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アニメ『ウマ娘 シンデレラグレイ』第2クール:高柳知葉、大空直美、優木かな、花守ゆみりインタビュー

それぞれの感情が溢れた有マ記念。一瞬のきらめきを美しく、儚く、危うく、魅力的に――アニメ『ウマ娘 シンデレラグレイ』高柳知葉さん(オグリキャップ役)、大空直美さん(タマモクロス役)、優木かなさん(スーパークリーク役)、花守ゆみりさん(ディクタストライカ役)インタビュー

オグリとタマモの心が通じ合った“精神世界”での会話

――演技の話が出ましたので、第2クール全体を通してそれぞれのウマ娘とどう向き合って演じたのか、印象的だったシーンやセリフと合わせてお聞きしたいです。まずは、第1クール後半から始まった『白い稲妻篇』の主人公のひとりであるタマモクロス。

高柳:もうこれはタマの物語でしたね。本当にすごかったです。

大空:『白い稲妻篇』はタマモクロスの心情がとても丁寧に描かれていましたよね。私はタマモクロスのことを“ずっとそばで見てきた友人” のような感覚になっている時もあって。自分が演じているんだけど、タマが喋っている感覚というか。印象的なシーンはいっぱいありますけど、やっぱりオグリと言い合うシーンは特に印象的で、ともちゃんと2人で胸が苦しくなっていました。タマがオグリに「有マで引退する」と伝えたときも、オグリが素直な感情をそのままぶつけてくれて。

優木:ピュアで真っ直ぐだからこそつらいよね。あれは見ていてもつらかった。

大空:本当はもっと先の景色を見たいし、もっともっと走りたいという気持ちもあったと思うんです。でも、自分の中で折り合いをつけて、ここで引退すると決めたことだから。台本のト書きにも「思いを振り切るように」とかタマの気持ちがたくさん書いてあって、台本を追うたびに胸がぎゅーっとなっていました。

オグリに気持ちをぶつけられたシーンは、本当に心が締め付けられるようで……。本当はオグリと一緒に走るのが好きで、これからも走りたい気持ちがあること、彼女の覚悟や故郷のおっちゃんのこと、抱えているものがすごく伝わってきたので、本当に丁寧に丁寧に寄り添うように演じたつもりです。

――「有マでやり返してみせぇや」など文字面だけだと乱暴に見えますが、裏にある心情がすごく伝わってきました。

大空:レース前の「目標にするのはもうやめだ!」ってオグリの言葉も、思わず息が漏れちゃうほど胸に来ました。そこからのレース中の精神世界のような場所での会話もすごく良くて。子供の頃の2人が砂場で手を取り合って「一緒に走ろう」とか、実際に会っていたわけじゃないかもしれないけど気持ちは確実に通じ合っていたし、私はちゃんと2人があの会話をしたと感じているんです。

高柳:そうだね。小さい頃から隣を走ってきて、この先も隣を走っていく……精神的には間違いなくそうだったと感じました。

大空:「楽しい」と思いながら走れたのも良かったです。

――六平さん(トレーナーの六平銀次郎)も「アイツら、笑ってやがる」と。

高柳:それぞれがいろんな思いを抱えながら走っているけど、根本には純粋な「走りたい」「この子と一緒に走っている瞬間が楽しくて仕方ない」という気持ちがあって。本来、走るってこういうことだよねって、最後に取り戻せた感覚がありました。

中央の大きなレースでは、いろんな人の想いが重なり、純粋に「走りたい」という思いだけで走るのが難しい局面もあると思うんです。怪我だったり、引退の決意だったり、それぞれが重いものを抱えている中で、あの瞬間だけは幼い日の心にあった「純粋な走ることの喜び」を持って走れた瞬間だったのかなと。それを実感しながらお芝居することができました。

