最近のバーキンのコラボってなんかすごくない？ 株式会社ビーケージャパンホールディングス 野村一裕 社長が語る「バーガーキング×WIND BREAKER」コラボの真実！

ワッパーという食べ物をご存じですか？
ツライ時でも食べると気持ちがハッピーになり、
パワフルな見た目にファンも多い、人気のハンバ
ーガーメニューです。そんなバーガーキングと
大人気アニメ『WIND BREAKER』という
好きな食べ物と大人気アニメが夢のコラボ。これを
きっかけに初めてワッパーを食べた人も多いはず。

そこで、今回の『WIND BREAKER』コラボについて株式会社ビーケージャパンホールディングスに問い合わせをしたところ、まさかの野村一裕 社長が直接インタビューに答えてくださるとの回答が！

本稿では、アニメ『WIND BREAKER』コラボはもちろん、過去に話題になった『SPY×FAMILY』や『ディアブロ』シリーズとのコラボの話、バーガーキングのアニメコラボとの向き合い方やこだわりなど、様々な話を伺いました。

Made with flames.

普段なかなか知る機会のない、バーガーキングのアニメコラボへの情熱を感じてください！

『WIND BREAKER』のアニメ化が発表後、すぐにコラボを打診！

――貴重な機会をありがとうございます。まずは『WIND BREAKER』コラボが決まるまでの経緯を教えてください。

株式会社ビーケージャパンホールディングス野村一裕 社長（以下、野村）：きっかけはすごく簡単で、僕が『WIND BREAKER』の原作を読んでいたからです。

原作を読んでいる時も、頭のどこかでは会社やバーガーキングというブランドのことを考えているのですが、『WIND BREAKER』で描かれている「仲間」というテーマを読み取って、コラボ実施時のお客様の姿が想像できたんです。

　
その一方で、あのキャラクターたちの設定や特技を持った男の子たちが増えていく中で、そこにダイバーシティ（多様性）や仲間・友情、ライバル、信頼といったものをたくさん感じた時に、作品のファンは若い女性になるだろうというのも感じました。

それはイコール僕たちの弱みでもあります。

ずっと僕らは30～50代の男性に支えられてきたブランドなんです。あのジューシーなワッパーにかぶりつく俺が好き、みたいなイメージもあって、今まで女性のお客様との距離があったんです。それでも、この5年間くらいで徐々に女性層とのギャップが縮まってきた中で、この『WIND BREAKER』はまさにバーガーキングに振り向いていただけるきっかけになると思って「やってみよう！」とコラボ打診を決めました。

だから、アニメの製作委員会へのご連絡はかなり早いタイミングです。『WIND BREAKER』のアニメ化が発表された日に、チームのメンバー に講談社さんに連絡してくれと言っています。

――アニメ化が発表されて即連絡というのは、かなりのスピード感と決断力ですね。

野村：実は僕はアニメが好きで、アニメイトさんにも月1回のペースで通っているんですよ。アニメイトさんの棚を見ていると「『ハイキュー!!』は相変わらず強いな」みたいなことが分かってくるんです。発表当時にも足を運んでいましたが、『WIND BREAKER』のアクスタ（アクリルスタンド）はまだほとんど店内に並んでいなかったと思います。

ということは、外食コラボとして一発目に僕らが組めることになった場合、アクスタを展開するところは少なそうだなと。それで僕らは今回のコラボでアクスタを付けようと思いました。ファンの方にもかなり喜んでいただけているのではと思っています。

しかも、今回のコラボのセットは、アクスタにハンバーガーをプラスして990円。その価格に関してもアニメイトさんを調査した結果なんです。

　
これくらいのサイズ（約9cm）のアクスタがいくらくらいで売られているのか調べたら、大体1,200円でした。アニメイトさんが1,200円くらいで売られているものを、ハンバーガーとセットで1,200円にしてもお得感が伝わりづらい。それであればセット990円で売った方が「えっ⁉ 990円でハンバーガーにアクスタも付いてくるの？」とか「新作ワッパーJr.を食べながら、アクスタがもらえるの？」みたいな驚きがあるかなと思い、価格は1,000円を切って良いよと指示を出しました。

ただし、全6種コンプ（コンプリート）するには、まあまあ大変です。まずは推しのアクスタを配布している店舗に行くと思いますが、人ってコンプしたくなるものなんです。そうすると僕たちがどこに出店しているのか気にして見てくれるんですよ。

例えば池袋であれば2店舗（グランドスケープ池袋店、池袋立教通り店）あって、それぞれ蘇枋隼飛と柊登馬のアクスタを配布しています。新宿に行ったら、新宿東口店で杉下京太郎を配布しているので、もう1つ揃います。そうやって、どの店舗でどのキャラを配布しているか調べるうちに「バーガーキングって渋谷にもあったんだ」みたいに知ってくれるんです。今回どうしてアクスタを付けたのかと言えば、そういった戦略もあります。

※編集部注：今回の『WIND BREAKER』コラボは店舗ごとにもらえるアクリルスタンドのデザインが異なっており、池袋であればグランドスケープ池袋店は蘇枋隼飛、池袋立教通り店は柊登馬のデザインを配布するといった仕組みになっている。

――そうするとコラボ開始のタイミングも戦略的なものですか？

野村：今回のコラボに関しては、第3話の放送が終了した次の金曜日からスタートすることは最初から決めていました。実写ドラマなどでもそうですが、やはり第1話、第2話と放送が続くと必ずファンが増えていきますよね。

第1話に合わせてコラボをスタートすることも考えましたが、それだと既存の原作ファンや放送枠のファンしかいないので、あまりコラボメニューを食べに行くような行動を起こさないかもしれない。でも、第3話になってくると、アニメきっかけのファンも増えていくタイミングなので、これが今回の『WIND BREAKER』コラボに関してはハマったのかなと思います。