改めて鉄道の空気を味わいに行かれたのでしょうか?

石橋:もともと鉄博には小さい頃に何度も行っていたんですけど、やはり大宮が舞台で鉄道博物館の地下には「超進化鉄道開発機構(通称ERDA)」があるという設定なので、あの空気をもう一度確かめに行こうと思って行きました。あと、第1話の冒頭でE5(E5系新幹線)が輸送されていたので、鉄博に展示されている車両を見たいというのもありました。

僕はお仕事とかで西の方に行くことが多いんですけど、なかなか東北の方に行くことがなかったので、はやぶさにも乗ったことがなかったんですね。もちろん、プラレールとかおもちゃはたくさん持っていたので、子どもの頃から知っている存在ではあったんですけど。いざ大成タイセイを演じるにあたって、やはり乗っておくべきだと思ったので、「シンカリオン×てっぱくきっぷ」というのを使って大宮まではやぶさで行きました。

厳密に言うと、「やまびこ」という同じE5系の新幹線でも各駅の方だったんですけど。E5に乗って大宮まで行き、鉄道博物館を味わってE5で帰ってくるということをしました。座席に座った時は「これがE5か」と思いましたね。

本当であれば、大宮から先がE5の最高時速320キロを出せる区間なので、大宮から先にも行きたかったんですけど、まずは大宮まででもE5の空気感を体感しておこうと思って鉄博に行ってきました。

※編集注:東北新幹線E5系は「はやぶさ」「はやて」「やまびこ」「なすの」の4つの列車種別があり、基本的な設備などは変わらないものの運行区間や停車駅などが異なっている。

 

 

――ちょうど先日、ジェイアール東日本企画の鈴木プロデューサーにインタビューさせていただいた時に、大成タイセイの名字は鉄道博物館の住所であり、旧駅名の「大成」から取っているという話を伺ったので、正に聖地巡礼ですね。

石橋:実際、ニューシャトル(埼玉新都市交通伊奈線)で大宮駅から鉄道博物館駅まで行った時に、鉄道博物館という駅名の表記の下に(大成駅)と書いてあったんですね。それを見つけた瞬間に「本当に大成なんだ!」と言いながら写真を連写しちゃいました。

鉄博には小さい時から行っていたのもあって、そこが大成タイセイの由来というのはとても感慨深いというか嬉しいですね。

 

 

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