
「アニメイト梅田」はこうして生まれた! これまでのアニメイトとは違う見た目を作り出したデザイン集団「有限会社爆団」のみなさんにインタビュー
アニメイトはスペースを埋めすぎ!?
──アニメイトに対してはどんな印象を持っていましたか?
岩下:「アニメファンの聖域」ですね。お客様が、自分の好きなアイテムを目指して一直線に向かう、そんなイメージでした。ショッピングを楽しむ空間というよりは、「目的のものを買いに行く場所」という印象が強かったですね。
三浦:僕の印象としては、「アニメにまみれる場所」ですね。まるでアニメジャングルに迷い込んだような感覚で、所狭しとアニメ関連の情報や商品が並んでいる印象でした。
アニメイトは小学生の頃から知っていましたが、そのイメージはずっと変わらなかったですね。
渡辺:僕は正直な話、アニメイトのことを知らなかったんですよ(笑)。
──(笑)。
渡辺:でも、この案件の話を聞いて、「まずは実際に店舗を見に行かなきゃ」と思ったんです。そこで、新宿のアニメイトに足を運びました。
オープン前の11時前に着いて、「ちょっと待ってみようかな」と思ったら、すでに周囲に人が集まっていたんですよ。「この人たち、何してるんだろう?」と思っていたら、開店と同時にみんなエレベーターに乗って、一斉に同じ階に向かって行ったんです。本当に衝撃を受けました。「朝からこんなに並んで来るの!?」って。
その様子をアニメイト梅田のプレオープン日でも拝見して、「アニメイトってすげーんだな!」と実感しましたね。
岩下:お客様の熱量がすごいですよね。
──では、お仕事をする立場から見て、アニメイトはどんなお店だと感じましたか?
渡辺:最初に思ったのは、「どこに何があるのか分かりにくい」ということですね。
商品の種類が多すぎて、お店側も配置に苦労しているんだろうなとは思うんですが、初めて来た人にとっては、目的の商品を探すのが大変だろうなと感じました。
ただ、アニメイトに来る人は「何がどこにあるか」を把握している方が多いので、あまり迷わないのかもしれないですね。
それと、動線が狭い点も気になりました。
三浦:僕も似たような印象を持ちましたね。店舗内に余白がないんですよね。ちょっとした隙間があればポスターや商品が配置されていて、常に情報が詰め込まれている感じがしました。
もちろん、情報量が多いのは魅力でもあるんですが、もう少し整理されたレイアウトでも良いのかなと思いましたね。
──たしかに……。
三浦:壁に情報が敷き詰められていて、僕らの視点で言うと、ポスターを見せたいというよりは、「ポスターが乱雑に貼られている壁」を見せたいのかなと思いました。
── 一種のコラージュのようなもの、ということですね。
三浦:そうですね。情報を詰め込むことで、何を一番目立たせたいのかが分かりにくくなっている部分もあるなと感じました。
──そういった点も踏まえつつ、今回のアニメイト梅田は、これまでのアニメイトとは大きく異なるデザインになっていますよね。どういったコンセプトで進められたんでしょうか?
三浦:今回のデザインのコンセプトとして大事にしたもののひとつは「余白」です。
当初「animate The Park」というコンセプトを立て、買い物目的がない人でもお店に来てもらえるようにする、という狙いがありました。「とりあえずアニメイト梅田に行ってみよう」と思ってもらえるような場所を目指しました。
ただ単に空間を開けるのではなく、余白に遊び心を加えたり、ちょっとした仕掛けを入れたりすることで、お客様に楽しんでもらえるようなデザインを考えました。
──実際に、余白を作ることでどんな効果が生まれると考えていましたか?
三浦:例えば、デジタルコンテンツを活用して、より動きのある空間を作ることもできますし、ただ商品を並べるのではなく、お客様が自然と目を引かれるようなディスプレイを考えることができます。
──なるほど。これまでのアニメイトにはなかった方向性ですね。
三浦:最初にご連絡をいただいたとき、僕たちに「かき回してほしい」「何か面白いことをやってほしい」という期待があるのかなと感じました。
なので、あえて予算度外視で、「とにかく面白いものを詰め込んで、新しい方向性を探るような提案をしよう」と考えました。
──今回のように「自由にやっていい」と言われたケースはよくあるんですか?