大空:アフレコが楽しかったんです。ともちゃんって、お芝居の中で気持ちをぶつけると、しっかりぶつけ返してくれて。2人の気持ちが溶け合っている感じがしました。すごくつらいシーンもありましたけど、楽しく走れました。ともちゃんは本当に素敵な役者さんです。

高柳:ありがとう。すごいものを投げてくれるから、受け止められたんだよ。

大空:お芝居で私たちも会話をしたよね。

優木:外から見ていても、いい意味で“2人の世界”だったなって。もちろん、役者としてはそことバトルしていかなきゃいけないので、2人の絆に私たちがまだ入れていない悔しさはありました。でも、2人を見ていると本当に楽しそうで、素敵で。通じ合っているのを背中から感じたし、この2人にみんなが引っ張られていたと思います。

花守:「ずっと掛け合いをしたい」って心が伝わってきましたね。

優木:実際、2人に引っ張られて、(練習をして事前に)作っていた演技と違うものがマイク前で出ることもあったので、2人のおかげだと全員が感じていたんじゃないかな。

大空:嬉しい。背筋がピンとなっちゃいます。

スーパークリークの物語はプロポーズのような出会いから

――続いては、スーパークリークについて。いままでのクリークはふんわりして「あらあら〜」と言っている癒やし枠のような存在でしたが、第15話の菊花賞や今回の有マ記念で勝負にかける強い思いを感じましたし、トレーナーとの絆も素敵でした。

優木:第1クールは、だいたい教室でにこやかに「あらあら〜」と言っていましたからね(笑)。それが第2クールで奈瀬(文乃)トレーナーが出てきて、ようやくクリークの物語が始まったな、やっと戦えるなという気持ちになりました。個人的に思い入れが強いのはやっぱり第15話での奈瀬トレーナーとの出会いですね。「君をシンデレラにしてみせるよ」って、なんかもうプロポーズされているのかな?みたいな(笑)。

高柳・大空・花守:ほんとにもう……。

優木:嶋村(侑)さんの演技も相まって、この人のために頑張りたいし、この人を支えたいし、この人に寄りかかりたいってすごく思えました。菊花賞でやっとクリークの真髄を見せられて良かったです。有マ記念では頑張ろうと思ったがゆえに、あのような結果になりましたが。

――奈瀬トレーナーの「さぁ、始めよう。僕達の物語を」も格好良かったです。

高柳:本当に王子様。

優木:演技で思い入れがあるのは、「今日は思いっきり走ってもいいんですよね? トレーナーさん」というセリフです。目をキラギラさせて、ちょっと怖いぐらいに言ってやろうと思っていたら、「優しく」とディレクションいただいて。柔らかく言いました。

高柳:優しさの中にクリークの強さがすごく溢れている感じがしましたね。

優木:そうなんですよ。強く言うことで強さをアピールするわけじゃないんだ、やっぱりクリークの心根には優しさがあるんだなって思いました。

――その一方で、奈瀬トレーナーはクリークのひと言に撃沈もしていて。

優木:もうほんと可愛くて。イケメンでクールな感じなのに、「なんだ、クリークのこと好きじゃん!」って。

花守:相思相愛だよね。

優木:言葉数は少ないけど、通じ合っている感じがしてすごく嬉しかったですね。嶋村さんの「うううう」って震えている演技もめっちゃ面白かったです(笑)。

――クリークの演技でいえば、先ほど高柳さんも言っていた「勝ちたいんです……!!」はインパクトがありました。

優木:クリークは普段声を荒げないので、こんなに大きな声を出すと思われていなかったのか、実は最初にこのセリフを言ったときに音が割れちゃったんですよ(笑)。

高柳:芝居はすごく良かったのに、「ごめんなさい。割れちゃいました」ってリテイクされていたよね(笑)。

優木:確かに、クリークがこんな大きな声を出したのは初めてかもと思って。声だけじゃなく、目からオーラが出ているような演出もありましたが、“領域《ゾーン》”にはまだ入れない状態だから、もっと強くなってレベルアップしたクリークもいつか見せたいです。

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