三浦:意外とありますね。特に、アニメ関連のキャラクターショップでは、デザインに関しての具体的な指定がないことも多いんです。キャラクターのビジュアルに関するレギュレーションは細かく決まっていることが多いですが、レイアウトや店舗デザインに関しては、かなり自由に任されることがあります。
──そういう場合、どうやってアイデアを形にしていくんですか?
三浦:最初は、イメージコラージュを作ってみたり、過去の事例や参考になりそうなデザインの写真を集めます。
そこからクライアントに「この中で好きなものを選んでください」と提案して、大まかな方向性を決めていきます。その後、スケッチを描いて、さらに細かく詰めていく、という流れですね。
ただ、今回は比較的自由なテーマだったので、最初からみんなでアイデアを出し合って、面白いものを詰め込んでいく形になりました。
──いろんな企業さんとお仕事をされていると思いますが、アニメの商材を扱うお店だからこその「作りやすさ」や「作りづらさ」って、どんなところにあると感じますか?
三浦:アニメのキャラクターショップは、常設の内装にキャラクターを取り入れづらい、という点が難しさの一つですね。キャラクターは入れ替わっていくものなので、内装に特定の作品のキャラクターを入れてしまうと、すぐに変えられなくなってしまうんです。
例えば、シリーズ作品だと毎年タイトルが変わりますよね。その都度、内装を変えることは難しいので、常設の内装を作品シリーズらしさを出しながら、新しいキャラクターが登場してもマッチさせる箱にすることが、常に課題になっています。
──今回で言うと「アニメイトらしさ」を表現する箱とはどんなものだったのでしょうか。
三浦:今回は、アニメイトの象徴的なブルーをどのように活かす方向で考えました。
アニメイトには多くのタイトルが集まるため、特定の作品の装飾はできません。そのため、色やロゴの入れ方で個性を出す工夫をしました。
今までのアニメイトでは什器と柱だけが青になっていますが、今回は「天井も青を使うのはどうか?」という提案をさせていただきました。
渡辺:青って難しい色だなと思っていて、天井を全部青にしたからあそこまでのインパクトが出ましたけど、そこまでしないと印象が強く出ないんです。そして、これが全て白だと印象が薄くなると思うんです。だから、何かしらの「空間をまとめる要素」が必要なんです。
──なるほど。吹き出しのデザイン「フキダシはん」もすごく面白いアイデアだと思いました。どういう経緯で採用されたんでしょうか。
渡辺:吹き出しは漫画などでモチーフになっていますよね。可視化しやすい対象ですし、店内に吹き出しを散りばめることでアニメイトという空間に没入できるようにしました。
さらに、吹き出しの中に文字を入れることで、広告スペースとしても活用できるようにしたんです。
三浦:最初にコンセプトを考えたとき、「アニメイトを訪れる世界中の人たちが、自然に会話を楽しめる空間にしたい」という思いがありました。
お客様一人ひとりの「アイコン」としての役割だったり、店内で生まれる会話を可視化したものだったり、そういう要素を装飾に落とし込んで散りばめることで、自然と空間の一部になればいいなと考えました。
それに加えて、吹き出し自体が情報発信の場として機能すれば、アニメイトの媒体にもなるんじゃないか、という発想もありました。
渡辺:あと、アニメイトには海外からのお客様も多いので、吹き出しの中にいろんな言語を入れて、世界中の人たちの言葉で埋め尽くすのも面白いんじゃないかと考えました。
実は、最初は100個くらい吹き出しを作る予定だったんですよ(笑)。今は60個くらいですが、今後も増やせるかもしれませんね。
そして、フキダシはんの前でみなさんに写真を撮って欲しいんですよ。
三浦:お客様が吹き出しの前で写真を撮ると、まるで自分の頭からセリフが出ているように見えるんです。
そういう風景が店内のあちこちで生まれると、より楽しい空間になるんじゃないかと思いました。
──『BanG Dream!』のMyGO!!!!!の展示では、中国の方がステージはんの展示とフキダシはんを一緒に撮影をしていたそうです。
渡辺:そうなんですよ。そういうのを見ると感動して泣いちゃいますよ(笑)。
──(笑)。では、今後も梅田店でみなさんが泣いているところを見るかもしれませんね。
渡辺:プレオープンの時でさえ、お店の前に行列ができているのを見て泣いていましたからね!







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